夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

萩ニ美人図(少女図) 木谷千種筆 その5 大正5年作

2019-06-26 00:01:00 | 掛け軸
先週幼稚園から帰った息子は突然「自転車の小さな車を外してみようか?」と家内に言ったようです。家内はこの機会をなくしてなるものかと銀行との打ち合わせが終了次第、自転車を軽ワゴンに積み込んで自転車屋さんに息子と急いで行って補助輪を外したそうです。

それからすぐに息子はチャレンジして、失敗に懲りずになんどかトライして乗れるようになったらしい。うれしくなった息子は帰りがけの小生にすぐに電話連絡、「パパ、今どこ?」・・・。



乗れるようになったのを小生に見せたかったようです。帰宅すると庭先でお待ちかねのご様子。



おかげさまで週末は自転車の練習に付き合う羽目になりました。



小生より先に数日練習に付き合っていた15歳になる高齢の愛犬が音を上げたようです。

最近、木谷千種や岡本大更の作品に縁があるようです。美人画の大家でもなく無理せずにとも思うのですが、ついつい食指が動いてしまいます。反省・・・・

萩ニ美人図(少女図) 木谷千種筆
絹本着色軸装 軸先木製朱塗 合箱
全体サイズ:縦2010*横570 画サイズ:縦1120*横425



描いた時期は落款から大正5年頃と推察されます。下記は本作の落款と印章です。



大正期の前半の落款についての資料は下記の写真のとおりです。



添付されている資料の「少女図」と同一作品ではないでしょうが、落款が非常に近似しており同時期の作と断定してよいでしょう。

*この資料から「千種女」という落款は大正9年までとするという新たな知識を得ることができました。



なんでも鑑定団にも出品(2015年4月7日放送)されており、評価金額は90万円であることなど近年高い評価を受けています。

*実際に取引されている金額は「なんでも鑑定団」の鑑定額の10分の1が妥当であり、実際は10万円程度。



本作品は状態もよく、色香漂う木谷千種の佳作と言えよう。



この作品を描いたと推察される大正5年(1916年)には島成園、松本華羊、岡本更園とともに「女四人の会」を結成して井原西鶴の『好色五人女』を題材とした展覧会を大阪で開催しているのは注目されます。



大正4年(1915年)の第9回文展入選作「針供養」、大正7年(1918年)の第12回文展入選作「をんごく」などを発表して注目を集め、後に文展無鑑査決定を得ることとなります。



新進気鋭の女流画家としてスタートした頃の作品となります。



島成園に影響されて女流画家を志し、島成園亡き後は島成園に代わって大阪画壇にて女流画家を代表する画家と言えます。



島成園、上村松園に通じる品格のある作品になっているというのは贔屓目の評価でしょうか? どうも色香に弱い 否、最近はどうも息子に弱い・・・



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