温泉クンの旅日記

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梅園とワンタンメン

2013-02-17 | 食べある記
  <梅園とワンタンメン>

 来宮駅の改札を出ると、観光客は二手に分かれた。
 駅を出て、眼の前の熱海街道を左に下って行けば来宮神社、右手に登っていけば梅園である。
 今朝は、梅祭りをやっているので、梅園方面に向かう客のほうが圧倒的に多い。今年の梅はすこし遅れているらしい。

 梅園だが、普段は無料らしいが、梅祭りの期間である一月初旬から三月初旬までは有料となる。
 といっても三百円だからそれほどの負担にはならない。熱海温泉に宿泊したひとは領収書を提示すれば熱海市民と同額の百円に割引してくれる。

 梅の木は樹齢百年を超える古木を含め、五十八品種、四百六十四本あり、梅園という名称だが、梅だけではなく桜や紅葉も楽しめるそうだ。



 梅を観るのは偕楽園いらいだ。
 梅の香りはあえかなものだから、これだけ人が多いと感じられない。住民だろうか、犬連れも多い。





 梅園はゆるい傾斜地に造られており、中心を澄んだ初川が流れている。



 黄色の蝋梅の花が、とてもいい香りをあたりに振りまいていた。



 時期である水仙も、香りは強いが厭味がない。



 滝のあるあたりから、引き返す。
 趣きのある甘味処と見まがってしまったが、近づくと、なんとトイレだった。



 梅園の散策には、人ごみは似合わない。桜ほどの華やかさがないので、できれば観光客が少ないほうがいい。



 時計をみて、梅園をあとにすることにした。
 ジツは、梅園散策は単なる時間潰しで、今日のメインイベントはワンタンメンなのだ。
 11時半開店だから、いまから歩いて行けばちょうどいい頃合である。

(おっ、珍しい。行列ができていないぞ)



 引き戸をあけると、さすがに客がいっぱいだった。服を脱いで置くスペースがまったくないので、全員着膨れのまま着席している。
 四人掛けのテーブル席が二つ、カウンターが六、七席の小さな店なのだ。

「テーブル席で、相席でよろしければ・・・」
 手前のテーブル席に三人家族らしい大人が座っていて、ひとつ空席がある。
 一刻でも早く食べたいわたしに否やはまったくない。どっちかというと馬鹿犬だから「待てよ」もヤダ。

「お邪魔します」と空いている席にいそいそと腰をおろして、「ワンタンメン」を注文する。
 メニューは麺類メインで、ラーメンとワンタンとチャーシューともやしの組み合わせと、デカイ餃子、ビールと酒もあるが店が狭くて混むし酒呑みには落ち着かない。

 テーブル席に相席客たちの注文の品が届くと、そのラーメン丼から立ちのぼる旨そうな匂いが鼻口から脳天直撃してクラッとしてしまう。
 完全禁煙なのですることがない。ひとが食べているとこも見たくない。要もないのに携帯を取りだして時間をつぶす。
 ガラス越しに、行列が出来てきたのがわかる。

「お待たせしました」
(じゃじゃーん、待ってました、到着です!)



 自分のだから思い切り立ちのぼる匂いを吸い込む。
 絶品のワンタンが眼に飛び込んでこないが、たっぷり隠れているのはハイ承知しとります。
 石川屋のスープにかなり近いが、きっと、麺よりワンタンのほうに合わせているのだろう、すこし優しい。
(ああ、もう一杯食べちゃおうかな・・・)
 まだ、半分も食べてないのにそう思ってしまう。ふだんなら残してしまうような厚めのチャーシューもこの店のは安心して食べられる。

 店を出ると、やっぱり行列が出来ていた。
 首筋にたっぷり汗をかいていた。いかん、いくら着膨れのままとはいえマフラーぐらいとって食べればよかった。

 熱海駅に戻るときに「石川屋」の行列も目撃してしまった。こちらのほうが煙草も吸えるし、酒もあるのでついつい利用回数が「わんたんや」より多くなってしまうのだ。



  →「来宮神社の大樟」の記事はこちら
  →「梅はじけ・・・」の記事はこちら 
  →「偕楽園(1)」の記事はこちら
  →「偕楽園(2)」の記事はこちら
  →「偕楽園(3)」の記事はこちら
  →「偕楽園(4)」の記事はこちら

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