Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

賞賛に値する社会的芸術

2020-03-27 | 文化一般
早速寄付を済ました。少額ながら公演中止で戻ってきた金子もあるので、又先を見込んで手早く送金した。折角こちらが求めていたようにキリル・ペトレンコが顔になって募金活動をしたのだから、直ぐに反応をして上げないといけない。謂わば、真っ先に券を予約するのと同じ心理だ。だからそれと殆ど同じような額で、今回のペトレンコの自腹を切っての募金行動への共感を示すだけである。

つまり音楽会で例えば昨年の第九演奏の後にスタンディングオヴェーションをしたり、またはより近いのは昨年のブレゲンツでの「千人の交響曲」演奏後の喝采だろう。よくやってくれたなという賞賛がそこにある。支持や共感のその先にある賞賛である。

バーデンバーデンの復活祭の中止が決まった時、何らかのメッセージが出るものと予想していた。その時に要職を兼任するペトレンコには救世主的な役割を期待していたが、まさしく今回の行動は文字通りの救世主で、ブレゲンツの「千人の交響曲」演奏会等でも助っ人に入っていたようなフリーランサーにだけでなくて、先行き不安な聴衆にとってもどのような形になろうがその時が来たならば高尚な芸術的な営みがなされるという希望の光にもなっている。

自分自身の寄付金額は、時間を掛けて、戻り券の総額を計算してというのならもっといい数字が出ただろうが、それでも募金予定総額の何パーセントも出せる訳ではない。早く対応するのが何よりもだと考えた。

今回は独管弦楽団協会が受け口となっている。通常の福祉年金などは芸術家基金がその他の年金の様に機能しているが、今回のような欠落を予期しているものではない。今回の募金活動がクリスマスの募金活動などと異なるところはそこにある。善意の基金というようなことではなく、非常の緊急援助となる。今後のコロナ禍の行くへを予想をするのは最初の山場を抜けないことには出来ないのだが、長く影響の出る若しくは大きく変わって行くパラダイムシフトとなることは間違い無い。今回の寄付活動が只のヒューマニズム溢れる支援だけでは無い事が明確というのはそういう意味である。

ニューヨークフィル演奏会のために予約していた良さそうなアパートメントをキャンセルした。とても残念だ。そしてその代わりにワインの試飲会に行くような状況でもなくなった。予約したのは二月の末だったので、こんなことになるとは全く思ってもいなかった。あの時はアジアから来る伝染病を如何に食い止めるかでしかなかったからだ。まさかこれほど早く広がるとは思ってもいなかった。もちろんニューヨークヘもである。

#MusikerNothilfe



参照:
文化的生活への寄付 2020-03-26 | 文化一般
宇宙の力の葛藤 2019-05-20 | 音
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