紅露の写真日誌…北の大地・夢空間

小樽・札幌の風景、イベントが中心

美瑛の丘に広がるミステリーサークル~その1

2014-04-10 06:00:00 | 旅行


3月の29-30日に、写友に誘われ、初春の富良野・美瑛の撮影ツアーに行ってきました。昨年の4月のブログ(注)でもご紹介したことがありますが、この時期富良野・美瑛の丘陵地帯では、残雪を溶かすために、融雪剤がまかれ、それが幾何学模様を描きます。美瑛町の観光協会に照会したところ、3月の下旬が融雪剤散布のピークだということでした。天気予報もこのところ晴れマークが続いています。と言うことで、1泊の撮影ツアーとなりました。
(注)2013.4.30「旭岳・美瑛を回る~その2」

撮影ポイントが多岐にわたるので、大まかな行程だけをあらかじめ決めて、あとは現地で判断・調整します。初日は、小樽~富良野~鳥沼~八幡の丘~富田ファーム~美瑛白金温泉~青い池~白金模範牧場~美馬牛界隈~旭川のホテルと言う行程。二日目は、旭川~北瑛の丘~マイルドセブンの丘~美瑛市街~拓真館~四季彩の丘~高速にて帰樽と言う行程です。


(1) 三笠の炭住と旧炭鉱跡地

小樽から高速道路を使って富良野・美瑛に向かうとなると、高速道を三笠で降りて、道道116号線を使うことになります。市の郊外の幾春別地域には旧炭鉱跡地がいくつもあります。また炭住も残っていて、今なお住宅として使われています。


幾春別川の向こうは朝モヤが立ち込めて、なんとなく幻想的な雰囲気。画面中央、左遠方に旧幌内炭鉱の立坑櫓が霞んで見えます。


道道から外れて進むと遠方に立坑櫓が見えました。幌内の看板がかろうじて残っています。手前にはかつて石炭積み出し列車として使われたであろう車輪等が放置されていました。


立坑櫓が、雪解けの水たまりに映り込んでいます。


廃屋に続く雪原には、動物の足跡がくっきり残っています。5本?指の足跡がありますが、大きさからしてヒグマではないようです。なんの足跡かわかりません。


炭住のそばを通りかかると人がいたので緊急停車。近寄って挨拶をすると…


干した唐辛子のそばで、モデルになってくれました。いろいろと炭住の話をしていただきましたが…先を急ぐので、礼を言って立ち去りました。


(2) 富良野市街のフラノマルシェで「なまら棒」を食べる

「なまら」と言う北海道弁は、テレビ等でも取り上げられていますので、いまさら説明の用もありませんが、標準語で言う「非常に、はなはだしく」と言う副詞です。いわゆるスラングです。なので北海道でもほとんど使われていません。ごく一部のヤンキーっぽい若者言葉と言えるかもしれません。ま、それを逆手にとってネーミングにしたのがヒットするわけですから…


中身は、餃子のような春巻きのような…、1本300円ですが腹の足しにはならないですね。


このマルシェには、4つのゾーンがあって、富良野特産品の販売他…詳しくは、リンクを読んでください。


ガラス戸から外を見ると、ダンディーな紳士が犬と散歩、絵になります。


(3) 鳥沼から八幡丘へ

富良野駅から道道253号線に沿って麓郷の森に至る道は、別名「北の国からロード」と呼ばれています。ご存知、倉本聡原作・脚本による「北の国から」全8篇のロケ地となったことからついた愛称です。富良野市内から、大きく山側へ入る道路の付け根付近にあるのが鳥沼です。湧水で出来た沼ですので、水はとても綺麗で透明感があります。また冬でも全面結氷することがありません。


公園の脇に放置されたバスの車体に素敵な絵が描かれていました。


夏はボート遊びも出来ます。

さすが冬期間は沼以外の広場は積雪に覆われていて、訪れる人もまばらなようです。さて、鳥沼から麓郷の森方面に入っていきます。しばらくすると、丘に一本の木が見えてきました。CMに使われた春よ来いの木です。


丘の斜面に一本だけぽつんと立っています。


CM化ポスターに使われた、三好牧場の農作業小屋です。聞くところによると、この風景は造られた風景で、以前は断りなく撮影してはいけませんと言う立て看板があったように記憶しています。今はないですね。

