Mars&Jupiter

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ダリウス・ミヨーの交響曲第10番作品382を聴く

2021-12-12 06:46:02 | 古典~現代音楽フランス編
今回取り上げるのは1892年生まれのミヨーが、
1960年に作曲した交響曲第10番作品382である。
これでミヨーの交響曲について室内交響曲は除くが、
12の交響曲すべてをブログの中で触れたことになる。
とりあえずフランス編は今回で終わりにしたい。
この作品は1859年アメリカ合衆国の新たな州として、
オレゴン州が昇格したことの100周年記念日を祝い作曲された。
聴いたCDの演奏はアラン・フランシス指揮、
バーゼル放送交響楽団によるものである。
第一楽章「決然と」は、金管楽器と弦楽器で力強く始まる。
金管楽器の華やかさに加え、打楽器が軽快なリズムを刻む。
荒々しい感じを続け盛り上がりをみせ、最後は力強く終わる。
第二楽章「表情豊かに」は、弦楽器とフルートの旋律でゆったり始まる。
その後木管楽器と金管楽器が旋律を奏で、弦楽器がそれをそっと支える。
中間部ではドラマティックに盛り上がりをみせるところもあり、
そのまま静かにゆったり進行するのではなく表情の豊かな部分もみられる。
フルートの旋律が後半に再び現れ、弦楽器の音で最後は静かに終わる。
第三楽章「変わりやすい」は、木管楽器と弦楽器でせわしない感じで始まる。
打楽器や金管楽器も入り、荒々しい感じにもなり、曲の表情が変化していく。
弦楽器により流れるような部分と、金管楽器による粗野な部分が、
交互に現れながら進行していき、最後は静かに消え入るようにして終わる。
第四楽章「激しく」は、金管楽器と弦楽器で力強く始まり、
打楽器も加わり、リズミックな部分も加えられていく。
そのあと木管楽器と弦楽器の流れるような部分も現れ、
流れるような部分と荒々しい部分が交互に現れていく。
最後は金管楽器と打楽器で盛り上がりをみせ、力強く終わる。
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ダリウス・ミヨーの交響曲第2番作品247を聴く

2021-12-11 06:05:21 | 古典~現代音楽フランス編
今回取り上げるのは1892年生まれのミヨーが、
1944年に作曲した交響曲第2番作品247である。
この作品は第二次世界大戦中に作曲・完成された。
クーセヴィツキー財団の委嘱作品であり、
故クーセヴィツキーの妻であるナタリー追悼のために捧げられた。
聴いたCDの演奏はミッシェル・プラッソン指揮、
トゥールーズ市立管弦楽団によるものである。
第一楽章「穏やかに」は、クラリネットとハープに導かれ、
ピッコロとフルートの軽やかな音と、
弦楽器の甘美で流れるような旋律で始まる。
木管楽器が弦楽器と交互に旋律を受け渡し、
金管楽器も絡んで穏やかで平和的な感じである。
最後は木管楽器の明るい響きの中で静かに終わる。
第二楽章「神秘的に」は、弦楽器の軽快な旋律で始まる。
木管楽器の流れるような旋律やきらびやかな金管楽器の音と、
打楽器が叩く強烈なリズムが印象的である。
最後は弦楽器の神秘的な音を残して静かに終わる。
第三楽章「悲痛に」は、イングリッシュホルンの物悲しい旋律で始まる。
途中の金管楽器による強烈なトゥッティは悲痛さを強調し、
何度も登場することでその感情をより強く感じさせる。
やがて、金管楽器と打楽器と弦楽器により盛り上がりをみせて終わる。
第四楽章「泰然と」は、フルートの軽やかな旋律が、
弦楽器に伴って登場し、フルートが中心となって曲は進行する。
弦楽器による甘美な部分も現れ、交互に現れて最後静かに終わる。
第五楽章「アレルヤ」は、金管楽器と弦楽器によるトゥッティで始まる。
やがて弦楽器がフーガ風に旋律を受け継いでいき、
金管楽器も加わって華やかさが加わえていく。
その後も盛り上がりをみせて最後は力強く終わる。
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ダリウス・ミヨーの交響曲第6番作品343を聴く

