・・・カバンの各パーツを作る上で、仕上がりの程度に影響を与える重要な作業に「コバ仕上げ」があります。
パーツの革を切り出したままの、革の切り口を硬化薬品又は蝋で硬く艶やかに仕上げる作業を言います。
最初に切りそろえた革の断面を上の写真の様な研磨ペーパーや研磨道具で平らに研磨します。
次に、私の場合は多くの場合、右の白色や黒色の蝋を研磨した面に、こすりこみます。
その後に、写真左の電気鏝で断面に塗りつけた蝋を溶かし、革の内部にしみこませます。
この作業を何回か繰り返した後に端面を専用治具で磨きます。
この治具で磨くとコバ面の端が抑え込まれて端面の形が良くなります。
今回のカバンのカブセの端面をコバ仕上げした状態の写真です。
革の端面を硬化したり、革の裏面の毛羽立ちを抑える薬品としては下の写真の様なものがあります。
一般的には「トコフィッニッシュ」をよく使います。