さらに道道を進みますが、布礼別からは、黒板吾郎の住んでいた麓郷には向かわず、中富良野町の富丘に向かいます。向かいに冠雪した十勝岳が見えてきました。この辺りの丘陵地帯にも、融雪剤散布のあとが見られます。


バス停の看板がとても綺麗に見えたので…十勝岳連峰をバックに一枚。


畑地にできた水たまりと、十勝岳連峰。


十勝岳に続く直線道路。


丘の斜面には、融雪剤で出来たミステリーサークルが現れました。


(4) 富田ファームはまだ雪の中

富丘から一旦中富良野町の街中を抜けて、国道237号線に出ます。美瑛・旭川方面に少し進むと、富田ファームの看板が出てきます。案内に沿って進むと、富田ファームの駐車場に突き当たります。やはり観光シーズン外、駐車場には数台の車があるのみ。冬期間閉鎖はしておらず、何か所かのエリアは営業中のようです。案内に従って、ラベンダーハウスに向かいます。ハウス内には、ラベンダーをはじめいろんな花が咲き誇ってます。


大半のハウスはクローズですが、正面の土産品・軽食ハウスはオープンしていました。


ラベンダーハウス内では、早咲きのラベンダーが咲き誇ってました。


ラベンダーハウスの近くの写真館もオープンしていました。館内には撮影禁止のマークがありません。と言うことでパノラマ撮影。


富田ファームを代表する花園です。このようなパネル写真が館内所狭しと飾られていました。

この後は、先ほどの建物で昼食ですが、いかんせんシーズンオフ、ケーキ&コーヒーしかありませんでした。腹の足しには程遠いのですが、とにかく写材が転がっていて、みな満足げな顔で、食事どころではない様子です。


(5) 白金温泉&青い池へ

富田ファームでの撮影を終えて、次は上富良野から道道353号線を北上して白金インフォメーションセンター方向に向かいます。そこから白金温泉の白髭の滝に出ます。白髭の滝は、滝の向かいの橋の上からしか撮影できないので、毎回同じカットになってしまいます。と言うことで、次の撮影地青い池に向かいます。冬期間は駐車場が雪に埋もれたままなので、池に続く道路に止めますが、先客が数台あるようです。前の車のカメラマンが盛んにカメラを構えて…レンズの先を見ると、キタキツネが悠然とポーズを取っています。


毛並みがいいところを見ると、餌が豊富なのでしょうか。


夢中で数カット撮影すると、キツネがニカ~と笑いました。

駐車場から青い池までは夏であれば徒歩7-8分ほどの奥にありますが、春先の雪道は、ずぶずぶぬかります。足を取られながら15分も歩いてやっと池の入り口に到着です。池の周りの遊歩道もこれまた大変、注意していないと、50cmもぬかります。


枯れ木の奥の方に、雪が解けて一部池が顔を出しています。モノクロ撮影です。


さらに先に進んで、池と美瑛川が交わるあたりまで進みます。画像はWBを4000ケルビンに設定し(5200ケルビンが通常値)、青味を強調しています。


枯れ木の根元は氷が解けています。


美瑛川は、夏場のような緑色していませんが、雲が綺麗なので、数カット撮影。


コンデジPENTAX WG3で、HDR撮影してみました。左を流れる川が美瑛川、右手前の皺皺な影のように見えるのが結氷している青い池、中央奥が十勝岳連峰。

国道から青い池に至る道は、まだ1m以上の積雪があります。観光客やカメラマンが歩いた跡があるものの、暖気で溶けかかっているせいか、あちこちに抜かった穴だれけです。写友たちは、池の凍った部分を渡り、対岸で池の溶けた部分を激写しています。次は、一旦美瑛方面へ逆戻りして、美望橋から白金模範牧場へと向かいます。


美望橋からは、十勝岳連峰がくっきりと見えます。美瑛川は、普通にカラー撮影すると、砂防ダムや護岸工事跡が生々しく映り込むので、ややアンダー気味にモノクロ変換してみました。

この日夕方に撮影した白金模範牧場、美馬牛のクリスマスツリーの木等については、その2で紹介します。