<伊賀の里、赤目温泉(2)>
大浴場へ通じる味わい深い門の横に立て看板があり、フロントに行って料金を払えば、自由に立ち寄り湯ができると書かれていた。
駐車場の一角に設置されていた飲料水の自販機で冷たいミネラルウォーターを買い求めると、ぶらぶら部屋に戻ることにした。
「鈴鹿」という名が付いているのはまるまる一棟貸しの広い離れ、だそうだ。
宿の客室は「離れ形式」というより、ここでは「和の貸別荘スタイル」というようで、洋のシングルの四室を除けば、和室と和洋室で二十室余りである。
階段をあがった右側は三室の離れ、左側は泣く子も黙る激狭のシングルが四室。わたしみたいな格安のシングル宿泊でなければ無料で一回貸切風呂を利用できる。でも、あの程度の温泉ではわたしには貸切風呂は無用だ。
(そういえば今日の昼メシは当たりだったなあ・・・)
煙草が猛烈に吸いたくなって、途中の津駅で途中下車した。
改札を出ると、思った通りの場所に喫煙所を発見し、ゆっくり煙草を吸うことができた。
ついでだ、昼メシもここで食べてしまおう。
駅から伸びる真っ直ぐな路を歩いていくと、まずは伊賀牛メニュー推しの飲食店を発見したが、値段が高すぎて却下。それに、もしかしたら夕食で出るかもしれないとも思う。
目の前のビルから昼を食べにいくらしいサラリーマンが三人出てきたので、後を追うように歩くと、三人が喫茶店に吸い込まれていった。津駅からは直線で四百メートルくらい、「喫茶軽食レストラン 千雅(せんが)」である。
すこし時間を置いて、わたしも入り、二人席に案内された。なんと卓の上にはメニューと、昼メシ時というのに灰皿が置いてあって狂喜してしまう。
長いカウンター席は奥までつながっていて、長いカウンターの半分くらいの前に厨房があり、中華鍋とお玉を振るってぶつかりあう軽快な音が「カンコン、ジャッジャッ!」と聞こえて食欲をそそる。
後で確認したのだが、もうひとつの中華側の入口もあり、ここは喫茶店と町中華が一緒になった店だったのだ。
メニューをみると、ラーメン、チャーハン、担々麺、しょうゆ焼きそば、ピラフ、タコライス、トルコライス、など豊富で魅力的なラインナップが並んでいて迷う。小考というくらいの時間でドライカレーに決めて、高らかに注文する。料金は550円と、極めて良心的そのもの。二食付き宿泊する昼は軽めが、わたしの旅の鉄の掟であるのだ。
地元客で満員となり、入口にはもう客が列をなしているほどの繁盛店だ。周りの喫煙状況をきっちり確認して、煙草に火を点けた。
ほどなく、香ばしい匂いをあたりにふりまきながら、注文したわたしのドライカレーが運ばれてきた。
“映える”かといったら“映えない”色合いだが、ひと口食べるとたまらなく美味い。飯粒に満遍なく火が周り、カレースパイスと絶妙の塩味が均等に味付けされている。
一時、町中華のカレー炒飯に凝ったときがあった。二日酔のときでもコイツは、不思議と食欲を湧き出してくれるのがありがたいのだ。たしか缶の「S&Bカレー」を使っていたな。懐かしい。
格安のドライカレーに大満足したので、津からは奮発して特急に乗り込むことにした。乗車してから車内に喫煙室が設置されていることを知り、もちろん利用させていただく。
なんかツイテルぞ。そうして名張で各駅に乗り換えて赤目口駅に到着したってわけさ。
夕食の時間になって、食事会場に向かった
あれ、気がつかなかったがこんなところに小さいけれど「喫茶スペース」があったのか。夜は一杯呑ませてくれるのだろうか。気になる。
― 続く ―
→「伊賀の里、赤目温泉(1)」の記事はこちら
大浴場へ通じる味わい深い門の横に立て看板があり、フロントに行って料金を払えば、自由に立ち寄り湯ができると書かれていた。
駐車場の一角に設置されていた飲料水の自販機で冷たいミネラルウォーターを買い求めると、ぶらぶら部屋に戻ることにした。
「鈴鹿」という名が付いているのはまるまる一棟貸しの広い離れ、だそうだ。
宿の客室は「離れ形式」というより、ここでは「和の貸別荘スタイル」というようで、洋のシングルの四室を除けば、和室と和洋室で二十室余りである。
階段をあがった右側は三室の離れ、左側は泣く子も黙る激狭のシングルが四室。わたしみたいな格安のシングル宿泊でなければ無料で一回貸切風呂を利用できる。でも、あの程度の温泉ではわたしには貸切風呂は無用だ。
(そういえば今日の昼メシは当たりだったなあ・・・)
煙草が猛烈に吸いたくなって、途中の津駅で途中下車した。
改札を出ると、思った通りの場所に喫煙所を発見し、ゆっくり煙草を吸うことができた。
ついでだ、昼メシもここで食べてしまおう。
駅から伸びる真っ直ぐな路を歩いていくと、まずは伊賀牛メニュー推しの飲食店を発見したが、値段が高すぎて却下。それに、もしかしたら夕食で出るかもしれないとも思う。
目の前のビルから昼を食べにいくらしいサラリーマンが三人出てきたので、後を追うように歩くと、三人が喫茶店に吸い込まれていった。津駅からは直線で四百メートルくらい、「喫茶軽食レストラン 千雅(せんが)」である。
すこし時間を置いて、わたしも入り、二人席に案内された。なんと卓の上にはメニューと、昼メシ時というのに灰皿が置いてあって狂喜してしまう。
長いカウンター席は奥までつながっていて、長いカウンターの半分くらいの前に厨房があり、中華鍋とお玉を振るってぶつかりあう軽快な音が「カンコン、ジャッジャッ!」と聞こえて食欲をそそる。
後で確認したのだが、もうひとつの中華側の入口もあり、ここは喫茶店と町中華が一緒になった店だったのだ。
メニューをみると、ラーメン、チャーハン、担々麺、しょうゆ焼きそば、ピラフ、タコライス、トルコライス、など豊富で魅力的なラインナップが並んでいて迷う。小考というくらいの時間でドライカレーに決めて、高らかに注文する。料金は550円と、極めて良心的そのもの。二食付き宿泊する昼は軽めが、わたしの旅の鉄の掟であるのだ。
地元客で満員となり、入口にはもう客が列をなしているほどの繁盛店だ。周りの喫煙状況をきっちり確認して、煙草に火を点けた。
ほどなく、香ばしい匂いをあたりにふりまきながら、注文したわたしのドライカレーが運ばれてきた。
“映える”かといったら“映えない”色合いだが、ひと口食べるとたまらなく美味い。飯粒に満遍なく火が周り、カレースパイスと絶妙の塩味が均等に味付けされている。
一時、町中華のカレー炒飯に凝ったときがあった。二日酔のときでもコイツは、不思議と食欲を湧き出してくれるのがありがたいのだ。たしか缶の「S&Bカレー」を使っていたな。懐かしい。
格安のドライカレーに大満足したので、津からは奮発して特急に乗り込むことにした。乗車してから車内に喫煙室が設置されていることを知り、もちろん利用させていただく。
なんかツイテルぞ。そうして名張で各駅に乗り換えて赤目口駅に到着したってわけさ。
夕食の時間になって、食事会場に向かった
あれ、気がつかなかったがこんなところに小さいけれど「喫茶スペース」があったのか。夜は一杯呑ませてくれるのだろうか。気になる。
― 続く ―
→「伊賀の里、赤目温泉(1)」の記事はこちら
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