Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

待望される意思表示

2019-12-26 | 
月始めの扇子プレゼント、ニコラウスの聖日の前日の結果を記しておかなければいけない。効果がどれほど出るか出ないのかが問いだったが、効果は充分にあった。幾らここ数年の知り合いとは言っても、また口ではなんとかかんとか誘っていても、また例えプレゼントがクリスマスに掛けたものであっても、結構真面目に受けてくれた。

対応の可能性として幾つもの選択があった。一番手っ取り早く捌くのは礼だけ言ってあとは知らぬ存ぜぬも可能だった。なぜならば敢えてラヴレターとはしなかったからで、最大「また顔を見せてよ」ぐらいだったのだ。但し今までの付き合いから強引に親称で呼びかけて親称しか書かなかった。それでもそのまま顔見知りだけでそれで終わりにも出来た。

次の段階として、知らぬ顔は出来ないと、つまりそのプレゼントの意味をまともに受け取って、何らかの対応も可能だった。つまり、一番外交的には同じようにグリーティングカードを書いて、拒絶と共に精々一言だけ甘いことを書いておけばよい。もう一つ安っぽい対応としては、知らぬ顔で茶化してハートマーク位入れておけばよいのだ。

勿論電話してきて、何だかんだと言える。一番可能性が高いと思ったのはそのように電話してきて、その様子次第でこちらも対応しようと思っていた。それが意外なことに一週間以上経ってから、他の人もいる手前もあってかまるで用件があるかのように「忙しくて遅れたけど、電話掛けさせて頂きます」と話しかけてきた。これは想定外だったのだが、これで茶化して知らぬ顔をして「ありがとう」では終わらないことが確定した。このなんとも言えぬ二人だけの秘密めいた感じがよかったのだが、確率は低いながらも同時に思わしくない対応の可能性も残されていた。

そしてこちらも対応策を練っていた。そこで自分自身も気が付いた。嘗てならどこかに誘おうかとか何だかんだと思い浮かんだのだが、それ以上に女性の方に何か希望があるだろうかと考えるようになった。流石にこれだけは自分自身が加齢したと感じる場面である。要するにどこかに引っ張って行ってとかいう誘惑が起きないのだ。それでもなにもアイデアが無いのも困るのでネットなどでデート情報を集めておいた。予備の為である。

しかし一向に電話が掛かってこない。念のために転送電話の電話の鳴り方などをチェックしておいた。そして結局面と向かうのが電話よりも早くなった。勿論こちらから「もうそろそろ、クリスマスストレスから解放されるでしょう、電話待っているよ」と迫る。すると「もう少し落ち着くまで待って」と彼女は答えた。「落ち着いてね」と決して押し付けなかった。そもそも既に年月が二人の間に流れていた。ラヴレターを書くと宣言してから一年半ほど経過している。つまり、最早「用件」は表面的なことではなくて、電話であっても話すことは、そのもの二人の新たな関係の基礎になるという事だ。要するにその次の段階に至った。

彼女の気持ちがよく分かる。歌姫ではないので「歌に生き、恋に生き」ではないので、日常生活の中で新たな関係を作ろうと思えばそれはそれで自身の生活に影響してくる。何とよく似た二人なのだろうか?勿論、中々進まないこともあれば急激に親しくなってしまうこともあり得る。しかし、今回のそのやり取りがとても気に入った。自分自身の対応もとても良かったと思う。まさしくニコラウスの一日先にプレゼントを渡して、待望されるのはキリストだけではなく彼女からの意思表示という事になった。

なんと素晴らしい事ではないか。時間稼ぎもあるにせよ、そこになんらかの期待などをお互いに見るとなれば、それは希望でしかない。

クリスマス初日は、執拗にシュトーレンを食した。一塊5ユーロもしたが、一日中食せれたので満足だ。余りにも春らしい陽射しが輝いていたので、手不足から暫く磨いていないガラスなどを思わず拭いてしまった。特に窓のガラスは室内に長く射し込む陽射しの強さが違ってこれからの寒さ本番の暖房費に大きく影響してくる。10月から今までは陽射しが弱くなるばかりでそれほど関係なかったのだ。夏場は少々汚れているぐらいが丁度良かった。



参照:
水々金々日々、月曜日 2012-11-12 | 暦
一日早いニコラウス 2019-12-05 | 暦
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