先週日曜の夜11時頃・・・札幌で用事を済ませ長沼に向う国道を走っていた。
西の里辺りで小さな女の子が後ろを振り返りながら歩道を早足で歩いている。
後から親が来るのだろうと通りすぎたが、バックミラーで様子を見ていた夫が
「変だ」と車をバックさせた。「ひとりなの?どこまで行くの?」と声をかけるが、
『大丈夫です』と警戒して女の子はスタスタと歩いてゆく。車を降りて並んで歩く。
話をきけば、教室にバスの定期券を忘れたので取りに行くというのだ。
『すぐそこだから歩いていきます』とかたくなだったが、「一緒に行こう」と強くうながすと
張り詰めていた気持ちをふっとゆるめた。助手席で膝に抱き上げて身体を包むと
手足は冷たくて、夜の風に当りながらどのくらい歩いたのか・・・・
学童保育の部屋かも知れないというので行ってみるが、 自動ドアは開かず真っ暗で人の気配はない。
「あした早く起きて歩いて行けばいいよ」 女の子の言う家の住所から学校迄は3キロちょっとありそうだが
一時間はかからないと思うし、自分も大昔、小学校へは山道を4キロ歩いて通った。
しかし、『取りに行かないとお父さんに叱られる』と 女の子はあきらめずに学校に向って急ぎ足で歩き出した。
「元気だねー!強いねー!」『わたしリレーのせんしゅ』「へー!おばちゃんもリレーの選手だった」
「お父さんお酒飲んでた?」『うちはオカアサンもだれもオサケのまない。コーラだけ』
「おとうさん今日疲れてイライラしてた?」『おかあさんのほうがしごとたいへんでいつもイライラしてる』
「そっかーーー、忙しいと心の余裕ないよねー」『へへへ』『きょうはみんなでおたるのうみにおよぎにいったの』
国道から7-800mは入る小学校までの道は人気の無い畑の中だったが、二人なら怖くもなんとも無かった。
インターホンを何度も押しながら、明るい教室に向って大声で10回ほど叫ぶと宿直のひとが来てくれた。
女の子が一年生の自分の教室めがけて走っていく。長い紐のついた定期券を握り締めて帰ってきた。
「やったねーーー!!」『うん』こんな夜更けに大冒険。 ゆっくり伴走してきた夫の車に二人で乗り込む。
『家まで送らなくていいです』きっぱりと言うので家に一番近いバス停で降ろすと、振り向かずに走って行く。
ゆっくり後を追うと、女の子の家の附近に大型のパトカーが止まっていて、懐中電灯を持った大人も道に出ている。
青い制服を着たおまわりさんと手をつないで歩く女の子の後姿を見届けて、夫と私は腹を抱えて大笑い。
(大人っておおげさだな、子供の力も天の力も信じてないなーーー) 自分もこの歳になってこその余裕だ。
女の子が「取りに行く」と決心した瞬間、実現に向け時空が作動し私たちが三蔵法師のお供となった・・・・
穂が出始めた田圃
黒米の穂
ななつぼし の稲穂
西の里辺りで小さな女の子が後ろを振り返りながら歩道を早足で歩いている。
後から親が来るのだろうと通りすぎたが、バックミラーで様子を見ていた夫が
「変だ」と車をバックさせた。「ひとりなの?どこまで行くの?」と声をかけるが、
『大丈夫です』と警戒して女の子はスタスタと歩いてゆく。車を降りて並んで歩く。
話をきけば、教室にバスの定期券を忘れたので取りに行くというのだ。
『すぐそこだから歩いていきます』とかたくなだったが、「一緒に行こう」と強くうながすと
張り詰めていた気持ちをふっとゆるめた。助手席で膝に抱き上げて身体を包むと
手足は冷たくて、夜の風に当りながらどのくらい歩いたのか・・・・
学童保育の部屋かも知れないというので行ってみるが、 自動ドアは開かず真っ暗で人の気配はない。
「あした早く起きて歩いて行けばいいよ」 女の子の言う家の住所から学校迄は3キロちょっとありそうだが
一時間はかからないと思うし、自分も大昔、小学校へは山道を4キロ歩いて通った。
しかし、『取りに行かないとお父さんに叱られる』と 女の子はあきらめずに学校に向って急ぎ足で歩き出した。
「元気だねー!強いねー!」『わたしリレーのせんしゅ』「へー!おばちゃんもリレーの選手だった」
「お父さんお酒飲んでた?」『うちはオカアサンもだれもオサケのまない。コーラだけ』
「おとうさん今日疲れてイライラしてた?」『おかあさんのほうがしごとたいへんでいつもイライラしてる』
「そっかーーー、忙しいと心の余裕ないよねー」『へへへ』『きょうはみんなでおたるのうみにおよぎにいったの』
国道から7-800mは入る小学校までの道は人気の無い畑の中だったが、二人なら怖くもなんとも無かった。
インターホンを何度も押しながら、明るい教室に向って大声で10回ほど叫ぶと宿直のひとが来てくれた。
女の子が一年生の自分の教室めがけて走っていく。長い紐のついた定期券を握り締めて帰ってきた。
「やったねーーー!!」『うん』こんな夜更けに大冒険。 ゆっくり伴走してきた夫の車に二人で乗り込む。
『家まで送らなくていいです』きっぱりと言うので家に一番近いバス停で降ろすと、振り向かずに走って行く。
ゆっくり後を追うと、女の子の家の附近に大型のパトカーが止まっていて、懐中電灯を持った大人も道に出ている。
青い制服を着たおまわりさんと手をつないで歩く女の子の後姿を見届けて、夫と私は腹を抱えて大笑い。
(大人っておおげさだな、子供の力も天の力も信じてないなーーー) 自分もこの歳になってこその余裕だ。
女の子が「取りに行く」と決心した瞬間、実現に向け時空が作動し私たちが三蔵法師のお供となった・・・・
穂が出始めた田圃
黒米の穂
ななつぼし の稲穂
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