丸顔の動物のような魔除けは、眼を開き、口を開け、舌を出し、塔の高みからネッカー河畔の町を見下ろす。横に続く教会の翼にも、更に幾つかの魔除けが並ぶ。人を馬鹿にしたようなこのような意匠は、大抵は雨樋の水流しなどとなっている場合が多いが、ここでは何の用も為していない。その嵌め込まれている場所といい、並べ方といい説明不可能で、想像力を掻き立てる。それは、この町ラーデンブルクが地中深くのローマ人以前の遺跡を地盤として、上へ上へと垂直方向に新しい文化とともに基礎が積みかさねられて存在して来たのに似た、立体文化パズルのような印象を与える。
このセバスチャンカペレの塔は、1006年皇帝ハインリッヒ二世臨席にて、聖ガルス教会のクリプタとともに完成が祝われる。
既に530年にはフランク帝國によって、この地方は「パラティネート(プァルツ)」と呼ばれていた。そのネッカー河畔のロブデンガウの中心地は、野蛮なゲルマン人に対するローマ人の砦や水路の便から建造資材等に恵まれ栄えた。キリスト教もフランク帝國によってもたらされた。スパイヤーやヴォルムスの影響を受けながら、こうしてこの町も世俗の権力から教会権力の中に組み入れられるようになる。
参照:
聖フランシスの壁画 [歴史・時事] / 2005-07-04
破壊された偶像 [文学・思想] / 2005-07-05
弓矢の先端とその恍惚 [歴史・時事] / 2005-07-07
踏み付けられた巨人 [歴史・時事] / 2005-07-08
世界最古のガレージ [歴史・時事] / 2005-07-09
このセバスチャンカペレの塔は、1006年皇帝ハインリッヒ二世臨席にて、聖ガルス教会のクリプタとともに完成が祝われる。
既に530年にはフランク帝國によって、この地方は「パラティネート(プァルツ)」と呼ばれていた。そのネッカー河畔のロブデンガウの中心地は、野蛮なゲルマン人に対するローマ人の砦や水路の便から建造資材等に恵まれ栄えた。キリスト教もフランク帝國によってもたらされた。スパイヤーやヴォルムスの影響を受けながら、こうしてこの町も世俗の権力から教会権力の中に組み入れられるようになる。
参照:
聖フランシスの壁画 [歴史・時事] / 2005-07-04
破壊された偶像 [文学・思想] / 2005-07-05
弓矢の先端とその恍惚 [歴史・時事] / 2005-07-07
踏み付けられた巨人 [歴史・時事] / 2005-07-08
世界最古のガレージ [歴史・時事] / 2005-07-09