ヴェンゲンでスキーワールドカップの試合が開かれている。伝統あるスキー競技会の一つで、特にその滑降コースは、所謂「ルーシの跳躍」と言うようなカーブしたジャンプなどを含みトリッキーな感じすらする。今回は、滑降のスタート地点に居て、下部からスタートする複合競技自体は観れなかったが、場内アナウスだけは聞こえていた。ベンヤミン・ライヒが勝ったようだ。自分のカメラでヴィデオを録りたいとも思ったが、断念する。
ヴェンゲンは、グリンデルヴァルトからすると反対側のミューレンのあるラウターブルンネンタールへの斜面の中間に位置する。雪が充分にある時は、スキーでクライネシャイデックからヴェンゲンの町まで降りて、また戻って来る事も出来るが、そうでないと林間コースが主体となるので然程面白くない。その下の谷底から町まで上がるのに、車を降りて列車に乗り継がないと到達出来ないのが、何よりも面倒である。それに比べ、グリンデルヴァルトは雪に閉ざされる事も少なく、比較的容易に町へ直接車で乗り入れる。
夏は盛況な世界的な山岳基地も冬はどちらかと言うと、そのスキー場の大きさの割りに余り人気が無い。特にクリスマス休暇の時期は、雪不足で谷の車の駐車場まで滑り降りれる可能性が少なく、物足りなさもある。グリンデルヴァルトの町から直接後ろの山を、ヴェッターホルンを間近に見ながら滑る事も出来るが、大きなスキー場へはグルントと言う谷間の駅まで降りて行かなければならない。ラインホルト・メスナーが誰かと待ち合わせた時に、上と下の別々の駅でお互いに待ち合っていたと書いてある。
そのような欠点があるためか、如何してもこのスキー場は他の高級スキーリゾートに比べると野暮ったいままである。咋シーズンを、サンモリッツで滑り終えた為かその違いは顕著である。それでも当方からは、日帰りで行くには惜しい近場の大スキー場であるため、定宿を持っている。今回もそこに泊まったが、二年前からオーナーが変わっているのを知った。料金も値上げされていた。以前は一人35CHFから泊まれたのが、50CHFになっていた。それもシャワー付きになると70CHFとなりスキー旅行には些か高価である。以前のオーナーの時もバスで来る団体を泊めたりして、最後にはアラカルトの食堂は無くなってしまっていたのも残念であった。
今回初めて、道路の反対側のシャワー・トイレ無しの部屋に泊まったが、静かで良かった。食堂は、また昔のようにアラカルトとなっていたが、手抜きのキッチンには失望する。それでも料金は通常に取る。朝食も特に良くなくて、どこか一点でも自慢出来る物を提供して欲しかったが結局は探せなかった。部屋は元々比較的広々としており長逗留にも向いているので、譲渡されてからも改装はしていないと言う。しかしあのままでは、以前の常連さんは逃げて仕舞わないだろうか。
この町は、槙有恒のアイガー東山稜の初登攀以来日本との関係も強く、多くの観光客を呼び寄せている。ホテルに婿養子入りしている日本人や日本人観光案内嬢もいるようだ。冬の町中は足場も悪く、ウインドーショッピングすらも儘ならない。嘗て、インテルラーケンの輸出ビールの事を書いたが、ゴンドラに書いてある「楽しいドライヴを」の訳も何か可笑しい。要は「気をつけて」滑って下さいとのことで、自動車の宣伝ではなかったと思うのだが。
色々とけちをつけたけれど、ここのそのような素朴さは尊い。マッタータールのツェルマットの様には辺境にはないけれど、その様に高級ではない。マッターホルンのようにアイガーは美しくはないが、北壁の威圧的な絶壁は誰にも印象に残る。そこからメンヒ、ユングフラウへと繋がる峰は美しく、ヴェッターホルンの山容は堂々としている。宿は今後考えないといけないが、この山域の常連客であり続けるのは間違いないだろう。
参照:エクスポートビーア/Das Exportbier [ その他アルコール ] / 2005-04-08
ヴェンゲンは、グリンデルヴァルトからすると反対側のミューレンのあるラウターブルンネンタールへの斜面の中間に位置する。雪が充分にある時は、スキーでクライネシャイデックからヴェンゲンの町まで降りて、また戻って来る事も出来るが、そうでないと林間コースが主体となるので然程面白くない。その下の谷底から町まで上がるのに、車を降りて列車に乗り継がないと到達出来ないのが、何よりも面倒である。それに比べ、グリンデルヴァルトは雪に閉ざされる事も少なく、比較的容易に町へ直接車で乗り入れる。
夏は盛況な世界的な山岳基地も冬はどちらかと言うと、そのスキー場の大きさの割りに余り人気が無い。特にクリスマス休暇の時期は、雪不足で谷の車の駐車場まで滑り降りれる可能性が少なく、物足りなさもある。グリンデルヴァルトの町から直接後ろの山を、ヴェッターホルンを間近に見ながら滑る事も出来るが、大きなスキー場へはグルントと言う谷間の駅まで降りて行かなければならない。ラインホルト・メスナーが誰かと待ち合わせた時に、上と下の別々の駅でお互いに待ち合っていたと書いてある。
そのような欠点があるためか、如何してもこのスキー場は他の高級スキーリゾートに比べると野暮ったいままである。咋シーズンを、サンモリッツで滑り終えた為かその違いは顕著である。それでも当方からは、日帰りで行くには惜しい近場の大スキー場であるため、定宿を持っている。今回もそこに泊まったが、二年前からオーナーが変わっているのを知った。料金も値上げされていた。以前は一人35CHFから泊まれたのが、50CHFになっていた。それもシャワー付きになると70CHFとなりスキー旅行には些か高価である。以前のオーナーの時もバスで来る団体を泊めたりして、最後にはアラカルトの食堂は無くなってしまっていたのも残念であった。
今回初めて、道路の反対側のシャワー・トイレ無しの部屋に泊まったが、静かで良かった。食堂は、また昔のようにアラカルトとなっていたが、手抜きのキッチンには失望する。それでも料金は通常に取る。朝食も特に良くなくて、どこか一点でも自慢出来る物を提供して欲しかったが結局は探せなかった。部屋は元々比較的広々としており長逗留にも向いているので、譲渡されてからも改装はしていないと言う。しかしあのままでは、以前の常連さんは逃げて仕舞わないだろうか。
この町は、槙有恒のアイガー東山稜の初登攀以来日本との関係も強く、多くの観光客を呼び寄せている。ホテルに婿養子入りしている日本人や日本人観光案内嬢もいるようだ。冬の町中は足場も悪く、ウインドーショッピングすらも儘ならない。嘗て、インテルラーケンの輸出ビールの事を書いたが、ゴンドラに書いてある「楽しいドライヴを」の訳も何か可笑しい。要は「気をつけて」滑って下さいとのことで、自動車の宣伝ではなかったと思うのだが。
色々とけちをつけたけれど、ここのそのような素朴さは尊い。マッタータールのツェルマットの様には辺境にはないけれど、その様に高級ではない。マッターホルンのようにアイガーは美しくはないが、北壁の威圧的な絶壁は誰にも印象に残る。そこからメンヒ、ユングフラウへと繋がる峰は美しく、ヴェッターホルンの山容は堂々としている。宿は今後考えないといけないが、この山域の常連客であり続けるのは間違いないだろう。
参照:エクスポートビーア/Das Exportbier [ その他アルコール ] / 2005-04-08