・・・新聞・テレビなどマスコミ全般で、中国の食品の安全についての報道が最近報じられている。 しかも、中国だけでなく英国などでも、食の安全に不安が多くあることが報じられている。
食の安全は製造の立場でいえば、品質・コスト・デリバリーの製造管理項目区分から云うと品質に属する。 経営者の視野から見ると一番軽視されやすい項目です。 日本も成長著しい時代は品質は軽視されていたが、競争が激化してからは品質が満足すべき基本項目になって、現場ではとてもうるさく言われるようになり、品質管理が重視されるようになった。 しかしながら、なお、順番から云うと一番はコスト、二番はデリバリー、三番が品質となる。
日本の製造現場における品質を表すQCと云う言葉は合言葉のようになっていった。
しかし、QCも大きくもてはやされるようになるとトータルQCなどというようになり、経営手法の道具になっていった。
しかし、日本の製造現場では品質が一番である考え方は、世界的に認知される看板になった。
昔、私が新製開発に関わっていた頃は、新製品のキャッチ項目としては、品質を持ってくることはほとんどなかった。
品質は当たり前の製造項目であって、良い品質などでは顧客の心をとらえることは出来なかった。
品質が良いのは当たり前で、宣伝項目にならないが、今回のような中国鶏肉事件のようなことがあると、中国などでは一番の宣伝項目になるようです。 日本の粉ミルクは中国や香港では現地品の数倍の値段でも一番よく売れるのはそう云う事を表しているのだと思います。
私は自動車部品を作っていたが、自動車を構成する全部品が一斉に、ダメになって、車が廃車されるように品質保証を考えていた。 車を普通に使っていて、十年間くらいも経たないうちに、故障するような車を作ると、クレームと考えるような製造をしていた。 その考え方が日本を強くしていったと思う。