<読んだ本 2022年9月と10月>
コスモス、和名は「秋桜(あきざくら)」という。明治の初めに原産地メキシコから渡来した外来種だ。
この日、コスモスを目当てに大船フラワーセンターにやってきたのである。
もっぱら車で旅をしているときは、街道沿いでよく見かけるのだが、住んでいる近所である程度群れで咲いているコスモスが観たいとなると、案外難しい。
9月14日のコスモスの日(そんなのあるの知らなかった)にも来たのだが、“キバナコスモス”のひと群れしか咲いていず、訊けば10月の後半だといわれての再訪なのである。
♪淡紅(うすべに)の秋桜(コスモス)が秋の日の
何気ない陽溜まりに揺れている
“秋桜”と書いて“コスモス”と読ませたのは、山口百恵の大ヒット曲からである。さだまさしの作詞作曲で、題名にも歌詞のなかにも「秋桜(コスモス)」と表記したためだ。
バラ園に立ち寄ると、高級機種を携えた同行の士たちも、わたしと同じくほとんどが立ち枯れ老衰状態のバラを点検して被写体を探していた。
ついにわたしは、小さな白バラで「クリスタルフェアリー」という、けなげに咲いているコを見つけて一枚(後掲)を撮ることができた。
さて、9月と10月に読んだ本ですが、スマホ導入以来、すっかり最近“ペース”となってしまった2カ月で7冊、年間累計では33冊になります。
1. △隠密船頭 稲葉稔 光文社文庫
2. ◎あきない世傳 金と銀十一 風待ち篇 高田郁 ハルキ文庫
3.○鬼火の町 松本清張 光文社文庫
4.○裏切りのホワイトカード IWGP XⅢ 石田衣良 文芸春秋
5.○告訴せず 松本清張 光文社文庫
6.○奥羽の二人 松本清張 講談社文庫
7.◎植物図鑑 有川浩 角川文庫
池袋ウエストゲートパークは順番通り読めずに、今回読んだのは13巻目「裏切りのホワイトカード」。
『一度失った素晴らしい時間は、そのままの形では二度ともどってこない。
絶対に。二度と。執着するだけムダ。失い続けることが人生そのものなんだ。』
「上池袋ドラッグマザー」の章より
突然コロナ禍に襲われて3年以上人生が狂った人間のひとりとして、なんか、よくわかる。
「告訴せず」は、読み始めてすぐに一度読んだ本だとわかったのだが、また読んでしまった。違法な選挙資金3,000万円を持ち逃げし、群馬にある上野比礼神社のよく当たるという鹿の肩骨占いに従い、小豆相場に投資する・・・。
1970年代中ごろ書かれた作品だが、いま読んでも充分面白かった。
有川浩の「植物図鑑」は、題名に似合わない素晴らしい恋愛譚で、昭和生まれのかたたちにぜひ一読をお薦めしたい本。
「お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか。咬みません。躾のできたよい子です」
思わず拾ってしまったイケメンは、家事万能の植物オタクだった。樹(いつき)という名前しかしらされぬまま、週末ごとにご近所で「狩り」をする風変わりな同居生活が始まった。
ある日、さやかが帰ってくると、
『灯を点けると、テーブルの上に封筒とノート、そして部屋の合い鍵が一本載っていた。
封筒の宛名は「さやかへ」。
封はされていなかった。開けるとき、さやかの手は震えていなかった。驚くほど静かに封筒を開けて
中身を出した。
封筒のサイズに合った一筆箋が一枚。
ごめん、またいつか。』
山芋掘ったり、木の実を食べたり、“セリ”や“つくし”を摘んだことのあるかたは、絶対ハマる話です。
なお、ハッピーエンドの小説ですので、ご心配なく。
→「読んだ本 2022年7月と8月」の記事はこちら
コスモス、和名は「秋桜(あきざくら)」という。明治の初めに原産地メキシコから渡来した外来種だ。
この日、コスモスを目当てに大船フラワーセンターにやってきたのである。
もっぱら車で旅をしているときは、街道沿いでよく見かけるのだが、住んでいる近所である程度群れで咲いているコスモスが観たいとなると、案外難しい。
9月14日のコスモスの日(そんなのあるの知らなかった)にも来たのだが、“キバナコスモス”のひと群れしか咲いていず、訊けば10月の後半だといわれての再訪なのである。
♪淡紅(うすべに)の秋桜(コスモス)が秋の日の
何気ない陽溜まりに揺れている
“秋桜”と書いて“コスモス”と読ませたのは、山口百恵の大ヒット曲からである。さだまさしの作詞作曲で、題名にも歌詞のなかにも「秋桜(コスモス)」と表記したためだ。
バラ園に立ち寄ると、高級機種を携えた同行の士たちも、わたしと同じくほとんどが立ち枯れ老衰状態のバラを点検して被写体を探していた。
ついにわたしは、小さな白バラで「クリスタルフェアリー」という、けなげに咲いているコを見つけて一枚(後掲)を撮ることができた。
さて、9月と10月に読んだ本ですが、スマホ導入以来、すっかり最近“ペース”となってしまった2カ月で7冊、年間累計では33冊になります。
1. △隠密船頭 稲葉稔 光文社文庫
2. ◎あきない世傳 金と銀十一 風待ち篇 高田郁 ハルキ文庫
3.○鬼火の町 松本清張 光文社文庫
4.○裏切りのホワイトカード IWGP XⅢ 石田衣良 文芸春秋
5.○告訴せず 松本清張 光文社文庫
6.○奥羽の二人 松本清張 講談社文庫
7.◎植物図鑑 有川浩 角川文庫
池袋ウエストゲートパークは順番通り読めずに、今回読んだのは13巻目「裏切りのホワイトカード」。
『一度失った素晴らしい時間は、そのままの形では二度ともどってこない。
絶対に。二度と。執着するだけムダ。失い続けることが人生そのものなんだ。』
「上池袋ドラッグマザー」の章より
突然コロナ禍に襲われて3年以上人生が狂った人間のひとりとして、なんか、よくわかる。
「告訴せず」は、読み始めてすぐに一度読んだ本だとわかったのだが、また読んでしまった。違法な選挙資金3,000万円を持ち逃げし、群馬にある上野比礼神社のよく当たるという鹿の肩骨占いに従い、小豆相場に投資する・・・。
1970年代中ごろ書かれた作品だが、いま読んでも充分面白かった。
有川浩の「植物図鑑」は、題名に似合わない素晴らしい恋愛譚で、昭和生まれのかたたちにぜひ一読をお薦めしたい本。
「お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか。咬みません。躾のできたよい子です」
思わず拾ってしまったイケメンは、家事万能の植物オタクだった。樹(いつき)という名前しかしらされぬまま、週末ごとにご近所で「狩り」をする風変わりな同居生活が始まった。
ある日、さやかが帰ってくると、
『灯を点けると、テーブルの上に封筒とノート、そして部屋の合い鍵が一本載っていた。
封筒の宛名は「さやかへ」。
封はされていなかった。開けるとき、さやかの手は震えていなかった。驚くほど静かに封筒を開けて
中身を出した。
封筒のサイズに合った一筆箋が一枚。
ごめん、またいつか。』
山芋掘ったり、木の実を食べたり、“セリ”や“つくし”を摘んだことのあるかたは、絶対ハマる話です。
なお、ハッピーエンドの小説ですので、ご心配なく。
→「読んだ本 2022年7月と8月」の記事はこちら
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