夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

大幅 その1 唐美人と蛙図 神原鳳章斎筆

2011-11-09 07:18:13 | 掛け軸
TPPがニュースでさかんに取り上げられていますが、この問題はよくよく考えて結論を出すべきでしょう。日本の将来に大きな禍根を残してはいけません。輸出産業主体にのみ考えてはいけませんし、国内産業保護の名目だけでもいけません。輸出産業のために参加なら、国内産業はこうしますというものがないからビジョンがないのです。とくに裏切り続けられた農業はそう簡単には納得しません。

はてさて花入はしばし休憩とし、最近衝動的に購入した掛け軸を投稿します。

小さなものを紹介してきましたので、大きな掛け軸(=大幅)を何点か投稿しようかと思います。

本日の作品は絵そのものは蛙の表情が面白くて購入した作品です。箱に書付もあるし、調べるといろいろ解るだろうと考え、作者も題材も解らずに購入しました。こういうことはよくあることで作品そのものへの興味本位での入手です。

購入先の説明では作者は「曽我鳳章斎」と書かれていました。曽我鳳章斎とは誰なのでしょうか? 

調べても解らず、箱書で読める部分をたどると「犬山」と「成瀬候」と読めます。これで検索していくと犬山城主であった成瀬氏に仕えたお抱え絵師である神原鳳章斎ではないかと推察されます。

唐美人と蛙図 神原鳳章斎筆
紙本淡彩水墨 軸先木製塗 識箱 古筆真蹟極メ札
全体サイズ:縦2020*横698 画サイズ:縦1335*横575



犬山藩というと国宝犬山城・・、調べてみると面白いですね。犬山城は最近まで個人所有であったことは有名です。




添え状と箱書きがもっともらしくあります。この添え状のようなものが曲者です。ここに「曽我鳳章斎 真蹟」とありますが、このような書付のほとんどが「お金を頂いたので見て書いたけどよよしくね」と言う程度のものと考えるのが妥当です。

 

本作品は蛙が面白くて購入したものですが、唐美人と蛙の組み合わせがよくわかりません。なにか謂れがあるように思えるのですが・・。



ただし作者については最終判断できません。落款と印章が確認できていませんし、このような号を用いていたかどうかは未調査です。



描き方に味があります。下絵のような描き方でありながら品格があります。





ともかくも大きな掛け軸です。普通の住宅では掛けれないかもしれません。床の間を作るときには大きく造ることをお勧めします。見栄えが違います。



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
うんちく (赤坂うさぎ)
2011-11-09 20:04:34
今日の解説は本当に面白いです。
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うんちく (夜噺骨董談義)
2011-11-10 07:23:11
うんちくというほどのものではありません。自分で所蔵しているものを調べるとこうなったのです。「今日の解説」?? いつもはつまらないらしい
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