<海よ、重い海よ>
我慢強い猫など当たり前だが金輪際お目にかかったことはない。気まぐれで奔放なのが猫の真骨頂でそこが猫好きにはたまらないのだ。
うちの海も、冬など寒ければストーブのど真ん前に陣取る。炬燵に潜り込めばど真ん中で眠り呆ける。人間サマに気をつかうことは毛筋ほどにもない。
毛皮が熱を吸収しすぎてノボセあがると、あわてて這い出してきて冷たい畳の上で火照りを冷ましている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/2c/0574129323ec524819991b198a757332.jpg)
炬燵のなかで、暖かさがベストな位置を確保すればいいのにと思うが学習しないのである。というか、そもそも学習しようとも思わないのだろう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/d7/adf9e99351cd76782c1efcbf6e995a70.jpg)
今年初め、いつもの一カ月禁酒を始めたころの深夜だった。
「ん!」
どこかで誰かに呼ばれたような気がして、暗闇のなかうっすら目を覚ました。寝ぼけ眼で耳をすませる。・・・気のせいか。
「ニャオウ」
え、ナニ。いったいどこの猫だ。うちの海はめったなことでは哭かない。ここはどこだ。灯り代わりに枕元の携帯の電源を入れる。ふむ、いつもの場所に携帯があったということは家である。
「ニャオー」
<奈緒>と女性の名前を叫んだような哭き声に聞こえるが、家であればあの猫の声は海である。いつもなら襖をバリバリ引っ掻くか体当たりするのだが、こんなに哭くなんてもしかして一大事か。
闇のなかを這っていき見当をつけて襖をあける。
するりと入ってきた海はそのまま闇のなかに紛れ込んでしまった。
ひと騒がせなヤツだぜまったく、とブツブツいいながら寝床に戻る。
「!」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/e6/9cc0058ba4a8662ccfbb6721a9ca56ba.jpg)
しばらくして、海がゴソゴソと蒲団の上に載ってくる気配があった。珍しい・・・けどとても嬉しい。膝のあたりでどうやら落ちつくようであった。
軽い体重のレディ(ヤツはそう思っているようだ)なのだが、蒲団に載られるとなんともズシッと重い。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/1e/eb26cfbd2817fc853fa7819aa67be1ac.jpg)
せっかくの「突然の添い寝(載り寝?)状態」を決して無にしてはならぬ。(どんだけ猫好きなのだ)
海が寝やすいように、わたしを身体を意識して「し」の字を書くようにしたり、枡記号「〼」みたいに避けて寝たりしなければならない。しかも寝がえりも打てない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/13/645e21eda629e6a6bc44fc4f9385b855.jpg)
半覚醒みたいな眠りで朝を迎えて寝不足になるのだが、海は熟睡して満足そうだった。蒲団をみると、海が寝たところだけ隕石でも落ちたような大きな丸い痕になっている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/f7/f790f7d88be938e3d41601747a57babe.jpg)
それからなんと一カ月ほど続いた「蜜月」も、そろそろ破局が近づいてきたのを感じる。なぜなら、あと数日で酒が解禁されればわたしは愛想づかしされるだろうから。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/89/848e0adff8a5b22bc967d89cd7ce1bf2.jpg)
自慢でないが、酒を呑んで寝ると酒臭い高鼾はもちろんのこと、ニースタンプやら必殺稲妻レッグラリアートをドッタンバッタンと一晩中ブチかますくらいわたしはドエリャー寝相が悪いのである。
我慢強い猫など当たり前だが金輪際お目にかかったことはない。気まぐれで奔放なのが猫の真骨頂でそこが猫好きにはたまらないのだ。
うちの海も、冬など寒ければストーブのど真ん前に陣取る。炬燵に潜り込めばど真ん中で眠り呆ける。人間サマに気をつかうことは毛筋ほどにもない。
毛皮が熱を吸収しすぎてノボセあがると、あわてて這い出してきて冷たい畳の上で火照りを冷ましている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/2c/0574129323ec524819991b198a757332.jpg)
炬燵のなかで、暖かさがベストな位置を確保すればいいのにと思うが学習しないのである。というか、そもそも学習しようとも思わないのだろう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/d7/adf9e99351cd76782c1efcbf6e995a70.jpg)
今年初め、いつもの一カ月禁酒を始めたころの深夜だった。
「ん!」
どこかで誰かに呼ばれたような気がして、暗闇のなかうっすら目を覚ました。寝ぼけ眼で耳をすませる。・・・気のせいか。
「ニャオウ」
え、ナニ。いったいどこの猫だ。うちの海はめったなことでは哭かない。ここはどこだ。灯り代わりに枕元の携帯の電源を入れる。ふむ、いつもの場所に携帯があったということは家である。
「ニャオー」
<奈緒>と女性の名前を叫んだような哭き声に聞こえるが、家であればあの猫の声は海である。いつもなら襖をバリバリ引っ掻くか体当たりするのだが、こんなに哭くなんてもしかして一大事か。
闇のなかを這っていき見当をつけて襖をあける。
するりと入ってきた海はそのまま闇のなかに紛れ込んでしまった。
ひと騒がせなヤツだぜまったく、とブツブツいいながら寝床に戻る。
「!」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/e6/9cc0058ba4a8662ccfbb6721a9ca56ba.jpg)
しばらくして、海がゴソゴソと蒲団の上に載ってくる気配があった。珍しい・・・けどとても嬉しい。膝のあたりでどうやら落ちつくようであった。
軽い体重のレディ(ヤツはそう思っているようだ)なのだが、蒲団に載られるとなんともズシッと重い。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/1e/eb26cfbd2817fc853fa7819aa67be1ac.jpg)
せっかくの「突然の添い寝(載り寝?)状態」を決して無にしてはならぬ。(どんだけ猫好きなのだ)
海が寝やすいように、わたしを身体を意識して「し」の字を書くようにしたり、枡記号「〼」みたいに避けて寝たりしなければならない。しかも寝がえりも打てない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/13/645e21eda629e6a6bc44fc4f9385b855.jpg)
半覚醒みたいな眠りで朝を迎えて寝不足になるのだが、海は熟睡して満足そうだった。蒲団をみると、海が寝たところだけ隕石でも落ちたような大きな丸い痕になっている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/f7/f790f7d88be938e3d41601747a57babe.jpg)
それからなんと一カ月ほど続いた「蜜月」も、そろそろ破局が近づいてきたのを感じる。なぜなら、あと数日で酒が解禁されればわたしは愛想づかしされるだろうから。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/89/848e0adff8a5b22bc967d89cd7ce1bf2.jpg)
自慢でないが、酒を呑んで寝ると酒臭い高鼾はもちろんのこと、ニースタンプやら必殺稲妻レッグラリアートをドッタンバッタンと一晩中ブチかますくらいわたしはドエリャー寝相が悪いのである。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます