Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

脱コロナへの分岐点

2021-04-19 | 文化一般
日曜日のお昼に大統領主催の式典があった。コロナ禍で亡くなった人達を追悼する会である。ちょこちょこ生中継を観たが、教会からジャンダルムマルクトのコンツェルトハウスに場所を移して、遺族らが故人の事などを語っていた。市民の殆どの人は周りに犠牲者が居ても特に詳しくは知らない。しかし、そこで様子が語られる。それで十分なのだ。

土曜日にラディオでこうした追悼式の意義を専門家に問うていた。どのような形で催されるかは分からないので様々なやり方があるとしていた。特にテロや事件などはその現場に献花されたりというのは欧州ではダイアナの事故死以降の事とあった。確かにそれ以降道端などでも事故現場で献花や十字架が以前にも益して目につく様になったと思う。

そして何よりもなぜこの時期に催されるのか、今後も死者が続くではないかという質問がなされた。尤もである、まさしくそこが肝であろう。教授は、今だからこそもう一度市民の心に問いかけて、団結して行くことも必要なのだと答えた。勿論、これで一里塚と出来て、同時にスペイン風邪の時も振り返られるように今回もそのマイルストーンを置くという事が必要だと語った。

つまり社会的にこれを機にして、新たな次元に入って行けるという事で、その中には接種によってもへらない数の死者を社会がどこまで受け入れられるかが問われる。三百人が毎日亡くなるような事は受け入れらないが、週末の様に数十人ならばどうだろうかという思いになる。今回の追悼式がそうした数から生身の人間へと眼を移すことがはかられているのだが、社会としては何らかの決断が迫られている。つまり脱コロナへの大きな出発点になるのである。
Gedenken für die Corona-Opfer


久しぶりにCDを発注した。全部で7枚である。来月発売のミュンヘンの劇場出のライヴ録音を買い物かごに入れた後、調べているとウニヴァ―サル関連が棚卸をしていた。先ずはウィッシュリストに入っていた安売りのポリーニ演奏のショパンのスケルチが3,99ユーロならば序でに発注して送料無料にしようと思った。その繋がりで調べていると二枚組6,99、7,99が出てきたので一通り見た。

数種類購入希望が見つかったので、慌てて来月発売を発注する必要もないと思った。そうなると最低20ユーロを購入すればより売り上げに協力できる。安売りCDで購入したいと思うのはPCM録音初期でLPを買い損なった制作ものである。そういうものが自然に目に入る。

先ずはクラウディオ・アバドがシカゴとヴィーンでマーラー録音をしていたもので手元にはシカゴでの六番のLPがあり、当時の楽団の実力をそれ以前に録音していたショルティ指揮のものと比較できるという贅沢なもので、PCM録音になったヴィーンでの三番にも興味があったがLPでは買えなかったのである。全盛期のジェシー・ノーマンが歌っていて、CDでも二枚組になっているので中々安くはなっていなかった。7,99ならと手を打った。触りを聴くとヴィーナーフィルハーモニカーも当時はまだよい時代ではなかったかと思う。録音も良さそうである。その後のフェストヴォッヘでの「グレの歌」の演奏などを思い浮かべる。

同じように当時生で経験していて、そもそもCD化されているのも気が付かなかったジュリーニ指揮の今度はベルリンのフェストヴォッヘでの「死者の為のレクイエム」も同じ価格であったので、これもあの時の音が聴けるかと思うと、教会で録音されているようだ。それでも触りの音はあのゴリゴリした低音が鳴っていて、明らかにカラヤンサウンドとは異なるものが聞こえる。一昨年かに復活祭でムーティ指揮を聴いて、ジュリーニのロンドンでの旧盤録音に価値が無くなって仕舞ったので、もう一度新盤で比較してみたい。

最後のアイテムは、タカーチュ四重奏団のブラームス全集とシフのピアノで五重奏が入っているのが6,99ユーロ。ブラームスの全集は、様々あるのだが、手元にあるものを含めてそれ程魅力的な録音は無い。タカーチュの初期メムバーでの録音らしいが、触りを聴くと中々良さそうで、それにも興味がある。〆て26,96ユーロ。



参照:
モニターの前の評論家 2020-05-04 | 文化一般
あまりにも壊れ易い世界 2020-02-23 | 音
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