今気がかりなのは、見た目に美しく、味覚を楽しませるリラックスおやつばかりがもては
やされいることです。さらに、朝から食事代わりにチョコレートやケーキを食べさせる家庭も
あると聞きます。そんな食生活で、これから先80年、90年と健康で活躍できる人間が育っ
ていくでしょうか。
子供たちの心身にひずみが生じているとしか思えないような事件が次々と起きています。
これらのひずみは、自然の営みや法則を無視した食材選びや調理の仕方、食べさせ方に
あるのでは・・・・・。半世紀にわたり、食と人と病気の関連を見てきた私の実感です。
一生の中で、心身の発育成長のもっとも著しいのが3歳ごろから10代前半。人生の基礎固め
の時期ともいえます。家を建てるときにどっしりした基礎工事が不可欠なように、心もからだも健全に育つような中身の
おやつを心がけてあげてください。
おやつ作りで提案したいのは、まず、その食材と仲良くなり、友達になってほしいということです。それから、いちばん
美味しい味を引きだす方法と仲間を探します。塩やドライフルーツやナッツ類、それに天然果汁や粉たち。台所にある
全ての食材と、オーブンやフライパンなどの調理器具たちも総動員させれば、素晴らしいワルツの誕生!
この食材が無ければ、この道具がないから作れないといったことはありません。あとは、お母さんの知恵のスパイスが
あればOKです。
洪水のように押し寄せる情報に、現代のお母さん方の本能はすっかり雲らされています。反対に、子供たちの本能は
生き生きとしていて、自然からのメッセージを素直にキャッチ。小さければ小さいほど、より自然的なものを要求してきます。
その要求こそ生命力の表れだと思うのです。
医学の父ヒポクラテスの言葉に「病は人がつくり、その歪みを自然が癒す」とあります。子供たちの未来が健やかなものに
なるためにも、見えない自然のひみつに目を向け、自然に則った生き方や食べ方を見つめなおして欲しいと願います。
大森一慧著「体の自然治癒力を引き出す おやつ」から
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