<近江八幡、八幡堀界隈(3)>
八幡掘に大満足したので白雲橋を渡り「日牟禮(ひむれ)八幡宮」を参詣することにした。
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堂々とした楼門を抜け、本殿へ。
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八幡山の南麓にある日牟禮八幡宮は誉田別尊(ほんたわけのみこと)、息長足姫尊(おきながらたらしひめのみこと)、比売神(ひめかみ)の三神を祭神とする旧八幡町の総社。平安時代の創建といわれ、九州の宇佐八幡宮の神霊を勧進したと伝わる。
近江商人の守護神として信仰を集め、商売繁盛や出世開運・学問成就にご利益があり、神社には「西村太郎右衛門」など歴代の有力な商人が奉納した宝物が残されているという。
毎年三月には信長も参加したという左義長まつりという祭礼が、四月には八幡まつりが行われ賑わう。
境内の横隣には「八幡山ロープウェイ」乗り場があり、八幡山に五分ほどで上れる。
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八幡山には、安土桃山時代まで八幡城があった。本丸跡は現在、秀次の菩提寺でもある「瑞龍寺」となっている。頂上の展望館からは琵琶湖と近江八幡の町を見下ろせる。
一望できる琵琶湖の写真を撮ろうと、ロープウエイは予定していたのだが八幡掘はきっとまた来るだろう。次回に乗ることにして、ここらで少し休むとするか。喉も乾いた。
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戻る沿道の右側には、バームクーヘンで有名な「クラブハリエ」がある。生ケーキやパン、焼き菓子など、女性連れが喜ぶこと間違いなし。
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そして左側には古民家風の茶店「日牟禮ヴィレッジたねや」と超贅沢な二択だが、時代劇好きなのでわたしは迷わず江戸時代を感じさせてくれる茶店を選んだ。なあにどちらの店も同じグループなのだ。
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(たしか、この店の限定名物があったはず・・・)
本当に可愛らしい円ら(つぶら)だ。
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つぶら餅は焼きたてを一個(80円)から買える。甘党でないので悩む。たねや曰く「地元近江の糯米(もちごめ)を搗きあげ、瑞々しく炊いた粒餡を包んで焼きあげた」お餅である。
「あのォ、二個ください」
お茶をお出ししますので奥へどうぞ、といわれ感激してしまう。
こちとらは二百円たらずのケチな客というのに、さすがは近江商人! 食べるのは外の石に座るか、沿道を歩きながら自販機のお茶でも買えばいいやと思っていたのだ。
「大津、あがり家(2)」で、近江商人についてこう書いた。
『「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」の「三方よし」は近江商人の信条である。
長浜にB&Bで泊まったときに、夕方いったちょっと綺麗な居酒屋に入っていったら、
申し訳ありませんが予約客でいっぱいですと断られた。それは残念、と出ていこうとする背中に、
「お客さま、七時半からの予約席がありますのでその時間までよろしいようであれば
ご用意しますが・・・」と、憎いというか嬉しい提案をしてくれたことが忘れられない。』
雰囲気のある飲食スペースのわたしが座ったそばには昔懐かしい竈(へっつい)があった。
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見回すと、客はランチを食べている上客が多かった。
ランチには「たねや膳」というメニューがあり、近江牛ステーキ、近江おばんざい七品、おこわ、汁物、香の物で、6,000円。近江牛ステーキがない「たねや膳」は3,000円。「野菜膳」は季節のお野菜、おこわ、汁物、香の物で、2,000円とお高めで、わたしは次回の参考としておく。クラブハリエも次回だ。
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ちょっと見タコ焼きにみえる「つぶら餅」は熱々で、お餅というよりはどちらかというと最中生地のような絶妙な焼き具合のカリッとした皮の部分と、中の温かい粒餡がさらりとして甘すぎずちょうどいい。お茶もありがたく、美味しかった。
白雲橋を渡ると、鳥居の前に歴史のありそうな洋風な建物があった。
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「近江八幡観光物産協会 白雲館」は、明治十年に八幡商人たちが子どもたちの教育充実を図るために建てた「八幡東学校」の建物「白雲館」を利用している。貴重な擬洋風建築物で一階が観光案内所、二階は市民ギャラリーなどの多目的ホールになっているそうだ。
飲兵衛の賤しい動物的勘で、昼間から飲める店をみつけてしまった。
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しかもおまけに喫煙もできる酒場、近江八幡駅の裏側にある「駅下酒場 一休(ひとやすみ)」である。
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カウンターのみ八席くらいの店で、妙齢女性が一人で切り盛りしている。
とり急ぎ芋焼酎の水割りと目の前にあった枝豆(好きではないが)を頼んで今日一日の観光成果を祝すと、メニューをじっくり検討することにした。
常連ばかりのようで、感染リスクもどこ吹く風と、カウンターの右端のおっちゃんから左端の飲み屋のオーナーおじさんへ喧しくでかい声で、会話の応酬が続く。
閉口して、追加の一杯を飲み干すと早々と退散したのであった。ここも次回、再訪しようと記憶する。
追申:大津の「あがり家」さんですがネットで調べたところ、コロナ禍の現在、休業期間が未確定、
移転・閉店の事実確認が出来ないなど、店舗の運営状況の確認が出来ていないとのこと、非常に心配です。
コロナ禍が一段落して、再訪するころには再開していて欲しいと心から祈ります。
→「近江八幡、八幡堀界隈(1)」の記事はこちら
→「近江八幡、八幡堀界隈(2)」の記事はこちら
→「大津、あがり家(2)」の記事はこちら
八幡掘に大満足したので白雲橋を渡り「日牟禮(ひむれ)八幡宮」を参詣することにした。
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堂々とした楼門を抜け、本殿へ。
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八幡山の南麓にある日牟禮八幡宮は誉田別尊(ほんたわけのみこと)、息長足姫尊(おきながらたらしひめのみこと)、比売神(ひめかみ)の三神を祭神とする旧八幡町の総社。平安時代の創建といわれ、九州の宇佐八幡宮の神霊を勧進したと伝わる。
近江商人の守護神として信仰を集め、商売繁盛や出世開運・学問成就にご利益があり、神社には「西村太郎右衛門」など歴代の有力な商人が奉納した宝物が残されているという。
毎年三月には信長も参加したという左義長まつりという祭礼が、四月には八幡まつりが行われ賑わう。
境内の横隣には「八幡山ロープウェイ」乗り場があり、八幡山に五分ほどで上れる。
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八幡山には、安土桃山時代まで八幡城があった。本丸跡は現在、秀次の菩提寺でもある「瑞龍寺」となっている。頂上の展望館からは琵琶湖と近江八幡の町を見下ろせる。
一望できる琵琶湖の写真を撮ろうと、ロープウエイは予定していたのだが八幡掘はきっとまた来るだろう。次回に乗ることにして、ここらで少し休むとするか。喉も乾いた。
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戻る沿道の右側には、バームクーヘンで有名な「クラブハリエ」がある。生ケーキやパン、焼き菓子など、女性連れが喜ぶこと間違いなし。
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そして左側には古民家風の茶店「日牟禮ヴィレッジたねや」と超贅沢な二択だが、時代劇好きなのでわたしは迷わず江戸時代を感じさせてくれる茶店を選んだ。なあにどちらの店も同じグループなのだ。
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(たしか、この店の限定名物があったはず・・・)
本当に可愛らしい円ら(つぶら)だ。
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つぶら餅は焼きたてを一個(80円)から買える。甘党でないので悩む。たねや曰く「地元近江の糯米(もちごめ)を搗きあげ、瑞々しく炊いた粒餡を包んで焼きあげた」お餅である。
「あのォ、二個ください」
お茶をお出ししますので奥へどうぞ、といわれ感激してしまう。
こちとらは二百円たらずのケチな客というのに、さすがは近江商人! 食べるのは外の石に座るか、沿道を歩きながら自販機のお茶でも買えばいいやと思っていたのだ。
「大津、あがり家(2)」で、近江商人についてこう書いた。
『「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」の「三方よし」は近江商人の信条である。
長浜にB&Bで泊まったときに、夕方いったちょっと綺麗な居酒屋に入っていったら、
申し訳ありませんが予約客でいっぱいですと断られた。それは残念、と出ていこうとする背中に、
「お客さま、七時半からの予約席がありますのでその時間までよろしいようであれば
ご用意しますが・・・」と、憎いというか嬉しい提案をしてくれたことが忘れられない。』
雰囲気のある飲食スペースのわたしが座ったそばには昔懐かしい竈(へっつい)があった。
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見回すと、客はランチを食べている上客が多かった。
ランチには「たねや膳」というメニューがあり、近江牛ステーキ、近江おばんざい七品、おこわ、汁物、香の物で、6,000円。近江牛ステーキがない「たねや膳」は3,000円。「野菜膳」は季節のお野菜、おこわ、汁物、香の物で、2,000円とお高めで、わたしは次回の参考としておく。クラブハリエも次回だ。
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ちょっと見タコ焼きにみえる「つぶら餅」は熱々で、お餅というよりはどちらかというと最中生地のような絶妙な焼き具合のカリッとした皮の部分と、中の温かい粒餡がさらりとして甘すぎずちょうどいい。お茶もありがたく、美味しかった。
白雲橋を渡ると、鳥居の前に歴史のありそうな洋風な建物があった。
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「近江八幡観光物産協会 白雲館」は、明治十年に八幡商人たちが子どもたちの教育充実を図るために建てた「八幡東学校」の建物「白雲館」を利用している。貴重な擬洋風建築物で一階が観光案内所、二階は市民ギャラリーなどの多目的ホールになっているそうだ。
飲兵衛の賤しい動物的勘で、昼間から飲める店をみつけてしまった。
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しかもおまけに喫煙もできる酒場、近江八幡駅の裏側にある「駅下酒場 一休(ひとやすみ)」である。
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カウンターのみ八席くらいの店で、妙齢女性が一人で切り盛りしている。
とり急ぎ芋焼酎の水割りと目の前にあった枝豆(好きではないが)を頼んで今日一日の観光成果を祝すと、メニューをじっくり検討することにした。
常連ばかりのようで、感染リスクもどこ吹く風と、カウンターの右端のおっちゃんから左端の飲み屋のオーナーおじさんへ喧しくでかい声で、会話の応酬が続く。
閉口して、追加の一杯を飲み干すと早々と退散したのであった。ここも次回、再訪しようと記憶する。
追申:大津の「あがり家」さんですがネットで調べたところ、コロナ禍の現在、休業期間が未確定、
移転・閉店の事実確認が出来ないなど、店舗の運営状況の確認が出来ていないとのこと、非常に心配です。
コロナ禍が一段落して、再訪するころには再開していて欲しいと心から祈ります。
→「近江八幡、八幡堀界隈(1)」の記事はこちら
→「近江八幡、八幡堀界隈(2)」の記事はこちら
→「大津、あがり家(2)」の記事はこちら
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