Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

アントン・ブルックナーの交響曲第6番イ長調WAB106を聴く

2016-01-28 22:06:23 | アントン・ブルックナーの作品
今回取り上げるのは1824年生まれのブルックナーが、
1881年に作曲された交響曲第6番イ長調WAB106である。
聴いたCDはハインツ・レーグナー指揮、
ベルリン放送交響楽団の演奏による。
第一楽章マエストーソはソナタ形式で書かれている。
ヴァイオリンが刻む躍動的なリズムに乗って、
低弦が第一主題を奏で、ホルンなど金管楽器が加わり、
力強く勇ましい音楽となっていく。
それとは対照的な穏やかな感じの第二主題、
演奏は流れるように速いテンポで進み、歌うような感じである。
金管楽器によって堂々と歌われる第三主題も速い感じはするが、
それに対して不自然な感じはしないところがいい。
展開部に入り、各主題は展開されて、再現部を経て、
第一主題を中心に盛り上がりを見せ、最後は最後力強く終わる。

第ニ楽章アダージョは、ソナタ形式で書かれている。
ここでは弦楽器と木管楽器が活躍する。
コラール風の第一主題が奏でられてあと、
弦楽器中心に奏でられる甘美な感じの第二主題、
そして葬送行進曲風の第三主題が現れ、最後はおだやかに終わる。
第三楽章スケルツォは、三部形式で、
低弦が刻むリズムに木管楽器がスケルツォ風主題を奏で、
金管楽器も加わり荒々しさが加わって盛り上がる。
中間部のトリオでは、交響曲第5番第1楽章の主題が現れる。
そのあと冒頭のスケルツォ主題が現れ、盛り上がって最後終わる。
第四楽章フィナーレは、ソナタ形式で書かれている。
弦楽器中心に始まる序奏に続き、ホルンが力強い第一主題を奏で、
弦楽器が奏でる優しい感じの第二主題が続き、
金管楽器中心に奏される力強い第三主題が現れる。
これら主題が展開部で変形されて、牧歌的な部分もみせる、
コーダは第一楽章の第一主題が回想され、
金管楽器中心に盛り上がり最後は力強く終わる。
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アントン・ブルックナーの交響曲第0番ニ短調WAB100を聴く

2016-01-27 05:53:55 | アントン・ブルックナーの作品
今回取り上げるのは1824年生まれのブルックナーが、
1869年に作曲された交響曲第0番ニ短調WAB100である。
聴いたCDはダニエル・バレンボイム指揮、シカゴ交響楽団の演奏による。
第一楽章アレグロはソナタ形式で、オスティナート風の弦楽器の伴奏に乗り、
分散音型による第一主題が弦楽器によって示される。
そのあと弦楽器が奏でるゆったりとした第二主題、第三主題も示される。
穏やかな旋律が奏でられて始まり、金管楽器も加わり盛り上がる展開部を経て、
再現部は第一主題から始まり、コーダでは第一主題をもとに弦楽器が奏でていき、
金管楽器も加わり盛り上がりも見せ、華々しくも悲劇的な感じで終わる。
第ニ楽章アンダンテは、ソナタ形式で書かれている。
弦楽器中心にゆったりとした第一主題が奏でられ、これに木管楽器群が絡む。
そして、弦楽器が奏でる清らかな感じの第二主題も現れる。
甘美な旋律が弦楽器中心に現れ、木管楽器と絡む中で牧歌的な部分をみせる。
後半で弦楽器とホルンが絡み合うところや、
オーボエなど木管楽器と絡み合うところなど耽美的な部分がみられる。

第三楽章スケルツォは、三部形式で書かれている。
荒々しく軽快に始まるスケルツォ主題は若さに満ちている。
ブルックナーらしい要素がここには溢れている。
中間部トリオは対照的で、弦楽器中心に甘美な旋律が奏される。
これにフルートやオーボエなど木管楽器やホルンが絡んでいく。
再び冒頭のスケルツォ主題が繰り返され、最後堂々とした感じで終わる。
第四楽章フィナーレ:モデラートは、ソナタ形式で書かれている。
木管楽器と弦楽器がおだやかな旋律を奏でる序奏で始まる。
主部に入り、金管楽器が奏でる堂々とした第一主題が奏でられ、
とてもブルックナーらしい部分がみられフーガ風な部分をみせていく。
もうひとつは弦楽器が奏でる生き生きとした感じの第二主題である。
展開部でこれらの主題が対位法的な扱いをしながら展開され、
再現部を経て、最後主題が転調され、華やかな感じで堂々と終わる。
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アントン・ブルックナーの「アヴェ・マリア」WAB5を聴く

2016-01-26 06:16:57 | アントン・ブルックナーの作品
今回取り上げるのは1824年生まれのブルックナーが、
1856年に作曲された「アヴェ・マリア」WAB5である。
以前取り上げた「アヴェ・マリア」とは別の作品である。
今回聴いたCDはバル・バラ・ホエネのソプラノ、
ミハエル・クリストフリート・ヴィンクラーのオルガン、
ウテ・ヴァルターのアルト、マルティン・フレーミヒ指揮、
ドレスデン十字架合唱団の演奏によるもの。
オルガン伴奏による4声合唱である。
そのあとソプラノとアルトのソロが入り、
再び合唱の部分となり、マリアを讃えていく。
美しいハーモニーの中、最後アーメンと歌って終わる。
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アントン・ブルックナーの交響曲第5番変ロ長調WAB105を聴きながら、三枚町から西谷駅まで歩く

