温泉クンの旅日記

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読んだ本 2008年12月

2008-12-31 | 雑読録
  <読んだ本 2008年12月>

 わたしは、流行を追わない。
 話題の映画も、まず観ない。
 まあ、原則であるから例外もあるのであるが。
 話題の本もそうで、時の経過という洗礼を受けたあとに読むようにしている。

 さて本年最後の12月の読んだ本の話ですが、今月は8冊、2008年の累計、77冊
で本年は終わりました。

 1.○魔物 (上)     大沢在昌 角川書店
 2.△魔物 (下)     大沢在昌 角川書店        
 3.◎マディソン郡の橋     ロバート・ジェームズ・ウォーラー 文芸春秋
 4.○マディソン郡の橋 終楽章 ロバート・ジェームズ・ウォーラー 文芸春秋
 5.△NEXT  (上)       マイケル・クライトン 早川書房
 6.△NEXT  (下)       マイケル・クライトン 早川書房
 7.△四十七人目の男 (上)  スティーヴン・ハンター 扶桑社ミステリー
 8.○雪       高橋 治 集英社

 なんといっても、マディソン郡の橋。
 わたしは映画館でなく、その次の年くらいにテレビの洋画劇場で観た。主人公を
演ずるのはクリント・イーストウッド、相手役はメリル・ストリープ。
 本を読むのは今年が初めてである。

 写真家ロバート・キンケイがマディソン郡の屋根つきの橋の写真をとりにいく。
 七つの橋をとるつもりだったが、ローズマン・ブリッジという橋がなかなか見つ
からない。道を尋ねに訪れた農家でフランチェスカと運命的な恋に落ちる。



 そして四日間の恋が終わり、ワシントン州に帰った彼から彼女に宛てた手紙の
一節である。

 『・・・いまわたしにははっきりわかります。長いあいだ、わたしはあなたに
  向かって、あなたはわたしに向かって歩いてきたのです。会うまえには、
  ふたりとも相手のことは知らなかった。けれども、わたしたちの無知の足下に
  は、そんなことは気にかけずに、勢いよくまわっていた必然性の歯車があり、
  わたしたちは出会わずにはいられなかった。星をたよりに大草原の上空を
  飛ぶ、二羽の孤独な小鳥のように、はるか昔から、この世に生まれる前から、
  わたしたちは互いに相手に向かって旅をしていたのです。・・・』


「マディソン郡の橋 終楽章」で目がとまった一節はこうである。

 『・・・ほとんどの人生がそうであるように、彼の人生も意図と同じくらい偶然
  によって、計算と同じくらいのハプニングによって決定されてきた。ここで
  ひとつの決意をかため、あそこでもうひとつの決心をする。あとから降り返っ
  てみると、正しかった場合もあるが、間違っていたこともある。理にかなった
  努力と予期せぬ出来事が絡み合ってもたらされる選択の結果は予想もしない
  ときに彼に降りかかってきた。つまり、ふつうの人生には縦揺れもあれば横揺
  れもあるということ、人生は不確かなものだということだろう。・・・・』

 とにかく奥が深い・・・。


   →「読んだ本 2008年11月」の記事はこちら


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