「今日はやってるみたいよ」
そろそろ今日の工事の工程は終了か?
というころ、夫からメールが入りました
やっているみたいな店は、桜木町から野毛に向かってすぐの
『武蔵屋』
知る人ぞ知る老舗の居酒屋、というより飲み屋
「ここはどこでしょう?」なんて写メールが届いたのはもう昨年のこと
夫がどこかで仕入れた情報で行ってみた、のがこの店
それからというもの、どうしても一度は行ってみたくて、体験してみたくて
今日こそ、今度こそと思いながら通うこと3回目、ようやく店に明りが灯っていました。
『武蔵屋』で検索すると、実にいろいろな方がこの店の紹介やら、体験談等を
語っています。
外見は、周りの華やかさとは対照的に、昭和の古い映画に出てくるような
普通の一軒家の玄関、しかも、看板もなければ、表札もありませんから
なんとなく通り過ぎてしまいます。
17時からの開店ですが、16時ころから並んで待っている方もいるとか
狭い店内はあっという間に満席になってしまいます。
カウンターに7.8人、4人がけのテーブルが2卓、それに奥座敷?に
ひしめき合って座れば10人くらい
もちろん相席は当たり前、
壁のいたるところに、有名人と思われる人が書いた絵や、書が飾ってあります。
あの平山郁夫先生もいらしたみたいです。
到着したのは6時半頃でした。
店の前で待っている方が一人だけいました。
その方が入って、直に「お二人さん どうぞ」
テーブル席が空いていました。
向い側にすでにお二人が座っていたので「失礼します」と挨拶をして
すると、夫が小声で
「太田先生じゃないか?」
そして恥ずかしげもなく「失礼ですが、太田先生では?」
「はい、そうですけど」
太田先生・・太田和彦氏は、これまた知る人ぞ知る方
こんな方です
地元のケーブルTVで、やっていたこの番組で先生の活躍を知ってからファンになってしまった夫は、
その著書まで買って愛読していますから、感激は私の比ではありません
私が「夢は全国の蔵元を回ることなんです」と話すと
そこから話が広がって、短時間でしたけどうれしい会話が・・
「一緒に写真撮ってもらいたいな」という普段の夫から想像の出来ない
言葉が出てきましたが、プライベートでいらしているのだからやめなさいと
いつもは、ミーハーな私が抑えたくらい、興奮しておりました
結局、ちゃっかり握手をしてもらってましたが
さて、テーブルの上です。
ここのメニューは1つだけ
お酒はコップに3杯まで、いかにも年季の入った、でもおしゃれな、やかんから
熱燗を注ぎます。
冷酒もありますが、この店では、冷えてはいないので、”常温”といいます。
お酒は昔から【灘の桜正宗】のみ
万人向きのくせのないのど越しのいいお酒です。
一応、最初に「ビールか酒か」だけは聞かれます。
料理は? つまみですが
まず、おからと玉ねぎの酢漬けが出てきます。
おからは薄味でおいしいし、
玉ねぎは辛みが抜けているのに、味がしみているのに、どうしてあれだけの
シャキシャキ感が残るのか、作り方を聞きたいくらいでした。
お酒が2杯目になるころ、鱈の入った湯どうふが出てきます。
そして3杯目になると、〆のつまみ、納豆と漬物が出てきます。
普通、納豆と漬物といったらご飯ですが、
もちろん、そんなものが出るわけがありません。
そして、ここで一通り終了
これで、ジャスト2,000円
たとえどんなに4杯目が飲みたくても出してはくれないし、
「はい、お帰りください」となります。
まあ確かに回転は速いですよね。
どんなにねばったところで2時間もいる人はいません。
このメニューはずいぶん昔から変わってないようですが、
これ以外にも、サトイモのきぬかつぎ、こはだの酢漬けなども
注文すれば出てきます。
数量限定のようですけど、
こはだを頼まなかったのは少し後悔、でもこれは知っている人しか知らない
裏メニュー?
だってメニューもないし、居酒屋でよく壁に貼ってあるような値段入りの品名を
書いた紙もないのですから
しかし、なんとも不思議な空気でした。
大声を出す人も馬鹿笑いする人もいないし、ひたすらコップ酒を飲み、
定番のつまみに箸をつけ、また飲む
経営者は、多分卆寿間近のおばあちゃまお二人、アルバイトの若い方が
テキパキと働いていますが、ご自分たちの体調に合わせて店を開くので
何度来てもやってない時が多いのです。
実際体験してみて、あのお二人がいてこその店だということがよくわかりました。
建物と、店の空気と、お二人がとてもうまい具合に融合しています。
それでこそ野毛の『武蔵屋』なんですね。
そろそろ今日の工事の工程は終了か?
