Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

伊達の安全策は止せ

2021-04-24 | テクニック
尾身先生の会見を生で流していた。会議で決まったことの中にマスクの話題があった。マスクに関しては個人的にも最も興味があったので、何を言うのかと思っていた。何でも無くいいマスクをしましょうと言うお薦めでしかなかった。今更、綿布、ウレタン、不織布で出来るだけ不織布にしましょうと言う話しだった。日本は昔からマスク大国と見られていたが、アベノマスク時に給食マスクが配られていたことで、一挙にまやかしであることが世界中に知られた。

ウレタンに比較すれば濡らせば遮蔽力はあるだろうが、火事場で逃げるのとは異なる。未だに日本では国民全てに不織布マスクを供給できるだけの力が無いのだろうか。個人的には布を巻くだけで良いと言われた時にKN95を使ってスーパーで買いものをしたが、既にドイツでは公共交通機関では全員がFFP2以上が義務付けられている。要するに日本のような伊達マスクを使っていると罰せられる。

背景には、変異ウイルスが明らかに空気感染力があるという知見に基づいている。そこまでは尾身先生も言及するのだが、伊達マスクも無いよりはマシという事で禁じようとはしない。彼自身も咳の正しい仕方も身に付いておらず、日本以外では罰せられるべき感染病の世界的権威者になっている。

強い制限無しには大阪に見られるような医療崩壊で今後も大量に死なないでもいい死者を誰も防ごうとしない。まさしく未必の故意で、彼の森鴎外以上に責任を負う事になるかもしれない。

ベルリン工科大学のヘルマンリッチェル研究所のスタディーを見れば意味が分かる。市中での空気感染の危険性が数値となってでている:

劇場オペラ美術館 30%収容でマスク着用 0,5
女性美容院マスク着用          0,6
劇場オペラ美術館 40%収容でマスク着用 0,6
近郊公共交通マスク着用 0,8
スーパーマスク着用 1,0
映画館 30%収容マスク無し 1,0
買い物10平米に一人収容 1,1
映画館 40%収容マスク無し 1,1
食事処 25%収容 1,1
フィットネスジム 30%収容マスク着用 1,4
体育館市民スポーツ 50%収容マスク無し 1,5
長距離バス 3時間乗車 50%乗車マスク着用 1,5
多人数事務所 20%収容マスク着用 1,6
水泳プール 2,3
食事処 50%収容 2,3
ハイスクール 50%収容マスク着用 2,9
フィットネスジム 50%収容マスク無し 3,4
ハイスクール 50%収容マスク無し 5,8
多人数事務所 50%収容マスク無し 8,0
ハイスクール定員収容マスク無し 11,5

空気感染の広がり方から再生産数を計算したもので、0,5では一人感染者がいても0.5人にしか感染しない。11,5では11.5人に感染する。

オーストリアが5月18日の全面開放を正式に発表した。まだ三週間あるが、テストや接種証明で殆ど自由化される。但し催し物も屋内では最大1500人迄、屋外で3000人と規制が設けられている。但しレストランでもFFP2防御マスクの装着義務は変わらない。収容率は50%としているので昨夏のザルツブルクよりは悪い。変異株に依っての空気感染の強さへの知見がそこに明らかとなっている。

オーストリアのティロルは今も封鎖されたままで、そこでの変異株の猛威は未だに消え去っていない。反対に西のフォーアールベルクなどは早くから規制が緩和されている。もっと早めに州毎の閉鎖押しておけばこのようには広がらなかった。同じような状況は各国にもある。

これで予定通りザルツブルクの聖霊降臨祭が開ける。しかし、ホテル等は5月一杯休んでいるところが多い。最も重要なのはドイツからの旅行者である。予定では接種済みカードか陰性テストで問題なく国境を通過できる様にしたいらしいが、抗原検査の不確かなものと接種による免疫が消えてしまう事から、これも伊達の安全策となる。




参照:
Corona-Studie: Geringes Infektions-Risiko in Theatern und Kinos, WDR3 vom 13.02.2021
未だ遅くないマスク選び 2021-02-06 | 生活
FFP2のパン屋さん 2020-12-22 | 暦
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする