Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

ライフスタイルの充足感

2014-12-02 | 
上半身が怠い。特に腕回りだ。走るときの腕ふりの疲れであろう。日曜日は帰って来てから朝食にして、昼食には牛肉を食した。ローストビーフ用の肉しかなかったので、それをオーヴンで焼いてステーキ代わりにした。価格の割には牛肉とボルドーを楽しんだことになる。ここ暫く二本ほどメドックを開けたのだが、その寿命は大したものだと思うが、酔い心地とかその質とかではやはりドイツのリースリングに敵わない。上の食事でも上手にリースリングを合わせた方が良かったかもしれない。何故ならば今回はマスタードではなく、ホースラディシュを薬味にしたからだ。牛肉にリースリングを合わせるのはそれほど難しくないだろう。

夜中にヒーターを全閉にするようになってから明らかに睡眠が深くなっているようだ。明け方におかしな夢を見ることも多いが、滑稽でハッピーな夢を見ることも多くなったかもしれない。以前は一度全閉にしてしまうと、ガス抜きなどの影響からなかなか暖まり難かったのだがそれが無くなってから、起床早々捻ると暖まるようになっているからだ。医学的に冷却睡眠の効果は証明されていることであり、風邪をひかないような方法を講ずれば全く問題がないばかりか、健康に良いのだ。

天候は一向に冴えないが、ここにきて急に雰囲気が待降節の晴れやかさに変わりつつある。この時期の中欧は死の11月を耐えた者にとっては春と比較しても素晴らしいシーズンなのかもしれない。都合がつくかどうかは分からないが、ミュンヘンのオペラの券を予約しておいた。立見席なので行けなくても11ユーロほどなのでそれほど問題とならない。インスブルックに立ち寄る帰りに寄れるかどうか、先方にも打診してみなければいけない。

日本には厳しい11月もなかったが、待降節もなかった。冬に中欧を訪れた日本人が「皆、襤褸を纏っているようで、どうしようもない」とか聞いていた。反対にロンドンに住んでいた人は、「クリスマス頃の素晴らしさ」語っていた。今になって思えば、その期間に関わらず旅行者にとってはこの感覚が得られないことは分かる。

DHLの荷物は、通常は郵便配達の親爺さんが届ける。しかし、ここ暫くは完全に別の顔を知らない別のものが小荷物を届ける。明らかに物量が増えているからだろう。去年までは二度ほどの配達があったのは知っているが、今年ほど明白に役割分担が無かった筈だ。個人で郵便物として送った小荷物はどのようにして届くか、様子を見てみよう。

全巻YOUTUBEでDLした「男はつらいよ」の冬ものは、いつも正月の新春ムードが最後を飾る。映画館で一人で過ごす人たちのために制作されていたと聞くが、そこにあるのは郷愁であったり、新春への希望であるかもしれない。そこになんらかの自身のライフスタイルへの確認や喜びがあるだろうか?生活感や人生観の問題であるかもしれない。そうした生活への自足感や余裕がないとはじまらない。それは決して経済的な余裕とは限らないのである。



参照:
ありのままのワインの年月 2014-12-01 | ワイン
心躍らされるお知らせ 2014-09-23 | 雑感
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ありのままのワインの年月

2014-12-01 | ワイン
割引を使うために不要不急の買い物をした。前から欲しかったコルク抜きである。ツインブレードのコルク抜きである。ソムリエの手元などを見ていながら今まで使ったことがなかった。しかし、手元のボルドーが年代物になってきたので、通常のスクリュー型ではコルクが潰れてしまうから、どうしても試してみたくなった。ネットで探すとドイツ製のアハーと並んでオリジナルのラテリエ デュ ヴァン製のものが二種類出ていた。一種類は記念クロームのものと、オリジナルの黒いものである。黒い方が3ユーロ以上安かったので、それを注文した。

届いて手元にとってみると想像していたフランスらしいプラスティックではなしにメタルのずっしりしたものだった。鞘が左右の長さの違うブレードには合わないのがご愛嬌だ。さて実際に、1996年物メドックのムーリスからのサンテミリオンタイプのボルドーを開けた。一日前から立てて徐にブレードを差し込む。更に差し込もうとするとコルクが脱落した。慌てずに引き上げて上手に抜くことが出来た。可成り器用な器具である。しかしコルクの縁をブレードが削っていて、あまり落とし込むようなことがあれば屑が落ちそうである。そしてコルクを観察すると下の方の横腹に穴が開いていた。スクリューならば完全に破壊されていただろう。

序ながら、このカベルネフランの入っていない果実風味豊かなメドックは、18年経過していても抜栓早々香りが漂う。そして翌日も決して急降下していない。流石に96年物の一流シャトーのボルドーである。今回の15.27ユーロの買い物も、とても満足だった。序ながらその直前に七面鳥のカレーライスに開けたポイヤックのノンフィルターの98年物は開くのも遅く、もう一息だった。これ以上は残念ながらあまり期待できないようだ。やはり96年には遠く及ばないか。そろそろ順々に飲み干していかないとリコルクの必要が生じて来る。

ブラックフライデーの金曜日夕方、時間が空いたので暗くなりかけてから、山登りの急坂を走って緑のベンチまで往復した。往きに16分で2800歩ほどだった。その続きは日曜日の朝つづけた。頂上まで5800歩39分で、降りてくるときに、頂上直下で自転車に出会った。登る途中に声がしていた二人であろう。MBXを押しているところから弱い親子のようだ。更に降りて来ると禿の親爺にすれ違った。すごく立派で速い足取りだ。頂上の下の回遊している林道をいつも走っているようだ。比較的平坦だがそこまでどこから登って来ても可成りの高度差をこなしている。私自身はその場所であの足取りでは走れない。登山者に緑のベンチの上とその場所ですれ違い、さらに降りていくとかなり下でまたいい足取りで走ってきた男に出会った。頂上まで行くのだろう。駐車場でみるとザクセンアンハルトの車があった。65分1040歩であった。下り26分である。30分で登るのはやはり難しいか。

自画自賛となるが、このごろワインについて書く内容がとても高度で質が高くなっている。何も特別に学習したわけでもなく、経験や機会が増えたわけでもない、しかし、殊にリースリングに関しては、ここで述べているようなその質や価値について正直これほど明白に述べているものは見聞きしたことがないほど高度である。「質とか価値」というのは、リースリングがテロワーや年度を反映して ― そのワインを吟味することで ― 瓶詰めから落ち着いて、瓶熟成からフィルンになるまでを、比較的早めの時期に判断して値踏みすることに他ならない。ワインはそもそもアルコール度の割に高価であり、どこにそうした経済価値があるかといえば、水すら使うこともなく、ケミカルを使うこともなく、「葡萄を通した生のまま」を長く保存することにある。

「ギメルディンゲン」のオルツリースリングは、果実風味が素晴らしく、ミュラーカトワール醸造所のもう一つのオルツリースリング「ハールト」よりも酸がシャープである。オーナーによれば後者の方がリースリングらしいと言うが、前者の方が清涼感があって好ましいという人も少なくないだろう。同じように早めに飲み干してしまうワインとすれば、どちらも甲乙つけがたい。個人的には前者を喜んで食中ワインとするが、後者でも十分ワインを味わえることを考えると、とても難しい選択となる。後者の方が味わいが深いことも事実であろう。2013年は、まさしくありのままのワインの年であった。



参照:
なんと内容の濃い試飲会 2014-10-29 | 試飲百景
復活祭明けのある午前中 2013-04-05 | 生活
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