Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

アーッレ・メリカントの「オーケストラのための幻想曲」を聴きながら、片倉町から横浜まで歩く

2010-08-31 06:06:55 | 古典~現代音楽フィンランド編
昨日は片倉町から横浜駅まで歩きました。
再びグーグルのルート検索が示す道を挑戦したが、
片倉町の小さな公園から神大寺まで行くルートで迷う。
大幅な時間のロスを生じたが、何とか前回歩いたルートに途中から入り、
三ツ沢下町から沢渡までのルートは迷うことはなかった。
途中聴いたのは1893年生まれのメリカントの作品。
フィンランドの作曲家である彼の略歴については以前触れたので省略する。
オーケストラのための幻想曲は1923年の間に作曲された。
聴いたCDはレイフ・セーゲルスタム指揮、
フィンランド放送交響楽団の演奏によるものである。
4管編成による規模の大きい作品ということだが、

序奏部は弦楽器と管楽器による繰り返す音型の上に
金管楽器が絡み合い、ゆったりと始まっていく。
2つの音を基にする旋律を中心に始まるこの音楽は幻想的で、
色彩豊かなであり、オーケストレーションの素晴らしさを感じる。
やがて、音楽は速いテンポで進行していき、
管楽器と弦楽器により怪しい感じの曲が展開され、
シェーンベルクの初期の作品を聴いているかのように
後期ロマン派的な要素を持っている。
やがて管弦楽全体で盛り上がっていき、頂点を築く。
そのあとは管楽器を中心に、のびやかな感じの音楽になる。
ヴァイオリン・ソロが甘美な旋律を奏で、
後期ロマン派を思わせるような幻想的な音楽である。
金管楽器や打楽器が再び活躍するようになり、
徐々に激しさを加えて、盛り上がっていく。
そのあとは、テンポの速い音楽が展開されていく。
いったん、静まりフルートなどが活躍するが、
弦楽器が速い動きを再び見せながら、
金管楽器も加わり、盛り上がりをみせていき、
最後は長く一音を伸ばす弦楽器の音と、
オーボエなど管楽器の音が残り静かに終わる。
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ヤニス・イヴァノフスの交響曲第20番変ホ長調を聴きながら、二俣川から鶴ヶ峰まで歩く

2010-08-30 05:06:31 | 古典~現代音楽バルト3国編
昨日は二俣川から鶴ヶ峰駅まで歩きました。
途中聴いたのは、1906年生まれのイヴァノフスの作品である。
ラトビアの作曲家である彼の略歴は以前触れたので省略する。
交響曲第20番変ホ長調は、1981年に作曲された。
聴いたCDはドミトリ・ヤブロンスキー指揮、
モスクワ交響楽団の演奏によるもの。
第一楽章モデラート・トランクィロは、
弦楽器により幻想的なユニゾンで始まり、木管楽器も絡む。
やがて、弦楽器が速い感じの旋律を奏でると、
金管楽器も加わり、激しく荒々しい闘争的な感じの曲になる。
それが終わるとオーボエのあと、低弦がせわしないような音型を奏で、
金管楽器も加わり、再び緊張感のある音楽になっていく。
それが静まると鐘の音が鳴り響き、穏やかな感じの曲になるが、
しかし、弦はせわしない感じの音型を繰り返して、静かに終わる。
第二楽章アダージョは、弦楽器のユニゾンで始まる。
ゆったりと淡々した感じで奏でられるこの旋律は、
時には情熱的になりながら、展開されていく。
クラリネットも加わり、感傷的で叙情的な旋律が弦楽器にも現れる。
ここには作曲者の心の中の叫びが反映しているようでもあり、
暗く悲しい気持ちと平和を憧れるような気持ちが交錯する。

第三楽章メヌエット:レミニッシェンツァ(回想)は、
短い古典派風の舞踏曲であるが、悲しい感じの曲である。
中間部はオーボエやフルートが活躍し、明るい感じの曲。
再び最初のメヌエットが現れ、トランペットも加わり、
大げさな感じでもあるが堂々とした感じで終わる。
第四楽章アレグロ、コン・ブリオは、
冒頭金管楽器も活躍し、荒々しく激しい感じの旋律で始まる。
弦楽器は感傷的な旋律を奏でるが、この2つの旋律が絡み合っていく。
最後の方で荒々しい音楽は消え、鐘の音が鳴り響くが、
それは平和の鐘という印象を与えない。
まだこれから何かが始まることを予感させるような
漠然とした不安な要素を残したまま曲は静かに終わる。
この交響曲で作曲者が何を伝えようとしていたかは私には分からないが、
それまでにあったラトビアの歴史に関係している悲劇的な事件や
思い出がここには表されているようでもあり、
一方で1980年代はラトビアでソ連からの独立運動が、
激しくなっていった時期にあたるので、
それを作曲者が予感していたのかもしれない。
ここには暗い過去を感じさせるところがある。
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ヒューゴ・アルヴェーンの交響曲第1番ヘ短調作品7を聴く

