13歳でがんに、闘った40年 病院へ遺志託した男性
編集委員・石橋英昭
2018年9月25日05時00分
ありし日の高日満さん(親族提供)
13歳での発症から約40年間、がんと闘い、生きてきた男性が今年3月末、亡くなった。死の直前、長く治療を受けてきた国立がん研究センター中央病院(東京・築地)に、自宅を売った代金約3千万円の寄付を申し出た。遺志に応え、その名前を冠した研究プロジェクトが始まった。
東京都台東区の高日満(コウイルマン)さん。朝鮮半島にルーツを持つ在日コリアン2世だ。54年の生涯だった。
中1のとき左足の骨肉腫が見つかり、足を付け根から切断した。翌年に肺、3年後に右足へ転移し、当時は普及していなかった人工関節を手術で入れた。右足を失うことは免れたが、終生車いす生活に。転移や再発のたび抗がん剤治療を繰り返し、高校へは通えず、結婚もしなかった。
再発は30代で止まった。
編集委員・石橋英昭
2018年9月25日05時00分
ありし日の高日満さん(親族提供)
13歳での発症から約40年間、がんと闘い、生きてきた男性が今年3月末、亡くなった。死の直前、長く治療を受けてきた国立がん研究センター中央病院(東京・築地)に、自宅を売った代金約3千万円の寄付を申し出た。遺志に応え、その名前を冠した研究プロジェクトが始まった。
東京都台東区の高日満(コウイルマン)さん。朝鮮半島にルーツを持つ在日コリアン2世だ。54年の生涯だった。
中1のとき左足の骨肉腫が見つかり、足を付け根から切断した。翌年に肺、3年後に右足へ転移し、当時は普及していなかった人工関節を手術で入れた。右足を失うことは免れたが、終生車いす生活に。転移や再発のたび抗がん剤治療を繰り返し、高校へは通えず、結婚もしなかった。
再発は30代で止まった。