Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

アルベリク・マニャールの葬送の歌作品9を聴く

2017-06-21 07:04:32 | 古典~現代音楽フランス編
なかなか毎日ブログを書く心の余裕がないものです。
そろそろフランス編もこの辺で終わりにしようと思います。
今回取り上げるのは、1865年生まれのマニャールが、
1895年に作曲した葬送の歌作品9である。
マニャールの父は1894年他界した。
翌年に作曲されたこの作品は、悲しみのどん底にある中、
亡き父への思い出のために、書かれている。
今回聴いたCDはミッシェル・プラッソン指揮、
トゥールーズ・カピトール国立管弦楽団の演奏による。
ゆったりとしたテンポで、弦楽器が奏でる旋律は、
悲しみに溢れており、悲痛な心境を語っている。
ところどころで情熱的な盛り上がりをみせ、
感情の起伏が伝わってくるようでもある。
最後は父の死を乗り越えていこうとしているかのように、
浄化されたような明るく安らかな音楽となって終わる。
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テオドール・デュボワの交響曲第2番ロ短調を聴く

2017-06-19 06:56:32 | 古典~現代音楽フランス編
今回取り上げるのは、1837年生まれのデュボワが、
1913年頃に作曲した交響曲第2番ロ短調である。
デュボワはパリ音楽院入学し、トマに師事した。
ローマ大賞を受賞し、マドレーヌ寺院や、
サント=クロチルド教会の楽長などを務めたあと、
パリ音楽院の教員を務め、デュカスなどを教えた。
今回聴いたCDはエルヴェ・ニケ指揮、
ブリュッセル・フィルハーモニックの演奏による。
第一楽章アレグロ・コン・モルトは、
始まりが一瞬ムソルグスキーの禿山の一夜を思わせるような、
弦楽器の動きで始まり、低弦と金管楽器が力強い旋律を奏でていく。
その主題とは対照的に穏やかな旋律が現れ、提示部が繰り返されたあと、
展開部に入り、はそれら主題をもとに展開され、
再現部を経て、最後力強く終わる。

第二楽章アンダンテ・グラーヴェ,クワジ・アダージョは、
牧歌的でゆったりとした旋律が弦楽器によって奏でられて始まる。
中間部では木管楽器や金管楽器が活躍して盛り上がり、
再び弦楽器中心に穏やかな旋律が奏でられ、
金管楽器が絡んで高揚した後、最後静かに終わる。
第三楽章アレグレットは、弦楽器により流れるような旋律で始まる。
舞踏風の旋律が奏でられていき、優雅な感じである。
第四楽章アレグロ・コン・モルトは、
弦楽器と金管楽器の生き生きとした力強い旋律で始まる。
もう一つの主題は木管楽器によるのどかな感じの旋律で、
この二つの旋律中心に展開され、オルガニストでもあっただけあり、
金管楽器による重厚な感じが出る一方、第一楽章の冒頭の音型も現れ、
最後は金管楽器と打楽器で華やかな感じで盛り上がって終わる。
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シャルル・トゥルヌミールの交響曲第6番ホ長調作品48を聴く

2017-06-18 09:58:18 | 古典~現代音楽フランス編
今回取り上げるのは、1870年生まれのトゥルヌミールが、
1917年から18年にかけて作曲した交響曲第6番ホ長調作品48である。
テノール、合唱、オルガンと管弦楽のための作品である。
今回聴いたCDはダニエル・ガルベス=バレーロのテノール、
リュク・ポネのオルガン、ブリュッセル・ポリフォニア合唱団、
ナムール交響合唱団、ピエール・バルトロメー指揮、
リエージュ・リエージュ・フィルハーモニー管弦楽団の演奏による。
第1部は弦楽器を淡い感じの旋律を奏でる序奏に始まり、
その旋律を木管楽器が引き継いでいき徐々に盛り上がり、
やがて生き生きとした感じのアレグロの部分に入る。
そのあと盛り上がったあといったん静かになり、
金管楽器のファンファーレ的な音が奏でられたあと、
アレグロ・モデラートに入って合唱が加わる。
合唱と金管楽器でドラマティックに展開しながら進行し、
フランス音楽らしく印象派的な音楽が展開されていく。
ヴィーヴォの部分も金管楽器が活躍し、
合唱ともに劇的に盛り上げて最後は力強く終わる。

