<函館山の黄昏からのォ~、めっけもん酒場(1)>
「函館」という地名が耳に飛びこんだ瞬間に、わたしの頭の中の、するする広がったワイドスクリーンいっぱいにこの画像が問答無用で浮かぶ。もちろん、夜景もだが。バッチリと脳裡に焼きついているのだ。
(しかし、何度みても飽きない景色だな・・・)
人生の途中からだが<旅好きになってよかった>とつくづく感じる、報われるというべき瞬間だ。しつこく引きずる憂さもきれいに晴れ、旅の疲れが一気に吹き飛ぶ。
はるばる長旅をした甲斐のある眺めだと心から思う。
函館山からの絶景・・・観るのは五度目以上になるが、ちゃんと撮影するのは初めてというから不思議である。
函館湾越しの松前半島に、夕陽がまもなく沈む。
函館山へは今回は、たしか二度目になるロープウェイで登った。
何度もマイカーでわたしは登ったことがあるが、それも過去の話。現在は4月下旬から10月上旬まで、通行規制で夕方5時から10時まで箱根山登山道を通行することはできない。
往復の料金1500円はちょっと高めだが、秒速7メートルの速さで、海抜334メートルの山頂までたった3分ほどで運んでくれる。
ゴンドラだが、オープン当時は31人乗りだったのが二代目には45人乗り、現在は125人乗りの大型ゴンドラで、通常時は15分ごと、混雑時には5分~10分ごと運転されているから便利なものだ。
函館の西端、牛が寝そべっているような外観から別名「臥牛山(がぎゅうざん)」とも呼ばれる函館山である。函館山とは、展望台のある御殿山をはじめ、13の山々の総称だ。
標高334mの山頂にある展望台からは、世界三大夜景の一つとも称される函館の夜景が望める。冬には雪の積もった冬夜景、初夏には幻想的な霧夜景を楽しめる。
夜景はもちろん何度も観たが、夜明け前の一瞬、朝焼けとともに街が染まる「朝夜景」も美しいそうで、こちらも一度観てみたいものだ。
晴れでよかった。
絶景はいつでも観られるというわけではなく、何度かダメな日も経験している。
市内のホテルでも“ラビスタ函館ベイ”などは、フロント横に設置したパソコン画面に、函館山の山頂からのライブ中継を映すカメラを設置していて、今夜はだいじょうぶだなと思えば便利な相乗りタクシーも用意されている。
(なんか、えらく寒いな・・・)
西の空は、夕陽が沈みきって残光が綺麗に広がっている。あと三十分だな。もうすぐ夜がやってくる。
北海道は九月に入ると、夕方から恐ろしく寒くなる。じっとしていると足元、靴の裏から寒さが這い上がってくる。
いつのまに増えたのか、日本語でない言葉を話す観光客が展望台を十重二十重と取り巻いてまったく身動きができなくなってきた。
今回、絶景は黄昏までとして、夜景は捨てるか・・・。うん、そうしよう。またきっと来ることだろう。
そう決めると、行動は早い。景色を捨てた瞬間、熱燗とイカ刺しがバッチリ眼に浮かぶ。
人混みをかき分けて、ロープウェイ乗り場に向かう。
混雑した建物の窓から、夜景が観えて「しまった、もう数分待てばよかったか」と思ったが、これはいつもの“後の祭”というヤツ。
― 続く ―
→「ラビスタ函館ベイ(1)」の記事はこちら
→「ラビスタ函館ベイ(2)」の記事はこちら
「函館」という地名が耳に飛びこんだ瞬間に、わたしの頭の中の、するする広がったワイドスクリーンいっぱいにこの画像が問答無用で浮かぶ。もちろん、夜景もだが。バッチリと脳裡に焼きついているのだ。
(しかし、何度みても飽きない景色だな・・・)
人生の途中からだが<旅好きになってよかった>とつくづく感じる、報われるというべき瞬間だ。しつこく引きずる憂さもきれいに晴れ、旅の疲れが一気に吹き飛ぶ。
はるばる長旅をした甲斐のある眺めだと心から思う。
函館山からの絶景・・・観るのは五度目以上になるが、ちゃんと撮影するのは初めてというから不思議である。
函館湾越しの松前半島に、夕陽がまもなく沈む。
函館山へは今回は、たしか二度目になるロープウェイで登った。
何度もマイカーでわたしは登ったことがあるが、それも過去の話。現在は4月下旬から10月上旬まで、通行規制で夕方5時から10時まで箱根山登山道を通行することはできない。
往復の料金1500円はちょっと高めだが、秒速7メートルの速さで、海抜334メートルの山頂までたった3分ほどで運んでくれる。
ゴンドラだが、オープン当時は31人乗りだったのが二代目には45人乗り、現在は125人乗りの大型ゴンドラで、通常時は15分ごと、混雑時には5分~10分ごと運転されているから便利なものだ。
函館の西端、牛が寝そべっているような外観から別名「臥牛山(がぎゅうざん)」とも呼ばれる函館山である。函館山とは、展望台のある御殿山をはじめ、13の山々の総称だ。
標高334mの山頂にある展望台からは、世界三大夜景の一つとも称される函館の夜景が望める。冬には雪の積もった冬夜景、初夏には幻想的な霧夜景を楽しめる。
夜景はもちろん何度も観たが、夜明け前の一瞬、朝焼けとともに街が染まる「朝夜景」も美しいそうで、こちらも一度観てみたいものだ。
晴れでよかった。
絶景はいつでも観られるというわけではなく、何度かダメな日も経験している。
市内のホテルでも“ラビスタ函館ベイ”などは、フロント横に設置したパソコン画面に、函館山の山頂からのライブ中継を映すカメラを設置していて、今夜はだいじょうぶだなと思えば便利な相乗りタクシーも用意されている。
(なんか、えらく寒いな・・・)
西の空は、夕陽が沈みきって残光が綺麗に広がっている。あと三十分だな。もうすぐ夜がやってくる。
北海道は九月に入ると、夕方から恐ろしく寒くなる。じっとしていると足元、靴の裏から寒さが這い上がってくる。
いつのまに増えたのか、日本語でない言葉を話す観光客が展望台を十重二十重と取り巻いてまったく身動きができなくなってきた。
今回、絶景は黄昏までとして、夜景は捨てるか・・・。うん、そうしよう。またきっと来ることだろう。
そう決めると、行動は早い。景色を捨てた瞬間、熱燗とイカ刺しがバッチリ眼に浮かぶ。
人混みをかき分けて、ロープウェイ乗り場に向かう。
混雑した建物の窓から、夜景が観えて「しまった、もう数分待てばよかったか」と思ったが、これはいつもの“後の祭”というヤツ。
― 続く ―
→「ラビスタ函館ベイ(1)」の記事はこちら
→「ラビスタ函館ベイ(2)」の記事はこちら
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