水分摂取などで認知症改善に手応え 岩手県の団体がまとめ
岩手日報 2015年1月30日(金) 配信
二戸地域の福祉関係者らが認知症の改善、緩和方法について理解を深める「二戸地区認知症あんしん生活実践塾」(社会福祉法人いつつ星会主催)は29日、昨年8月から6カ月間にわたり経過を見守った患者の成果を発表した。水分摂取など4項目の改善に取り組んだ70~80代の男女9人について、約85%の症状が改善し、うち約50%の症状が消失したという結果が示された。
同塾にはグループホーム職員や在宅介護に当たる家族ら9人が参加。怒鳴る、徘徊(はいかい)、記憶の混濁など各種症状を引き起こす原因として、認知症患者の「意識の覚醒レベル低下」に着目した。
そのレベル向上のため、▽水分摂取量▽栄養摂取量▽運動量▽排せつ回数―の4項目に着目して、考察を続けた。
参加者は月1回、1週間分の行動記録を持ち寄り、専門家を交えて意見交換。この日の最終回までの結果をまとめたところ、9人で計34件あった症状で16件が消失、一部改善も含めれば29件の成果が上がった。
夫の徘徊や頻尿などが改善した滝沢市巣子の女性(75)は「症状には原因があり、対処法が分かると介護する自分自身の気持ちが落ち着いた。今なら、主人と二人三脚で何とかやっていけそう」と前を向いた。
参加者の指導に協力した国際医療福祉大大学院(東京都)の小平めぐみ講師は「認知症は改善できる。全国に『あんしん生活実践塾』が広がる中、二戸のように若手スタッフが症状分析などで前面に活躍するケースは少なく、成果をアピールして取り組みを広げてほしい」と総括した。
岩手日報 2015年1月30日(金) 配信
二戸地域の福祉関係者らが認知症の改善、緩和方法について理解を深める「二戸地区認知症あんしん生活実践塾」(社会福祉法人いつつ星会主催)は29日、昨年8月から6カ月間にわたり経過を見守った患者の成果を発表した。水分摂取など4項目の改善に取り組んだ70~80代の男女9人について、約85%の症状が改善し、うち約50%の症状が消失したという結果が示された。
同塾にはグループホーム職員や在宅介護に当たる家族ら9人が参加。怒鳴る、徘徊(はいかい)、記憶の混濁など各種症状を引き起こす原因として、認知症患者の「意識の覚醒レベル低下」に着目した。
そのレベル向上のため、▽水分摂取量▽栄養摂取量▽運動量▽排せつ回数―の4項目に着目して、考察を続けた。
参加者は月1回、1週間分の行動記録を持ち寄り、専門家を交えて意見交換。この日の最終回までの結果をまとめたところ、9人で計34件あった症状で16件が消失、一部改善も含めれば29件の成果が上がった。
夫の徘徊や頻尿などが改善した滝沢市巣子の女性(75)は「症状には原因があり、対処法が分かると介護する自分自身の気持ちが落ち着いた。今なら、主人と二人三脚で何とかやっていけそう」と前を向いた。
参加者の指導に協力した国際医療福祉大大学院(東京都)の小平めぐみ講師は「認知症は改善できる。全国に『あんしん生活実践塾』が広がる中、二戸のように若手スタッフが症状分析などで前面に活躍するケースは少なく、成果をアピールして取り組みを広げてほしい」と総括した。