第2部はホルンなど金管楽器が鳴って、
合唱が入り管弦楽が絡むラルゴの部分に始まる。
合唱は力強く歌い、金管楽器や打楽器がそれを支え、
徐々に盛り上がりをみせていき、美しい旋律が随所に現れる。
それが終わると管弦楽のみによる序奏とスケルツォの部分に入り、
金管楽器の力強い部分と、軽快なテンポの旋律が弦楽器に現れ、
フルートなど木管楽器も活躍していく。
やがて行列、スケルツォの部分で再び合唱が入り、
徐々に盛り上がりをみせていき、盛り上がったところで
オルガンを伴ったテノール独唱の部分に入る。
最初オルガンの独奏が続き、平和な感じが続くと、
その音に導かれ、テノール独唱が入る。
そしてヴォカリーズの合唱によるフィナーレに入り、
トランペットの音などが絡みながら、壮大なフィナーレを築く。
トゥルヌミールの交響曲の中でも傑作に入るのではないだろうか。
力強い合唱と金管楽器とオルガンの響きの中、
ティンパニも入り、高揚して盛り上がったところで終わる。
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ジャック・オッフェンバックの喜歌劇「天国と地獄」序曲を聴く

2017-06-07 06:55:13 | 古典~現代音楽フランス編
今回取り上げるのは、1819年生まれのオッフェンバックが、
1858年に作曲した喜歌劇「天国と地獄」序曲である。
今回聴いたCDは、ルイ・フレモー指揮、
バーミンガム市交響楽団の演奏による。
軽快で華やかに旋律が奏でられて始まる。
それが静まった後、哀愁帯びた木管楽器の独奏や、
朗々としたチェロの独奏などが続き、
そのあと再び華やかになり、ヴァイオリン独奏が奏でられ、
優雅な舞踏風の旋律が繰り返され盛り上がったあと、
有名なギャロップの旋律が奏でられていく。
金管楽器と打楽器で盛り上がって、最後力強く終わる。
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ジョルジュ・ビゼーの「カルメン」第1組曲を聴く

2017-06-02 07:15:47 | 古典~現代音楽フランス編
昨日は横浜みなとみらいホールに行き、
小ホールで行われたファルベンシュピールの演奏会を聴きました。
B.ブライダーンのトラヴェル・ダイアリー:5つのやさしい小品、
三浦真理のフルート4重奏のためのティータイムの画集など、
フルート・アンサンブルによくあった作品が演奏されました。
演奏会最後の曲はビゼーの歌劇「カルメン」より、
高下二郎編曲によるものでアンサンブル用にまとめられ、
間奏曲での甘美な旋律やジプシーの歌の、
華やかな部分がよかったと思います。

そこで今回取り上げるのは、1838年生まれのビゼーが、
1874年に作曲した「カルメン」第1組曲である。
もちろんこれは本人による編曲ではない。
今回聴いたCDは、エンリケ・バティス指揮、
メキシコ・フィルハーモニー管弦楽団の演奏による。
第1曲前奏曲:アラゴネーズは重々しい前奏曲に続き、
軽やかなタンバリンのリズムに乗って、
流れるように旋律が奏でられていく。
第2曲間奏曲は有名なフルートの旋律が甘美で、牧歌的である。
第3曲セギディーリャも軽快で流れるような旋律がいい。
第4曲アルカラの竜騎兵はファゴットのおどけた感じがいい。
第5曲終曲(闘牛士)も有名な力強い旋律で始まる。
中間部では闘牛士の歌の堂々とした行進曲風の旋律が奏でられ、
再び最初の力強い旋律が奏でられて、華やかに終わる。
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