温泉クンの旅日記

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続・温海温泉(2) 山形・鶴岡

2012-05-20 | 温泉エッセイ
  <続・温海温泉(2)>

 なかなか豪華な夕食である。
 見えないところに小さな業務用エレベータがあるのか、あるいは階段を料理一式を持ってあがってきたとすると年配の女性にはかなりな重労働だ。

 山形名物の玉蒟蒻が嬉しい。



 刺身が鮑、鯛、カンパチ、甘エビ、イタリアン風の魚の照り焼き、なぜか海老グラタンと日本海の幸づくしだ。酒が進む。
 そしてズワイガニ。


 山菜の天ぷら。



 食べ終わって、片付けている間にまたひと風呂。身体にはよくないが、この時間帯は経験上空いているのである。

 細めに開けたカーテンの隙間から朝の光が射し込んでいる。
「ホーホケ・・・ホキョ!」
 うぐいすが、鳴き声の練習をさきほどからしている。うまく「ホーホケキョ」ときれいに鳴けずに苦労しているようで、なんともおかしい。
 わたしは口笛で鶯の鳴き真似ができるのだが、ちょっと遠すぎるし隣室の迷惑になるので聞き役に徹することにする。
 今年生まれた子どもの鶯なのだろう。だんだんと鳴きかたが上手くなってくる。



 磨きこまれた階段を、何度昇り降りしたことだろう。
 朝食は部屋ではなく一階大広間であった。



 ちょっとおかずが多すぎるかな。山形もまったくもってご飯が旨い。
 二杯食べて、珍しくグレープフルーツで締めた。

 食べ終わって八時前、八時半までやっている朝市に行ってみた。



 宿の斜め向かいの広場が会場である。輪島、高山とならび日本三大朝市と書いてあるのをみて、「えっ、この規模で!」とびっくりする。

 店をひやかして廻ったが、とくに買いたいものもない。珈琲を売っていたので一杯買って、食後の一服をする。
 あとで宿の壁に掛かっている明治時代の朝市の写真をみて、なるほど昔は賑わっていたのだとわかり、すこし納得した。

 さて、今日はどうするか。
 昨日は、温海温泉にある蕎麦屋「大清水」で昼を食べようと、空腹を我慢してきたのにありつけなかった。新潟ジャンクションで原因不明の渋滞があり、降りて一般道を走ったら、亀田あたりで「煎餅王国渋滞」とやらに巻き込まれたせいだ。



「大清水」の蕎麦は新潟と山形の蕎麦のいいとこ取りみたいな蕎麦で、なんともいえず旨いのである。夕食つきなので、軽めの蕎麦と決めていたのだ。

 午後二時をまわっていたのに、いまだあふれるほど超満員の客で、そのほとんどの卓にはお茶しかでていない。入り口脇の厨房は恐慌混乱状態だった。これでは最低一時間は待ちそうだなとあきらめて、国道沿いの店の「食物摂取」程度の蕎麦で手を打ったのだった。
 もちろん、癪にさわるので大清水のそばにある湧水だけはしっかりと味わった。



 その大清水はいつもな十時半だが今朝は十一時開店と、昨日訊いてある。
 行ってみたいもうひとつの三瀬にある琴平荘のラーメンも十一時開店だ。
 チェックアウトが十時だから、潰さなければいけない時間は一時間・・・。
 よし、今回はどちらもあきらめて目的の土産である、新潟柏崎の「ほんのび饅頭」を真っすぐに目指すことに決めた。



 部屋をざっと片づけ始める。気にいった宿だと、また来ることもあるので去り際に気を遣うのだ。そうと決めたら行動は速いのである。


  →「続・温海温泉(1)」の記事はこちら
  →「風の町」の記事はこちら

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