<読んだ本 2010年6月>
梅雨どきの六月といえば紫陽花がきれいなときで、たしかに雨に濡れている紫陽花はみとれてしまう。
紫陽花は万葉集にも詠まれている歴史の古い花である。
花びらにみえるのは「萼(がく)」で、本当の花は中心部分の丸い粒のような部分だ。
花色だが、土壌の酸性が強いと青みがかり、アルカリ性が強いと赤みがかるといわれている。
箱根の登山電車も六月中旬から七月一杯まで、ずばり「あじさい電車」と名づけて、沿線に咲く一万株の紫陽花を見物する客でにぎわう。
長い期間楽しめるのは、標高差があるからだ。
わたしには箱根は近すぎて行こうという気がおきないが、毎年かならず紫陽花を楽しみに箱根に一泊旅行をする知人がいる。
今年はどうだったかと訊いたところ、ラッシュ時の東京の地下鉄なみに混んでいたそうだ。
ところでこの紫陽花、花言葉には意外と悪いイメージが多い。
開花してから色変わりするところから「移り気」とか「浮気」「変節」。
他には「高慢」、「あなたは美しいが冷淡だ」、「無情」、「自慢家」、「あなたは冷たい」、とずらっと並ぶ。
それでは、いいイメージの花言葉はないのかといえば「ひたむきな愛情」というのがある。色変わり・・・をいいほうに解釈し、愛するひとの好みに変化させていくというところからきているのかもしれない。
他には「元気な女性」というのがある。
ところで、今週の月曜朝に東北で震度4クラスの地震があった。
先週も同規模の地震があったようだが、実は、すぐ前の週末に東北でわたしはその予兆をみたのである。(これは近々他のブログに書きます)
さて、読んだ本ですが、今月も低調の5冊、本年の累計で32冊です。
1.◎花ものがたり 高橋治 新潮文庫
2.○うらおもて人生録 色川武大 毎日新聞社
3. ○拮抗 ディック・フランシス、フェリックス・フランシス 早川書房
4. ○密命② 弦月三十二人斬り 佐伯泰英 祥伝社文庫
5. △闇の底 薬丸岳 講談社
「花ものがたり」は、やはり技あり、珠玉の短編集だ。
「うらおもて人生録」は二度目である。筆者は「麻雀放浪記」の阿佐田哲也と同一人物である。
ひとは人生を全勝を目指してしまいがちだが、九勝六敗とか八勝七敗くらいの人生で充分すぎるのではないかと説く。
不充足とは満ち足りないことだが、作者いわく、
『不充足というものは、ぜいたくでわがままなものでもあるけれど、同時に当然の
望みでもあるはずなんだね。人は誰でも最高の生き方をするために生まれてくるん
だよ。
もちろん、最高の生き方といったって、ひとつじゃない。人それぞれによって内容
はちがうだろう。それから、最高の愛、最高の仕事、最高の倫理、最高の遊び、
最高の食物、なんにだって最高がある。
それでね、ここが大事なところなんだけれど、最高のもの以外はそのものじゃない
んだ。そう思った方がいい。』
もし、人生に迷ったらこの本は役に立つかもしれない。とにかく、わたしには役にたった。
「拮抗」は、ディック・フランシスのレベルとしては並だ。
「密命」は、この作者のものをあと何冊か読まないと評価できない。
→「読んだ本 2010年5月」の記事はこちら
梅雨どきの六月といえば紫陽花がきれいなときで、たしかに雨に濡れている紫陽花はみとれてしまう。
紫陽花は万葉集にも詠まれている歴史の古い花である。
花びらにみえるのは「萼(がく)」で、本当の花は中心部分の丸い粒のような部分だ。
花色だが、土壌の酸性が強いと青みがかり、アルカリ性が強いと赤みがかるといわれている。
箱根の登山電車も六月中旬から七月一杯まで、ずばり「あじさい電車」と名づけて、沿線に咲く一万株の紫陽花を見物する客でにぎわう。
長い期間楽しめるのは、標高差があるからだ。
わたしには箱根は近すぎて行こうという気がおきないが、毎年かならず紫陽花を楽しみに箱根に一泊旅行をする知人がいる。
今年はどうだったかと訊いたところ、ラッシュ時の東京の地下鉄なみに混んでいたそうだ。
ところでこの紫陽花、花言葉には意外と悪いイメージが多い。
開花してから色変わりするところから「移り気」とか「浮気」「変節」。
他には「高慢」、「あなたは美しいが冷淡だ」、「無情」、「自慢家」、「あなたは冷たい」、とずらっと並ぶ。
それでは、いいイメージの花言葉はないのかといえば「ひたむきな愛情」というのがある。色変わり・・・をいいほうに解釈し、愛するひとの好みに変化させていくというところからきているのかもしれない。
他には「元気な女性」というのがある。
ところで、今週の月曜朝に東北で震度4クラスの地震があった。
先週も同規模の地震があったようだが、実は、すぐ前の週末に東北でわたしはその予兆をみたのである。(これは近々他のブログに書きます)
さて、読んだ本ですが、今月も低調の5冊、本年の累計で32冊です。
1.◎花ものがたり 高橋治 新潮文庫
2.○うらおもて人生録 色川武大 毎日新聞社
3. ○拮抗 ディック・フランシス、フェリックス・フランシス 早川書房
4. ○密命② 弦月三十二人斬り 佐伯泰英 祥伝社文庫
5. △闇の底 薬丸岳 講談社
「花ものがたり」は、やはり技あり、珠玉の短編集だ。
「うらおもて人生録」は二度目である。筆者は「麻雀放浪記」の阿佐田哲也と同一人物である。
ひとは人生を全勝を目指してしまいがちだが、九勝六敗とか八勝七敗くらいの人生で充分すぎるのではないかと説く。
不充足とは満ち足りないことだが、作者いわく、
『不充足というものは、ぜいたくでわがままなものでもあるけれど、同時に当然の
望みでもあるはずなんだね。人は誰でも最高の生き方をするために生まれてくるん
だよ。
もちろん、最高の生き方といったって、ひとつじゃない。人それぞれによって内容
はちがうだろう。それから、最高の愛、最高の仕事、最高の倫理、最高の遊び、
最高の食物、なんにだって最高がある。
それでね、ここが大事なところなんだけれど、最高のもの以外はそのものじゃない
んだ。そう思った方がいい。』
もし、人生に迷ったらこの本は役に立つかもしれない。とにかく、わたしには役にたった。
「拮抗」は、ディック・フランシスのレベルとしては並だ。
「密命」は、この作者のものをあと何冊か読まないと評価できない。
→「読んだ本 2010年5月」の記事はこちら
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