婚活、出産で年金維持? 厚労省漫画、ネットで炎上
行政・政治 2015年2月17日(火)配信共同通信社
公的年金制度を理解してもらおうと厚生労働省がインターネット上で公開している漫画が、若者を中心に批判を浴びて"炎上"している。年金制度を維持させるために、登場人物が婚活や出産を勧める表現が、独身女性への当てこすりと受け取られたためだ。
漫画のタイトルは「いっしょに検証!公的年金」で、現在11話まで公開されている。講師役の女性が、ある5人家族に年金制度の仕組みや意義を解説しながら話が進んでいく。
批判を浴びているのは第11話。少子高齢化が将来の年金給付に影響を与えると知った25歳の地方公務員の姉が「あんたが結婚してたくさん子どもを産めばいいのよ」と19歳の大学生の妹に提案。最後は、講師役の女性が姉を婚活パーティーに誘う場面が描かれる。
厚労省によると、漫画は昨年5月に掲載されたが、今年1月ごろからツイッターなどで話題になり「女は働いて子どもをさっさと産めという本音が見える」「年金が減るのは独身女性のせい?」といったつぶやきが相次いだ。1日数百件だった同省ホームページへのアクセス数が一時、8万9千件に急増した。
厚労省の担当者は「全体を読めば、女性をやゆする意図はないことは理解してもらえると思う」と説明。掲載をやめたり、表現を変更したりする予定はないとしている