2010-08-29 10:59:44 | 古典~現代音楽スウェーデン編
昨日はウォーキングを休みました。
今回取り上げる曲は、1872年生まれのアルヴェーンの作品である。
スウェーデンの作曲家である彼の略歴は以前触れたので省略する。
交響曲第1番ヘ短調作品7は、1897年1月に完成された。
初演は同年2月14日にコンラード・ヌードクヴィストの指揮で、
スウェーデン王立歌劇場管弦楽団の演奏で行われたようだ。
聴いたCDはネーメ・ヤルヴィ指揮、
ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団の演奏によるもの。
第一楽章グラーヴェ-アレグロ・コン・ブリオは、
ティンパニの叩く音とチェロの叙情的な旋律が奏でられ、
重々しい感じの序奏で始まり、金管楽器が鳴り響き、劇的な感じであり、
オーボエ・フルートなど木管楽器も入り暗い影を見せながら、主部に入る。
弦楽器と金管楽器により悲劇的な感じの第一主題が奏でられていく。
もう一つは弦楽器と木管楽器によるやや明るい感じの牧歌的な主題である。
そして金管楽器が加わって華やかな民謡風の華やかな旋律が奏でられ終わる。
この提示部が繰り返され、展開部に入り、各主題が変形されていく。
再現部は第一主題から始まり、短調から長調に転調され繰り返される。
コーダは提示部の最後に出てくる旋律が金管楽器に現れて、
明るいトーンから暗いトーンに変わり、最後悲劇的な感じで終わる。
第二楽章アンダンテは、弦楽器によるゆったりとした叙情的な旋律に
クラリネットなど木管楽器が加わり、絡んでいく。
金管楽器も加わり、情熱的に盛り上がる部分もあるが、
クラリネット・オーボエの奏でる旋律は寂しげであり、
フルートも絡みながら、最後は静かに終わる。

第三楽章アレグロ、モルト・スケルツァンドは、
金管楽器も加わり軽快で華麗な一面、
弦楽器が奏でる舞踏的な旋律には優雅な部分もある。
民謡的な旋律も現れ、北欧らしさを感じさせる。
中間部ではホルンの吹奏に弦楽器が呼応し、
牧歌風な音楽が、木管楽器も加わり展開されていく。
やや重々しい感じの影のある音楽も入る。
そして再び冒頭の金管楽器による軽快な音楽が繰り返され、
最後は弦楽器が残り、静かに終わる。
第四楽章アレグロ、マ・ノン・トロッポは、
冒頭の部分はベートーヴェンの序曲を思わせるが、
やがては木管楽器・弦楽器により民謡風の明るい旋律が奏される。
ピッコロによるかわいらしい感じの民謡風の旋律も印象的である。
これが金管楽器も加わり、行進曲風に盛り上がりをみせる。
そのあとも、少し哀愁が漂う旋律も現れ、繰り返される。
最後の方では徐々に盛り上がりながら、金管楽器が加わり、
華々しくも堂々とした感じで全曲を閉じる。
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ヴィルヘルム・ペッテション=ベリエルの交響曲第5番、グーグルの道、そして上田自由大学運動と土田杏村

2010-08-28 07:09:13 | 古典~現代音楽スウェーデン編
大学時代に卒業論文で書いた上田自由大学運動の概略について、
私のホームページ「大久保っちのちっちゃな研究室」で載せました。
このころはなかなか一次資料が見つからず、その方法も分からなかったので、
ここで載せた内容のものは研究としては未熟なものです。
いまではインターネット上で一次史料のありかが分かるのですごいと思います。
機会があれば、この運動に関して新しいテーマを決めて研究したいものだ。
とはいえ、土田杏村と上田小県地域の農民青年を中心に
大正時代の上田中心に行われた自由大学の構想とその運動の広がりについて、
その概略を知ることができると思うので参考にしていただければ幸いです。

さて、グーグルでルート検索をすると、電車を使った経路が表示される。
これが普通なのだが、右に徒歩で歩く場合のルートを示すボタンがある。
今まで知らないでいたのだが、それを押すと最短距離の道が示される。
ちなみに片倉町から横浜までを検索するとどうなるかをやってみた。
4.1kmのコースで、自分が普段使わないルートを示したので、
そのルートで歩いてみることにしたが、実際に歩いてみると、
アップダウンが多く、しかも道を間違え、迷うこともあり、
大幅なロスタイムができ、50分を超えてしまった。
とはいえ、普段は歩くことのない三ツ沢墓地付近を歩くなど、
新しい発見もあり、こういうのも面白いものである。
こんどもう一度チャレンジしてみようかと思った。

