温泉クンの旅日記

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京都、千本鳥居と百年食堂(1)

2022-05-08 | 京都点描
  <京都、千本鳥居と百年食堂(1)>

「なんと、無人の『巽橋』とは珍しい!」

 

(ひゃっほォーッ、寄ってみて大正解でねーの!)
 これが本心、なんとも嬉しい限りである。

 

 朝早く、ガラ空きの四条通りをてくてく歩き、鴨川に架かる四条大橋の上で足を止めた。渡り切れば「祇園四条」駅というところで、ふと思いついた。

 

 わたしと同じように観光客も朝のスタートは早い。きっと、目当ての最初の寺社に移動している頃合いだろう。であれば、市内の観光名所は“二の次”で、もしかしたら祇園白川あたりは空いているのではないだろうか。
 どうせ“ダメ元”である。そう思い寄ってみたのだった。
 そうしたらなんと、数名の観光客たちと、カップルの前撮りロケグループが一組だけいたくらいの絶好の撮影チャンス、まったく邪魔にはならなかった。

 

 祇園白川界隈は、京都の古都らしい情緒をたっぷり楽しめる撮影スポットとして知られている。京都が舞台のテレビドラマに、必ずといっていいほど登場するロケ地でもある。
 それだけにいつでも観光客や、カップルの和装前撮りロケ組やらが屯していて、思ったような写真を撮るチャンスは稀有といっていい。

 

 桜にはまだすこし早かったが、白川の流れ沿いに咲く桜並木は数こそ四十本ばかりと少ないけれど、辰巳大明神、巽橋、京都らしい料亭が並び、風情たっぷりの場所であるのは間違いない。

 

 祇園四条駅に戻り京阪電車で、なじみのある東福寺駅の二駅先の伏見稲荷駅に向かう。伏見稲荷大社は駅から歩いて五、六分ほどである。
 伏見稲荷大社は、まだ時間も早いというのにかなり混んでいた。さすがの人気である。

 

 商売繁昌・五穀豊穣の神様として名高い伏見稲荷大社は、全国に約三万社ある稲荷神社の総本宮である。稲荷山の麓に本殿があり、稲荷山全体が神域とされている。祭神の御鎮座は和銅四年(711年)、千三百年以上の歴史を持つ神社だ。

 参道を進むと、鮮やかな朱色の「楼門」が姿を見せる。この楼門は、豊臣秀吉が母、大政所の病気平癒祈願成就に伴い寄進されたもので、重要文化財にも指定されている。

 

 

 楼門を入ると、まずは立派な外拝殿。
 外拝殿は、舞踏や神楽の際に奉祀されるための舞台である。

「ややや、これはいかん!」
 腕時計を確認して、スケジュールがかなり押しているのに気づき、慌てた。祇園白川で思いのほか時間を使ってしまったのかもしれない。
 早いとこ参拝をすませ、千本鳥居を急いで探さねばならないぞ。


    ― 続く ―


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