というころ、夫からメールが入りました
やっているみたいな店は、桜木町から野毛に向かってすぐの
『武蔵屋』
知る人ぞ知る老舗の居酒屋、というより飲み屋
「ここはどこでしょう?」なんて写メールが届いたのはもう昨年のこと
夫がどこかで仕入れた情報で行ってみた、のがこの店
それからというもの、どうしても一度は行ってみたくて、体験してみたくて
今日こそ、今度こそと思いながら通うこと3回目、ようやく店に明りが灯っていました。
『武蔵屋』で検索すると、実にいろいろな方がこの店の紹介やら、体験談等を
語っています。
外見は、周りの華やかさとは対照的に、昭和の古い映画に出てくるような
普通の一軒家の玄関、しかも、看板もなければ、表札もありませんから
なんとなく通り過ぎてしまいます。
17時からの開店ですが、16時ころから並んで待っている方もいるとか
狭い店内はあっという間に満席になってしまいます。
カウンターに7.8人、4人がけのテーブルが2卓、それに奥座敷?に
ひしめき合って座れば10人くらい
もちろん相席は当たり前、
壁のいたるところに、有名人と思われる人が書いた絵や、書が飾ってあります。
あの平山郁夫先生もいらしたみたいです。
到着したのは6時半頃でした。
店の前で待っている方が一人だけいました。
その方が入って、直に「お二人さん どうぞ」
テーブル席が空いていました。
向い側にすでにお二人が座っていたので「失礼します」と挨拶をして
すると、夫が小声で
「太田先生じゃないか?」
そして恥ずかしげもなく「失礼ですが、太田先生では?」
「はい、そうですけど」
太田先生・・太田和彦氏は、これまた知る人ぞ知る方
こんな方です
地元のケーブルTVで、やっていたこの番組で先生の活躍を知ってからファンになってしまった夫は、
その著書まで買って愛読していますから、感激は私の比ではありません
私が「夢は全国の蔵元を回ることなんです」と話すと
そこから話が広がって、短時間でしたけどうれしい会話が・・
「一緒に写真撮ってもらいたいな」という普段の夫から想像の出来ない
言葉が出てきましたが、プライベートでいらしているのだからやめなさいと
いつもは、ミーハーな私が抑えたくらい、興奮しておりました
結局、ちゃっかり握手をしてもらってましたが
さて、テーブルの上です。
ここのメニューは1つだけ
お酒はコップに3杯まで、いかにも年季の入った、でもおしゃれな、やかんから
熱燗を注ぎます。
冷酒もありますが、この店では、冷えてはいないので、”常温”といいます。
お酒は昔から【灘の桜正宗】のみ
万人向きのくせのないのど越しのいいお酒です。
一応、最初に「ビールか酒か」だけは聞かれます。
料理は? つまみですが
まず、おからと玉ねぎの酢漬けが出てきます。
おからは薄味でおいしいし、
玉ねぎは辛みが抜けているのに、味がしみているのに、どうしてあれだけの
シャキシャキ感が残るのか、作り方を聞きたいくらいでした。
お酒が2杯目になるころ、鱈の入った湯どうふが出てきます。
そして3杯目になると、〆のつまみ、納豆と漬物が出てきます。
普通、納豆と漬物といったらご飯ですが、
もちろん、そんなものが出るわけがありません。
そして、ここで一通り終了
これで、ジャスト2,000円
たとえどんなに4杯目が飲みたくても出してはくれないし、
「はい、お帰りください」となります。
まあ確かに回転は速いですよね。
どんなにねばったところで2時間もいる人はいません。
このメニューはずいぶん昔から変わってないようですが、
これ以外にも、サトイモのきぬかつぎ、こはだの酢漬けなども
注文すれば出てきます。
数量限定のようですけど、
こはだを頼まなかったのは少し後悔、でもこれは知っている人しか知らない
裏メニュー?
だってメニューもないし、居酒屋でよく壁に貼ってあるような値段入りの品名を
書いた紙もないのですから
しかし、なんとも不思議な空気でした。
大声を出す人も馬鹿笑いする人もいないし、ひたすらコップ酒を飲み、
定番のつまみに箸をつけ、また飲む
経営者は、多分卆寿間近のおばあちゃまお二人、アルバイトの若い方が
テキパキと働いていますが、ご自分たちの体調に合わせて店を開くので
何度来てもやってない時が多いのです。
実際体験してみて、あのお二人がいてこその店だということがよくわかりました。
建物と、店の空気と、お二人がとてもうまい具合に融合しています。
それでこそ野毛の『武蔵屋』なんですね。