Mars&Jupiter

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ダリウス・ミヨーの交響曲第3番「テ・デウム」作品271を聴く

2021-11-13 17:21:35 | 古典~現代音楽フランス編
今回取り上げるのは1892年生まれのミヨーが、
1946年に作曲した交響曲第3番「テ・デウム」作品271である。
この作品は第二次世界大戦での連合国側の勝利を
祝うために作曲された作品である。
聴いたCDの演奏はアラン・フランシス指揮、
バーゼル放送交響楽団によるものである。
第一楽章「大胆に」は、力強く始まり、
金管楽器による荒々しいところは、
大戦時での闘争のシーンを感じさせる。
弦楽器が奏でる旋律は平和を望む人々の心を感じさせる。
勇気をもって戦う人々の心が高揚したところで終わる。

第二楽章「非常に内省的に」は、
金管楽器と弦楽器が合唱も伴って旋律を奏でて始まる。
大戦後の惨状を改めて目の当たりにして、
悲しみ以上に人々の感ずる空虚さと悔やむ気持ちを思わせる。
歌のない合唱がその気持ちを表現している気がする。
それを管弦楽が優しく包み込んでいる。
なぜ、大戦でこのようなことになってしまったのか。
勝利に浮かれるということではなく、
戦争への、忘れてはいけない深い内省の心を感じる。
第三楽章「田園風に」は、明るく軽快な旋律で始まる。
心の休息と平和を享受する人々の喜ばしい気持ちが表される。
最後は金管楽器と弦楽器で高揚して終わる。
第四楽章「アンブロジオ賛歌」は、テ・デウムである。
合唱全体で神を讃える内容の歌詞を歌っていく。
管弦楽とともに盛り上がりをみせ、
最後は高揚したところで力強く終わる。
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