Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

エイトル・ヴィラ=ロボスのブラジル風バッハ第4番を聴きながら星川から片倉町まで歩く

2010-05-31 05:32:05 | 古典~現代音楽ブラジル編
昨日は星川から片倉町まで歩き、そのあと新横浜駅まで歩きました。
そして町田に電車に乗って行き、小田急相模原まで電車で行き、
萬金餃子で餃子を買って、そこから東林間駅まで歩いた。
ラテンアメリカ編はそろそろ今回で終わりとしたい。
途中聴いた曲は、1887年生まれのヴィラ=ロボスの作品。
彼の略歴については触れたので省略する。
ブラジル風バッハ第4番は1930年に作曲されたが、
最初ピアノ協奏曲として着手されたこの曲は、
1940年から管弦楽化に取り掛かり、
1942年作曲者自身の指揮で初演された。
今回聴いたCDは、エンリケ・バティス指揮、
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団の演奏による。

第1楽章「前奏曲(序曲)」は、情感のある旋律が弦楽器によって示される。
とてもロマンティックな音楽で、郷愁ともいうべき、
何か過去をなつかしむかのような音楽が弦楽合奏で奏される。
第2楽章「コラール(奥地の歌)」は、
木管楽器が冒頭から活躍し、歌うような旋律が奏される。
繰り返し高音で出てくる音型は、ブラジルに住む鳥の、
アラボンガの声を模倣しているということである。
音楽はやがて金管楽器も加わり厚みを増し、
ダイナミックな自然を表現した音楽を作り出していく。

第3楽章「アリア(カンティガ)」は、雄大な感じの序奏で始まる。
やがてゆっくりとしたテンポで素朴な宗教的な歌の旋律が現れ、
これが様々な楽器に受け継がれていく。
中間部はテンポが速まり、軽快に旋律が奏されていく。
そして再び冒頭のゆったりとしたテンポに戻って、
様々な楽器が受け継ぎ、最後はフルートが吹いて終わる。
第4楽章「踊り(ミウヂーニョ)」は、金管楽器などにより軽快に、
そして打楽器も加わり、ダイナミックに舞曲風の旋律が奏される。
ミウヂーニョは、ブラジル民俗舞曲の一つということである。
中間部フルートに続き、踊りのテンポは勢いをあげていく。
そして冒頭の舞曲風の旋律が繰り返され、最後は堂々と終わる。

なお、今回までとりあげたラテンアメリカ編のCD等の情報は、
以下のアドレスの各分野のところで赤字NEWで示してあります。
http://www1.ocn.ne.jp/~bocchi07/ongaku-kenkyu.html
参考にしていただければ幸いです。
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コッポ・ド・ヂーアの夜、そしてアストル・ピアソラのグラン・タンゴを聴く

2010-05-30 06:42:03 | 古典~現代音楽ブラジル・メキシコ以外の中南米編
昨日はウォーキングを休みました。
夜はコッポ・ド・ヂーアでのライブを聴きにいきました。
この日に合わせてかメニューにあったマンジョカ芋のフライと、
煮込み料理のフェイジョアーダを注文し、
ボサノヴァとサンバの音楽を聴きながら食べる。
マンジョカ芋のフライはポテトフライのようで美味い。

昨日聴いた曲は、1921年生まれのアストル・ピアソラの作品。
彼の略歴については以前器楽曲・室内楽曲編で触れたので省略する。
グラン・タンゴは1982年に作曲され、ロストロポーヴィッチに献呈された作品で、
初演は1990年にロストロポーヴィッチ自身によってなされた。
今回聴いたCDは、ムスティスラフ・ロストロポーヴィッチのチェロ、
イゴール・ウリャシュのピアノ演奏によるものである。
ピアノの伴奏に乗ってチェロが歌うように奏でる旋律は、
時にはリズミカルで、まさしくピアソラのタンゴである。
とにかく、チェロによるその表情の付け方がうまい。
前半感傷的である曲は、後半にかけて情熱さを加え、
再びリズムカルにタンゴの踊りを表現し、
チェロの技巧的な演奏も聴くことができ、名曲である。
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アレハンドロ・ガルシア・カトゥーラの3つのキューバ舞曲を聴きながら、西谷から三枚町まで歩く

2010-05-29 13:36:59 | 古典~現代音楽ブラジル・メキシコ以外の中南米編
昨日は西谷駅から三枚町まで歩きました。
途中聴いた曲は、1906年生まれのアレハンドロ・ガルシア・カトゥーラの作品。
彼は、キューバの中部にあるレメディオス市に生まれ、
16歳の時の1922年からはハバナ新交響楽団の
第2ヴィオリン奏者として活動したようである。
若い頃から作曲を始め、キューバの黒人音楽に興味を持ったようである。
ハバナでペドロ・サンフォンに師事し、パリに留学して、
ナディア・ブーランジェに作曲を学んだようだ。
帰国後は弁護士として活躍する一方で、指揮者・作曲家として活動したが、
34歳の若さで保釈中の被告にピストルで撃たれて亡くなったようだ。
3つのキューバ舞曲は、1928年に作曲され、翌年スペインで初演された。
今回聴いたCDは、マイケル・ティルソン・トーマス指揮、
ニュー・ワールド交響楽団の演奏によるものである。

