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温泉クンの旅日記

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京都、白川の畔を歩く(1)

2025-02-02 | 京都点描
  <京都、白川の畔を歩く(1)>

 京都を舞台にしたドラマは、なんとなく気になって観てしまう。
 たとえば、今でもBSで再放送している「京都迷宮案内」。内容はヒューマンミステリーというが、どちらかというと人情譚といった感じ。<京都日報>の本社社会部遊軍記者・杉浦恭介役で、「橋爪功」がジツに味のある演技を見せてくれる。

 

 ロケも京都名所だけでなく劇中で実在の飲食店を使うことが多く、昼から呑める酒場「京極スタンド」もそこで知った。試しに行ったらすっかり気に入ってしまい通うようになった。

 

 もっとも最近は、大衆料金のせいなのか、大勢の外国人観光客も訪れるようになってしまい、ちょっと足が遠のいている。

 地下鉄東西線の東山駅の地上出口に上がり、すぐの「古川町商店街」に入る。 アーケードの天井からパステルランタンが吊り下げられた、レトロな商店街である。東海道や鯖街道にも近いことから「京の東の台所」と呼ばれて古くから栄えた商店街だそうだ。

 

(下流の祇園のほうからこっちに向かったほうが、良かったか・・・)
 商店街のあちこちから、昼飲みをしている喧騒が聞こえてきて呑みたくなり、すこしだけ後悔する。

 時代劇でないドラマでは、白川(しらかわ)沿いの畔の景色も、必ずといっていいほど使われる。
 古川町商店街を抜けると白川が見えてくる。

 

「白川」は、源流のある比叡山の花崗岩は石英などを多く含んでおり、白い砂を敷き詰めたように見えることからその名がつけられたと言われている。流域で採取できる美しい「白川砂」は、京都の歴史的建造物である竜安寺や大徳寺などの庭園にも用いられてきたという。

 

 川沿いの華やかな桜並木というもいいが、風情のあるしだれ柳の並木も、負けずにいいものだと思う。
 白川に架かる小さな一本橋、「古川町橋」が見えてきた。橋は「白川一本橋」ともいわれる。

 

 橋は50~60センチほどの幅の狭い石橋で、手すりが無いので渡る際には注意が必要だ。
 明治40年(1907年)の架橋で、比叡山の千日回峰行の際に修行後にこの橋を渡ることから「行者橋」とも「阿闍梨(あじゃり」橋」とも言われている。

 

 比叡山延暦寺では、昔から「千日回峰行」が行われる。比叡山の山中を千日歩き続ける修行で、その距離は地球を1周するほどの距離で4万キロにも及ぶ。
 命がけの厳しい修行を終え、満行を報告するために初めに渡るのが、この橋なのである。


  ― 続く ―


   →「京極スタンド」の記事はこちら



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