<海とパピコ>
熱中症危険レベルの猛暑日の昼下がり、近くの図書館まで読み終わった本を返しにいったついでにコンビニで煙草とミネラルウォーター、それにパピコを買って家に戻った。
車の運転中はもっぱら食べやすいクーリッシュを食べるのだが、あれは後ですこし喉が渇く。パピコは約四十年前に発売されたロングセラー商品で、赤城しぐれとかガリガリ君とかと同じく子どもから大人まで幅広く人気がある。チューブ型の二本の容器に封入された、どちらかというとアイスというよりシャーベットだ。味はチョココーヒー味のみが現在はレギュラーとなり、ホワイトサワー味とかスムージー味など二十種類くらいある他の商品は期間限定での販売だ。
ノートパソコンの前に座りパピコを一本千切って食べ始めると、寝入っていたはずの海がいつのまにかそばにいる。首の鈴をまったく鳴らさずに静かに近寄ってくるのだ。
「わぁー、びっくりした。ニャアとか言えよ。海、これはオマエの好きなハーゲンダッツじゃないよ」
ハーゲンダッツのバニラアイスは海の好物である。やや、積極的に卓の上に飛び乗ってきた。
「猫にコーヒー味のシャーベットはやっぱりマズイだろう」
ほらね、違うだろう。と千切った残りのパピコを鼻の前にかざしたら、海が嬉しそうにペロリと舐めたのでびっくりする。
(あ、やめてったら、アップでのフラッシュは! もう仔猫のときじゃないんだから! もう!)
「悪いわるい、ゴメン」
パソコンをたたんで卓の下に避難させた。それにしても海の動きが速すぎてブレまくってしまうぞ。
あ、そうか。冷えたミネラルウォーターのペットボトルの周りに浮いた水滴を、海が好んで舐めるのと同じか。
中味がシャーベットだから、冷たい水滴を舐めていられる時間が長く楽しめるのだ。
しかし、ハーゲンダッツに比べれば安上がりだ。しかも中味は食べないでこんなにも喜んでくれるのなら、こちらも嬉しい限りである。
熱中症危険レベルの猛暑日の昼下がり、近くの図書館まで読み終わった本を返しにいったついでにコンビニで煙草とミネラルウォーター、それにパピコを買って家に戻った。
車の運転中はもっぱら食べやすいクーリッシュを食べるのだが、あれは後ですこし喉が渇く。パピコは約四十年前に発売されたロングセラー商品で、赤城しぐれとかガリガリ君とかと同じく子どもから大人まで幅広く人気がある。チューブ型の二本の容器に封入された、どちらかというとアイスというよりシャーベットだ。味はチョココーヒー味のみが現在はレギュラーとなり、ホワイトサワー味とかスムージー味など二十種類くらいある他の商品は期間限定での販売だ。
ノートパソコンの前に座りパピコを一本千切って食べ始めると、寝入っていたはずの海がいつのまにかそばにいる。首の鈴をまったく鳴らさずに静かに近寄ってくるのだ。
「わぁー、びっくりした。ニャアとか言えよ。海、これはオマエの好きなハーゲンダッツじゃないよ」
ハーゲンダッツのバニラアイスは海の好物である。やや、積極的に卓の上に飛び乗ってきた。
「猫にコーヒー味のシャーベットはやっぱりマズイだろう」
ほらね、違うだろう。と千切った残りのパピコを鼻の前にかざしたら、海が嬉しそうにペロリと舐めたのでびっくりする。
(あ、やめてったら、アップでのフラッシュは! もう仔猫のときじゃないんだから! もう!)
「悪いわるい、ゴメン」
パソコンをたたんで卓の下に避難させた。それにしても海の動きが速すぎてブレまくってしまうぞ。
あ、そうか。冷えたミネラルウォーターのペットボトルの周りに浮いた水滴を、海が好んで舐めるのと同じか。
中味がシャーベットだから、冷たい水滴を舐めていられる時間が長く楽しめるのだ。
しかし、ハーゲンダッツに比べれば安上がりだ。しかも中味は食べないでこんなにも喜んでくれるのなら、こちらも嬉しい限りである。
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