第1曲「太鼓の踊り」は、弦楽器の伴奏に乗り、
金管楽器が華々しく明るい旋律を奏する。
この主題は打楽器も加わって繰り返され、最後華々しく終わる。
第2曲「踊りの主題」は、フルートが牧歌的な旋律を奏でて始まる。
管楽器によるやりとりに弦楽器も加わり、のどかな感じである。
やがて、音楽は太鼓と金管楽器により荒々しさを加えていく。
アフロ・キューバンの音楽要素などを組み入れながら、
生き生きとした音楽が表現され、
最後は冒頭の牧歌的な音楽が再現されて静かに終わる。
第3曲「ルクミの踊り」は、ファゴットのおどけた旋律で始まる。
やがて、金管楽器・弦楽器がその旋律を交互に引き継いでいき、
荒々しくなり、最後華々しく終わる。
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アルベルト・ヒナステラのアルゼンチン舞曲集作品2を聴きながら、三枚町から西谷まで歩く

2010-05-28 05:58:10 | 古典~現代音楽ブラジル・メキシコ以外の中南米編
昨日は三枚町から西谷駅まで歩きました。
途中聴いた曲は、1916年生まれのヒナステラの作品。
彼の略歴については協奏曲編で触れたので省略する。
アルゼンチン舞曲集作品2は、音楽院に在学中の1937年作曲された。
チャカレーラ(Chacarera)とよばれるアルゼンチン北西部発祥の民族舞踏や、
アルゼンチン北西部の6/8拍子系のサンバ(Zamba)とよばれる民族舞曲、
マランボとよばれるタップダンスなどを取り入れた作品のようだ。
初期の作品であるこの曲は3つの曲から構成される。
今回聴いたCDは、フェルナンド・ビアーニのピアノ演奏による。

第1曲「年老いた牛飼いの踊り」は、
激しい舞踏のリズムを刻みながら始まる短い曲。
第2曲「優雅な乙女の踊り」は、ゆったりとした曲。
ピアノが奏でる叙情的な旋律は感傷的でもあり、
後半にかけてドラマティックに情熱的に盛り上がり、
最後は冒頭の叙情的な旋律が繰り返され静かに終わる。
第3曲「さすらうガウチョの踊り」は、
第1曲と同じく激しい舞踏のリズムを刻みながら始まる。
息をつく暇もなくそのリズムの激しさは続き、
最後は華やかな感じの中で終わる。
この初期の作品を聴いただけでその後のヒナステラが生み出す
作品の数々の原点をここでみることができる現代的な曲である。
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ホアキン・クレルチのイェマヤを聴く

2010-05-27 05:33:53 | 古典~現代音楽ブラジル・メキシコ以外の中南米編
昨日は雨が降り続いていたためウォーキングは休みました。
今回とりあげる曲は、1965年生まれのクレルチの作品。
彼はキューバ生まれの作曲家・ギター奏者である。
ハバナ芸術大学でギターや作曲などをブローウェルなどから学び、
その後1990年からはオーストリアに渡り、
ザルツブルク・モーツァルテウム大学でギターをエリオット・フィスクに師事し、
中世音楽はアントニー・シピリやアーノンクールなどに師事したらしい。
ソリストとして世界各地で活躍するばかりではなく、1999年以降は、
デュッセルドルフのロベルト・シューマン大学で、ギターを教えているようだ。
今回聴いたCDは、グレアム・アンソニー・ディヴァインのギター演奏によるもの。

イェマヤは1987年に作曲されたギター作品である。
曲は「伝説」、「提示」、「予感」、「記憶」、「踊りに」、
「愛に」、「最後の単純な練習曲」の7つの部分からなっている。
以上のタイトルは勝手に自分で訳してみました。
イェマヤは海の神・水の神であり、すべての母でもある。
したがって、最初の「伝説」はそれをイメージし、
海上にやさしく吹く風の音を描写しているようだが、
この曲を聴いただけでギターをこのように使うのもありかと
思わせるほど強烈な印象を与える感じがし、
まさしくやさしい風の音がうまく表現されていると感じる。
そのあと続く「提示」、「予感」、「記憶」は流れるような
ギターの演奏が心地よく、美しい音である。
「踊りに」は激しい曲で、高度な演奏技術を見せてくれる。
「愛に」、「最後の単純な練習曲」は優しい感じの曲で、
甘い感じのギターの音は愛の神としてのイェマヤを感じさせ、
最後は冒頭の「伝説」を思わせるサウンドが流れ、幻想的に終わる。
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