育児疲れ、どう支える 厚木、母が6歳と3歳殺害容疑 悩み、家族や市に漏らす
2015年2月18日05時00分
神奈川県厚木市で16日夜、母親が幼い姉妹2人を殺害する事件が起きた。逮捕された母親は県警の調べに「育児に不安があった」と供述しているという。9日には千葉県柏市でも母親が姉妹を殺害する事件があったばかり。日常的な子育ての中でぶつかる悩みに、周囲はどう気づき、支えたらよいのか。
16日午後8時半過ぎ、厚木市水引2丁目のマンションの一室から「2人の子どもを殺した」と110番通報があった。警察官が駆けつけると、山本果歩ちゃん(6)と紗季ちゃん(3)が布団に仰向けに倒れており、病院で死亡が確認された。姉妹の首には手で絞められた痕があった。
県警は通報した母親の無職、山本夏美容疑者(29)を殺人未遂の疑いで現行犯逮捕。容疑を殺人に切り替えて調べている。
山本容疑者は「家事や育児をこのまま続けられるか、将来が不安になった。全部私が悪いんです」と供述。4人暮らしで、夫は会社からの帰宅途中だった。昨年10月には夫に育児の悩みを訴え、今月には県内に住む実母にも相談していたという。
県厚木児童相談所は虐待の情報を把握していない。市によると、子育て支援センターに1年以上前に育児の悩みの話があったが、「親なら誰でも持つ悩みで、保育士は対処が必要と考えなかった」という。果歩ちゃんは春から小学校に入学予定で、昨年10月には入学前の健康診断を受け、今年1月の入学説明会にも出席したという。
果歩ちゃんの幼稚園の園長によると、事件当日に帰りのバスで送った時も山本容疑者が優しく出迎えた。「お母さんと果歩ちゃんは小学校入学を楽しみにしていた。普通の家庭で本当にびっくりしている」と声を震わせる。
一家は2013年4月に新築マンションに引っ越してきた。同じマンションの40代主婦は昨年秋ごろ、山本容疑者が「長女の小学校入学と次女の幼稚園入園が重なるとお迎えに集中できない」と悩んでいるのを聞いた。「もう少し話ができていたら。1人で抱えていたんだな」と主婦は話す。
2015年2月18日05時00分
神奈川県厚木市で16日夜、母親が幼い姉妹2人を殺害する事件が起きた。逮捕された母親は県警の調べに「育児に不安があった」と供述しているという。9日には千葉県柏市でも母親が姉妹を殺害する事件があったばかり。日常的な子育ての中でぶつかる悩みに、周囲はどう気づき、支えたらよいのか。
16日午後8時半過ぎ、厚木市水引2丁目のマンションの一室から「2人の子どもを殺した」と110番通報があった。警察官が駆けつけると、山本果歩ちゃん(6)と紗季ちゃん(3)が布団に仰向けに倒れており、病院で死亡が確認された。姉妹の首には手で絞められた痕があった。
県警は通報した母親の無職、山本夏美容疑者(29)を殺人未遂の疑いで現行犯逮捕。容疑を殺人に切り替えて調べている。
山本容疑者は「家事や育児をこのまま続けられるか、将来が不安になった。全部私が悪いんです」と供述。4人暮らしで、夫は会社からの帰宅途中だった。昨年10月には夫に育児の悩みを訴え、今月には県内に住む実母にも相談していたという。
県厚木児童相談所は虐待の情報を把握していない。市によると、子育て支援センターに1年以上前に育児の悩みの話があったが、「親なら誰でも持つ悩みで、保育士は対処が必要と考えなかった」という。果歩ちゃんは春から小学校に入学予定で、昨年10月には入学前の健康診断を受け、今年1月の入学説明会にも出席したという。
果歩ちゃんの幼稚園の園長によると、事件当日に帰りのバスで送った時も山本容疑者が優しく出迎えた。「お母さんと果歩ちゃんは小学校入学を楽しみにしていた。普通の家庭で本当にびっくりしている」と声を震わせる。
一家は2013年4月に新築マンションに引っ越してきた。同じマンションの40代主婦は昨年秋ごろ、山本容疑者が「長女の小学校入学と次女の幼稚園入園が重なるとお迎えに集中できない」と悩んでいるのを聞いた。「もう少し話ができていたら。1人で抱えていたんだな」と主婦は話す。