温泉クンの旅日記

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越後長野温泉 新潟・三条

2018-06-24 | 温泉エッセイ
  <越後長野温泉 新潟・三条>

 北陸自動車道の燕三条インターで降り、国道(289号)を守門岳(すもんだけ)方面に向かい三、四十分ほど走らせた。
 三条市長野にある「越後長野温泉 嵐渓荘(らんけいそう)」は、三千坪の敷地に客室わずか十七室の一軒宿である。



 年季が充分入った木造三階建の宿と、周りの新緑が織りなす、とても落ち着く柔らかな景色だ。



 昭和の始めに燕駅前にあった旅館の建物を、昭和三十年(1955年)に移築して嵐渓荘の本館とした。平成二十四年に国登録有形文化財に登録されている。

 玄関を入り、スリッパに履き替える。
 フロントで入浴料金千円を支払うと、本館奥にある大浴場に急ぎ足で進んだ。



(やっぱり・・・記憶と寸分違わない内湯だ・・・)
 ふた昔くらい前にも一度立ち寄っているのである。手順通りの掛け湯をすると、湯船に身をゆっくり沈めていった。
 外の小ぢんまりした露天風呂も記憶どおりである。



 すぐ脇を流れる渓流の上を渡ってくる風が涼しさを含んで、露天風呂から出ている身体にとても心地よい。
 
 別棟にある貸切風呂の「山の湯」のほうもよかったらどうぞ、と先ほどフロントで言われていたので気が急いてしまい、早々に切りあげて旧館に向かった。



 たしか、前回の立ち寄り湯のときは本館大浴場のみだったのである。楽しみだ。



「山の湯」だが、男女それぞれに内湯と露天がある。男湯も女湯も扉が開け放たれていて、先客はいないようだ。
 よし。心をおちつけて、まずは内湯からだ。



 大浴場ですでに身体が温まっているので、軽く掛け湯をするとするりと身を沈めていく。
 腕についた湯の雫をぺろりと舐めると、濃い昆布茶のように、かなり「しょっぱい」。
 嵐渓荘の自家源泉は塩辛い強食塩冷鉱泉である。十六度ほどの冷めたさであるから加温はやむを得ないとして、循環までするのは湧出量が少ないのだろうか。

 露天の「深湯」の階段を降りていくと胸くらいまでの深さがあった。



 座れないから手持無沙汰でなんとなく立ち泳ぎしてしまう。



 雰囲気抜群のこの宿に一度泊まってみたいのだが、わたしの宿賃の基準よりちょい高めなのだ。周りに飲食店もまったくないから安い宿賃(B&B)の選択肢も難しい。





 ところでこの宿の部屋だが、本館(緑風館)の部屋はさすがに古いのでバス・トイレ無し、文化財なので全館禁煙である。山側にある平屋の旧館の部屋はトイレ付、川に面した新館(渓流館)はバス・トイレ付きで人気が高いがその分宿賃も高い。
 きっと宿賃が割と高レベルなのは、昨年(2017年)の11月の第30期竜王戦、渡辺竜王対羽生棋聖の対局場にあの「滝の湯」などに混じってこの宿が選ばれたのとか、NHK美の壺「宿の朝食」で温泉粥をとりあげられたこと、日本秘湯を守る会の宿だというのも無縁ではないだろうとわたしは睨んでいる。



  →「三条で、カレーラーメンとチーズケーキ」の記事はこちら
  →「天童温泉、ほほえみの宿(1)」の記事はこちら
  →「天童温泉、ほほえみの宿(2)」の記事はこちら
  →「天童温泉、ほほえみの宿(3)」の記事はこちら
  
→「天童温泉、ほほえみの宿(4)」の記事はこちら



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