Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

オペラ的サウンドトラック

2019-11-18 | 文化一般
周辺情報を集めている。月曜日の「死の街」初日のお勉強である。正直まだその内容を十二分に理解したとは言えない。そもそも全曲を観劇するのは初めてで、全曲録音も持っていない。手元にあるの今年のスカラ座での録音と手書きの総譜のコピーだけだ。歌詞も字が小さ過ぎて読み切れないので、粗筋をWikiで読んだだけだ。

だから劇場が出しているものを一通り洗う。台本のパウル・ショットと言うのは実は作曲家コルンゴールトの父親のペンネームで、そのパウルに注目するまでも無く劇中に描かれていることになる。音楽的な指示動機に関してはまだ十分に把握しきれていないが、マンネリ化した印象を得たところは間違いなくその関連となっている。もう少しじっくりと見ないと駄目である。

それ以上に1933年のミュンヘン初演の情報が興味深い。因みに指揮はハンス・クナパーツブッシュだったようだ。その後の演奏歴は恐らくプログラムに網羅されているだろう。つまり既にアンチセミティズムのミュンヘンで指揮者に感謝の意を作曲家が書き記していて、数年後にはナチによるオーストリア併合でアメリカへと亡命する。

クナッパーツブッシュという事では木曜日の帰路フランスの放送局に亡くなった歌手クレスパンの長いインタヴューが流れていた。知らなかったのだがクナパーツブッシュの思い出を語っていて、バイロイトでの話しも流れていた。

もう一つの説明は、これが欧州で創作されて初演されて、ハリウッドでその動機などが利用されているという事だろうか。既に書いたように、リヒャルト・シュトラウス作曲「ばらの騎士」などはどうしてもそうしたエンターティメントと境界を接しているのだが、コルンゴールトにおいてはそれが直接の二次利用などの手法となっていると、この点にメスが入る。勿論それを専門に研究している向きはいるだろうが、ガーシュインなどを含めてそのジョン・ウィリアムズまでの系図がよく見えてくるだろう。

留守録予定のBRの生中継放送の内容を見る。新たな情報として開演前のロビーで行われる番組に演出家ストーン、ドラマテュルギのライピンガーと並んでマリエッタ役のペーターセンが現れるようだ。一幕での出番が遅いからだろうが、それにしても余裕である。また写真小僧をして目線を貰って来よう。

YouTubeを調べると幾つかの全曲ヴィデオがあった。一番参考になりそうなのはラインスドルフ指揮の製本した楽譜のついているヴィデオである。手書きの見難さが解消されるが、先ずこれを見ておけばよかった。DLして時間があれば確認しておこう。

「死の街」と勝手に訳しているが日本語では「死の都」とするようだ。どちらの方が相応しいかは一度体験してみないと分からない。原作の舞台のブルージュを都と言う限りはそれなりの根拠が必要だ。

話しは変わるが、土曜日にパン屋に出かけようと思ったらトラクターが列をなして通り過ぎた。なにかのパレードかと思ってナムバープレートを見ると地元のワイン農が多かった。更に続いて、運転手の顔つきを見ると楽しそうではなかった。プラカードを読むと、「俺らについて話すより、俺らと話そう」とあって、抗議運動だと分かった。敢えて交通の妨害をするぐらいに往復したりしていた。確かに質のいい食品を配給しようと思うと骨が折れるだけの農作業となるのだろう。



参照:
栄枯盛衰に耳を傾ける 2007-07-08 | 雑感
西へと流れる雪雲 2019-11-17 | アウトドーア・環境
コメント
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