2016-01-25 06:19:43 | アントン・ブルックナーの作品
昨日は三枚町から西谷駅まで歩きました。
途中聴いたのは1824年生まれのブルックナーが、
1875年から1878年にかけて作曲された交響曲第5番変ロ長調WAB105である。
今回聴いたCDはロヴロ・フォン・マタチッチ指揮、
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団の演奏によるもの。
高校時代にレコードで買って、よく聴いていた録音である。
第一楽章アダージョ-アレグロは、序奏つきのソナタ形式。
序奏のアダージョは低弦のピッチカートに乗って、
弦楽器が穏やかな旋律を奏で、金管楽器によるコラールが鳴り響く。
主部のアレグロに入り、主題が奏でられるが、
軽快に進めていくマタチッチ盤の演奏は心地よい。
そのテンポの速さによく金管楽器がついていると感心する。
コーダで金管楽器が加わって盛り上がって終わるところは爽快感がある。
第二楽章アダージョは弦のピッチカートに乗って、
オーボエが寂しげな旋律を奏でていく。
もう一つは弦楽合奏による味わいある旋律である。
マタチッチ盤はその寂寥感をうまく表現している。

第三楽章スケルツォ:モルト・ヴィヴァーチェは、
複合三部形式で書かれ、せわしい感じの第一スケルツォと
レントラー風の第二スケルツォが繰り返される。
ここでもマタチッチの指揮は冴えており、
中間部のトリオと再び現れるスケルツォ主題をうまく対比させ、
最後の金管楽器中心に華々しく終わるところもいい。
第四楽章フィナーレはアダージョの序奏で始まり、
始まりは第一楽章と同じような感じで始まる。
クラリネットがこの楽章の主題の一部動機を示し、
第一楽章の第一主題、第二楽章の第一主題が回想される。
主部に入りチェロとコントラバスが第一主題を力強く奏で、
これがフーガ風展開していくところはいつ聴いても素晴らしい。
そしてヴァイオリンがスケルツォ楽章のレントラー風の
主題に似た第二主題を奏で、金管楽器によるコラールが現れる。
このコラール風主題と第一主題が絡み合い二重フーガを形作り、
これを繰り返しながら壮大な音楽を作り上げていくが、
マタチッチ盤は金管楽器と他の楽器とのバランスがよく、
金管楽器を鳴らしすぎないところがとてもいい。
最後は全楽器により盛り上がり、華々しく終わる。
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アントン・ブルックナーの交響曲第1番ハ短調(ウィーン版、ハース版)を聴く

2016-01-23 12:25:27 | アントン・ブルックナーの作品
今回取り上げるのは1824年生まれのブルックナーが、
1866年に作曲した交響曲第1番ハ短調WAB101である。
このCDはウィーン版で、1891年のハース校訂によるもののようだ。
今回聴いたCDはゲンナジー・ロジェストヴェンスキー指揮、
モスクワ放送交響楽団の演奏によるもの。
1983年12月に行われたライブの録音なので、録音状態は決していいとはいえない。
第一楽章アレグロはソナタ形式で、冒頭弦楽器による行進曲風のリズムに乗り、
第一主題が現れ管楽器もそれに絡んで盛り上がっていく。
その主題とは対照的な優しい感じの第二主題が弦楽器により奏でられる。
そして金管楽器が加わり盛り上がるが、
随所にリンツ版とは違う部分がみられる。
展開部を経て再現部に入り、コーダではドラマティックに盛りあがり、
最後は第一主題がフルートに現れ、その後徐々にテンポをあげ、
金管楽器が鳴り響く中、堂々と力強く終わる。
第ニ楽章アダージョは、三部形式で書かれている。
重々しく始まり、ゆったりとした旋律が弦楽器により奏されていく。
その旋律に木管楽器も絡んでいき、
ワグナー風のロマンティックな音楽になっていく。
中間部で木管楽器が活躍し、そこはブラームス風でもある。
そのあとはワグナーを思わせるようなドラマティックな盛り上がりをみせ、
最後は木管楽器と弦楽器で牧歌的な雰囲気を漂わせて終わる。

第三楽章スケルツォは、三部形式で書かれており、
荒々しく執拗な感じの旋律が金管楽器と弦楽器により奏される。
トリオはホルンや木管楽器により牧歌風の音楽が奏されるが、
このあたりもリンツ版と違う所がみられる感じがする。
再び冒頭の荒々しい旋律が登場して繰り返され、最後力強く終わる。
第四楽章フィナーレは、アレグロ・コン・フォーコのソナタ形式である。
最初に登場する第一主題は金管楽器も加わり勇ましい。
ロジェストヴェンスキー指揮のこのライブ録音は、
金管楽器の鳴り響が凄いといっていいのだろう。
対照的な第二主題と第三主題が示されたあと、。
展開部でそれぞれの主題が展開され、ドラマティックに盛り上がっていく。
そして、再現部を経て、第一主題を中心に盛りあがりをみせていき、
最後は金管楽器とティンパニが鳴り響き、最後堂々と終わる。
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