温泉クンの旅日記

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小諸界隈

2008-12-07 | ぶらり・フォト・エッセイ
  < 小諸界隈 >

 教科書で島崎藤村の千曲川旅情の歌の「小諸なる古城のほとり・・・」というの
をみんなで覚えたものだ。
 いまでも、最初の辺はすらすらと口ずさむことができる。



   小諸なる古城のほとり 雲白く遊子悲しむ
   緑なす繁縷(はこべ)は萌えず 若草も籍(し)くによしなし
   しろがねの衾(ふすま)の岡辺(おかべ) 日に溶けて淡雪流る
   あたたかき光はあれど 野に満つる香(かおり)も知らず
   浅くのみ春は霞みて 麦の色わずかに青し



   旅人の群はいくつか 畠中の道を急ぎぬ
   暮行けば浅間も見えず 歌哀し佐久の草笛歌哀し

   千曲川いざよう波の岸近き宿にのぼりつ
   濁(にご)り酒濁れる飲みて草枕しばし慰む
 
 懐古園である。



 白鶴城や酔月城とも呼ばれた小諸城の跡で三の門には徳川家達(いえさと)公の
筆になる「懐古園」の大額が掛かっている。小諸城は珍しく城下町より低い穴城
で、浅間山の火山灰の谷と丘を利用して造られ、一般的な城のように水を用いず、
崩れやすい断崖で堅固な要塞となっている。



 園内を歩いてみると、多少、紅葉しているのがみられた。





 懐古園から坂を降りていくとなかなか雰囲気のある宿がある。
 藤村ゆかりの宿「中棚荘」だ。創業は百年前と古く、藤村が温泉掘削を手伝った
といわれている。



 秋から春までは、林檎を浮かせた香り高い風呂で有名である。
 今回も立ち寄り湯をしたのだが、あいにく長湯の先客が多くて写真はとれなかっ
た。内湯に浮かぶ林檎をかき寄せて甘酸っぱい香りを満喫し、雑木林に面した源泉
の露天風呂でゆっくりくつろげた。
 この宿はわたしの基準よりやや宿泊料金が高めのため、残念ながら日帰りしか
したことはない。同じ料金でも九州なら泊まるのだが、小諸はわたしの距離感では
近場すぎて財布の紐がかたくなるのだ。



 小諸駅からはすこし離れているが、日帰りの布引温泉「御牧の湯」。布引温泉は
高峰高原のほうにあるホテルにもわけてあげれるほど湯量は豊富だ。
 中棚荘ではいったばかりだが、ついついここも立ち寄ってしまった。
 この温泉も露天がいい。



 ここからも浅間山がきれいである。
 数え切れないほどなんども浅間山を見ているが、今回の旅が一番きれいに見え
た。



  その他の小諸周辺の記事
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   →「八重原温泉」の記事はこちら
   →「丁子庵」の記事はこちら

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