2021-12-05 11:58:12 | 古典~現代音楽フランス編
今回取り上げるのは1892年生まれのミヨーが、
1955年に作曲した交響曲第6番作品343である。
この作品はボストン交響楽団創設75周年記念日の際に
指揮者シャルル・ミンシュの依頼を受けて作曲された。
聴いたCDの演奏はアラン・フランシス指揮、
バーゼル放送交響楽団によるものである。
第一楽章「穏やかにそして優しく」は、
弦楽器の柔らかく温かい音でゆったりと始まり、
フルートやオーボエなど木管楽器も絡んで、
平和的でのどかな感じである。
ヴァイオリン独奏などが甘美な旋律を奏で、
フランス的な部分とアメリカ的な部分がみられる。
最後は弦楽器と金管楽器の音の中、静かに終わる。
第二楽章「激しく」は、打楽器と金管楽器で力強く始まる。
弦楽器と木管楽器などで流れるように進んでいくが、
金管楽器と打楽器の荒々しい部分も入っていく。
最後は弦楽器とフルートで静かな感じとなって終わる。
第三楽章「遅くそして優しく」は、弦楽器とハープで始まる。
弦楽器は甘美な旋律を奏でていき、フルートも加わり、
ロマンティックな感じであり、アメリカ的な雰囲気があふれている。
弦楽器の優しさにあふれる旋律が中心となり、
金管楽器や木管楽器はそれをそっと支えていく。
最後は弦楽器とフルートの音で静かに終わる。
第四楽章「楽しくそしてたくましく」は、
弦楽器と金管楽器中心に生き生きとした明るい旋律で始まる。
旋律は流れるようでもあり、金管楽器も加わると力強くもある。
打楽器と金管楽器により荒々しい感じも加わっていき、
徐々に盛り上がりをみせていき、最後は力強く終わる。
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ダリウス・ミヨーの交響曲第12番「田舎風」作品390を聴く

2021-12-04 19:59:14 | 古典~現代音楽フランス編
今回取り上げるのは1892年生まれのミヨーが、
1961年に作曲した交響曲第12番「田舎風」作品390である。
この作品はカリフォルニア大学デイヴィス校の
コンサートホール落成式のために作曲された。
この大学は農業分野の研究が盛んに行われていることから、
田園的な風景と作品のタイトルは関連があるのかもしれない。
聴いたCDの演奏はアラン・フランシス指揮、
バーゼル放送交響楽団によるものである。
第一楽章「牧歌的に」は、弦楽器の流れる旋律と、
フルートなど木管楽器の明るい旋律の掛け合いで始まる。
金管楽器が加わり盛り上がるところもあるが、
とにかく明快で生き生きとして牧歌風である。
第二楽章「生き生きとそして快活に」は、
打楽器の激しいリズムで始まる。
弦楽器は生き生きとした旋律を奏でていき、
金管楽器や木管楽器はそれを邪魔せずに、
明るく楽しい感じを加えている。
後半は打楽器と金管楽器でやや激しさを加え、
最後は静かになって穏やかに終わる。
第三楽章「平穏に」は、弦楽器と金管楽器で始まり、
フルートなど加わり、明るくのどかな感じである。
のびやかな弦楽器の旋律と、木管楽器の明るい響きで、
トランペットなど金管楽器もそれをそっと支え、
最後は静かになって終わる。
第四楽章「明るく」は、金管楽器と木管楽器で始まり、
打楽器も加わり、どちらかというと粗暴さもあるが、
全体は明るい感じであり、華やかなところもある。
力強いリズミックな部分と、明るく流れる部分が、
交互に現れながら、曲は進行していく。
盛り上がりをみせたところで維持してそのまま終わる。
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ダリウス・ミヨーの交響曲第5番作品322を聴く

2021-12-03 17:44:53 | 古典~現代音楽フランス編
今回取り上げるのは1892年生まれのミヨーが、
1953年に作曲した交響曲第5番作品322である。
この作品はイタリア放送協会の委嘱を受けて作曲された。
聴いたCDの演奏はアラン・フランシス指揮、
バーゼル放送交響楽団によるものである。
第一楽章「生き生きとそして仮借なく」は、
金管楽器と弦楽器で元気に力強く始まる。
金管楽器と打楽器は粗野な感じの音とリズムで、
弦楽器と木管楽器は流れるように旋律を奏でていく。
全般的に無機質な感じでありながら、
リズムと旋律はミヨーらしさがあふれており、
最後は予期せしないところで突然力強く終わる。
第二楽章「レントそして優しく」は、
弦楽器と木管楽器の音でゆったりと始まる。
フルートやホルンの音も加わり、夜を思わせるような感じで、
情感のある旋律が弦楽器中心に流れていく。
金管楽器と打楽器が中間でその穏やかな雰囲気を打ち破るが、
それは支配的とはならないが、何か悲惨さを感じさせる。
そういうことから第二次世界大戦を回顧させる感じでもある。
弦楽器の奏でる甘美な旋律を、木管楽器が支え最後は静かに終わる。
第三楽章「明るくそして軽やかに」は、
明るく軽快な弦楽器の旋律で始まる。
木管楽器や金管楽器がそれに絡みながら、
新古典主義音楽のような傾向もみられる。
第四楽章「活発にそして不作法に」は、
金管楽器の大胆で力強く、せわしい感じの旋律で始まる。
弦楽器はそれとは対照的に落ち着いた感じである。
打楽器と金管楽器が荒々しさを加えていき、
冒頭の金管楽器の旋律が現れ、盛り上がったところで最後終わる。
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