<海の肖像画と、うみホイホイ>
ある日、わたし宛てに宅急便が届いた。
送り主をみると同級生の名前があった。あれか。
この間の同窓会であったときに離れた席にいたわたしに近寄ってきて、猫の絵、待たせて悪かったがもうすぐ出来上がるからという。
もう、いいよ。アテにしないで待っているから。五年以上前に海の絵を頼んだのだが、それきり梨のつぶてでわたしは頭にきてしまいそれきり呑むこともなくなってしまったのだ。
かなり、でかい号数の絵だった。箱のうえに置いた煙草が小さくみえる。
開けてみると、なかなかよく描けている。これは絵具代も含め費用は結構かかったろう。近いうちに一杯おごらねばなるまい。
「海ちゃん、ほらお前の肖像画だよ」
(あたし・・・そんな頬っぺたぷっくりしてないもん!)
チラ見すると、憮然としてさっさと消えてしまった。
でも、変わった猫だからあれで結構よろこんでいるかもしれない。
海はいつも牢名主のように、畳んだ蒲団の上で眠るのが好きだ。煙管でも咥えて客を睥睨する吉原の花魁みたいである。
でも買い物袋のような狭いところで寝るのも好きだ。最近、付録に猫の家が付いている雑誌があったので買い求めた。
組み立ててみると、ごきぶりホイホイそっくりの猫のハウスができあがった。
狭いところが好きな海だから、きっと気に入るかと思ったのだが、入り口で躊躇っている。入れと尻を押したのが気に障ったのか、怒っていってしまった。ああ、気難しい猫なので黙ってみてればよかった。
でも、気になるらしく横目でチラチラ見ているので、いずれ入るだろうと放っておくと、一週間後、ついに入ってくれた。
なんか、くつろいでいてとても嬉しそうである。
もうこれはわたしのもの、って感じだ。
いつまで持つかわからぬが、うみホイホイはとりあえずいま一番のお気にいりのようでホッとする。
→「スナックちゃんぽん、からのォ~コース中華(1)」の記事はこちら
→「スナックちゃんぽん、からのォ~コース中華(2)」の記事はこちら
ある日、わたし宛てに宅急便が届いた。
送り主をみると同級生の名前があった。あれか。
この間の同窓会であったときに離れた席にいたわたしに近寄ってきて、猫の絵、待たせて悪かったがもうすぐ出来上がるからという。
もう、いいよ。アテにしないで待っているから。五年以上前に海の絵を頼んだのだが、それきり梨のつぶてでわたしは頭にきてしまいそれきり呑むこともなくなってしまったのだ。
かなり、でかい号数の絵だった。箱のうえに置いた煙草が小さくみえる。
開けてみると、なかなかよく描けている。これは絵具代も含め費用は結構かかったろう。近いうちに一杯おごらねばなるまい。
「海ちゃん、ほらお前の肖像画だよ」
(あたし・・・そんな頬っぺたぷっくりしてないもん!)
チラ見すると、憮然としてさっさと消えてしまった。
でも、変わった猫だからあれで結構よろこんでいるかもしれない。
海はいつも牢名主のように、畳んだ蒲団の上で眠るのが好きだ。煙管でも咥えて客を睥睨する吉原の花魁みたいである。
でも買い物袋のような狭いところで寝るのも好きだ。最近、付録に猫の家が付いている雑誌があったので買い求めた。
組み立ててみると、ごきぶりホイホイそっくりの猫のハウスができあがった。
狭いところが好きな海だから、きっと気に入るかと思ったのだが、入り口で躊躇っている。入れと尻を押したのが気に障ったのか、怒っていってしまった。ああ、気難しい猫なので黙ってみてればよかった。
でも、気になるらしく横目でチラチラ見ているので、いずれ入るだろうと放っておくと、一週間後、ついに入ってくれた。
なんか、くつろいでいてとても嬉しそうである。
もうこれはわたしのもの、って感じだ。
いつまで持つかわからぬが、うみホイホイはとりあえずいま一番のお気にいりのようでホッとする。
→「スナックちゃんぽん、からのォ~コース中華(1)」の記事はこちら
→「スナックちゃんぽん、からのォ~コース中華(2)」の記事はこちら
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