その片倉町から横浜間を歩く間、途中聴いた曲は、
1867年生まれのヴィルヘルム・ペッテション=ベリエルの作品である。
スウェーデンの作曲家である彼の略歴は以前触れたので省略する。
交響曲第5番ロ短調「孤独」は、1932年から1933年にかけて作曲された。
ここには1930年春に彼がストックホルムでの音楽生活に終止符を打ち、
フレースエーの別荘に永住するようになって味わった少しの孤独感が、
作品のタイトルと関連性があるのではないかと解説では書かれている。
確かに華やかな音楽生活から離れ、人と接することが少なくなったことの
作曲者自身の孤独感が見え隠れはするが、そのフレースエーでの永住生活を
彼自身が楽しみながら、生きていこうとする肯定的な部分を見ることができる。
初演は翌34年の4月11日に作曲者自身の指揮で、
スウェーデン・コンサート協会の管弦楽団の演奏で行われたようだ。
聴いたCDはミハイル・ユロフスキ指揮、ノールショッピング交響楽団の演奏。
第一楽章コン・モルト・トランクィロは、
弦楽器のみで始まる短い序奏に続き、管楽器が主題を奏で、
それを他の楽器が繰り返していくが、やや悲しげな旋律。
もう一つの主題は弦楽器によって奏される叙情的な旋律。
これらの主題を中心に展開されるが、北欧の自然を感じさせてくれる。
再現部のあとは、管楽器がのどかな感じを示しながら、
盛り上がりをみせたあとは、最後静かに終わる。

第二楽章スケルツァンド・ヴィーヴォ、デリカティッシモ
-アレグロ・モデラートは、三つの動機が中心となっている。
弦楽器に続き管楽器が加わり、軽快でかわいらしい感じの旋律が現れる。
もう一つは金管楽器も加わった華やかな感じの旋律で、
もう一つは管楽器中心に現れる民謡風の明るい旋律である。
この楽章の最後は冒頭の動機が現れて終わる。
第三楽章アンダンテ・トランクィロ-アタッカは、
オーボエが奏する主題は物悲しく、作曲者の孤独感が現れている。
ひとりぼっちという感じのこの感傷的な旋律は弦楽器全体でも奏される。
でも、ただ寂しいだけではなく、そこにはフレースエーの自然が、
表現されている感じもあり、ただ孤独というだけでは終わっていない。
最後は静まったあとそのまま次の楽章に切れ目なく続く。
第四楽章アレグロ・モルト-アンダンテ・モルト・トランクィロは、
軽快で激しい舞踏風の旋律で始まり、明るく勇ましい雰囲気である。
孤独な生活を選んだ彼の選んだ道へのそれは肯定を示している感じである。
もう一つはかわいらしい感じの美しい旋律が奏される。
それはフレースエーの美しい自然を表現しているかのようでもある。
再び最初の勇ましい感じの舞踏風の旋律が現れ、盛り上げていく。
最後はハープと弦楽器が残り、美しい自然を描写しながら静かに終わる。
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オスヴァルダス・バラカウスカスの交響曲第4番を聴きながら、三枚町から西谷まで歩く

2010-08-27 05:22:20 | 古典~現代音楽バルト3国編
昨日は三枚町から西谷駅まで歩きました。
途中聴いた曲は、1937年生まれのバラカウスカスの作品である。
リトアニアの作曲家である彼の略歴は以前触れたので省略する。
交響曲第4番は、1998年に作曲された。
聴いたCDはヨザス・ドマルカス指揮、
リトアニア国立管弦楽団の演奏による。
第一楽章オクタは、作曲者が考案した8音の音階を意味する。
長い弦楽器の持続音の上にハープが音を重ね、
それぞれの弦楽器がさらに音を重ねていき、
幻想的で彼独特の音楽を作りあげていく。
やがて、フルートやティンパニなど木管楽器・打楽器も加わり、
弦楽器同士が旋律のやりとりを激しく繰り返しながら、
曲は金管楽器も加わって何回か盛り上がりをみせ、
最後は弦楽器とトランペットが残って静かに終わる。

第二楽章ヘンデカは、11音の音階を意味する。
冒頭から弦楽器中心に荒々しくリズミックな音楽が奏される。
管楽器や打楽器、そしてピアノなども加わっていく。
いったん、その音楽がおさまって静かになったかと思うと、
木管楽器を中心としたリズミックなアンサンブル、
そして金管楽器を中心としたリズミックなアンサンブルが続き、
最後はオーケストラ全体で荒々しくリズミックな音楽が展開され、
最後は弦楽器のみが残って颯爽と終わる。
第三楽章デカは、10音の音階を意味する。
弦楽器の長い持続音の上にハープが音を重ね、
弦楽器もそれぞれの動きをみせていき、木管楽器も加わり、
第一楽章と同じく幻想的な音楽が展開されていく。
現れては消えていく音型、変化し続ける音楽、
どこに向かっていこうとするのかわからない指向性の不透明感。
それが、この作品の特徴なのだろうか。
金管楽器が加わり音楽は激しさを増すようになり、
その中で低弦は2音による音型を繰り返していく。
それが終わるといったん静まり、弦楽器は動きをやめ、
弦の持続音の上に管楽器中心に旋律を奏で、ハープも加わり、
最後はハープと弦楽器のみが残り、神秘的な中で静かに終わる。
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