温泉クンの旅日記

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続・秋保温泉 (1)

2010-07-11 | ぶらり・フォト・エッセイ
  <続・秋保温泉 (1)>


 食事会場で夕食をすませた客と一緒にわたしもエレベーターに乗りこんだ。



「ねぇ、見て! ものすごい綺麗な夕焼けよ」
「本当だけど・・・なんか、また地震でもくるんじゃねぇか」



 外に張り出したガラス張りのエレベーターのなかで、年配のカップルの会話に思わずわたしも振りむいてしまう。
 このカップルは、宮城か岩手在住で二年前のいまごろ起きた大地震を身震いしながら思いだしているのかもしれない。



(・・・なんて色合いの夕焼けだろう)
 見たこともない鮮やかな夕焼けである。たしかに、地震とかの災厄がくる前触れとも思える不吉な空だ。

 ここは秋保温泉の、最盛期のころは、二時間ドラマでよく使われた豪華なホテルである。



 秋保温泉は、どの宿もバブル景気のころまでの客層は団体客で、宴会を主にした経営をしていた。
 ところが、バブル崩壊後は宴会をしない少人数の客層に変化、宴会をするような団体客が減少して収益が激減し、倒産したり買収されたりした。
 このホテルもそうで、北海道の観光グループに買収された。
 経費を大幅削減し、驚きの低料金で泊まれるようになったが、施設はバブルのころのままである。

 わたしの世代はバブルを体験している。だから、宿代が安いしバブルを懐かしむ意味で泊ってみたのである。
 手頃な料金のせいか、すれ違う客層に家族連れが多い。

 部屋に向かう廊下の幅も関取りが二人すれ違えるほど広い。



 部屋はさすがに広いものだ。
 格子戸を引いてドアを開けると、玄関スペースがたっぷりととってある。



 部屋に入る前の、左側には流し、右側に二人並べる洗面所、トイレ、風呂があった。
 和室の部屋だが、十二畳はたっぷりある。



 窓の前には、四人でたっぷりくつろげるスペースがある。広めにとられた窓の外には、秋保温泉が一望できる。



 その横に、控えの間が三畳とってあった。


 
 無駄のようなスペースだが、これもバブルのころには客にゆとりを感じさせたことだろう。


   ― 続く ―


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