■ ネトウヨを生み出した自民党の公式ネットサポーターズクラブJ-NCS ■
参議院選挙直前ですがどうもTV報道も盛り上がっていない様です。(TVを持っていないので分かりませんが・・・)
世間では安倍政権側がTV報道を詳細にチェックしていて些末な表現にも抗議をしてくる為にTV局側が「忖度」してしまう為だとも言われています。この「忖度」に所謂「ネトウヨ」の影響も小さく無い様です。
放送内容が自民党に不利な内容が含まれている様な場合、TV局や番組スポンサーに「電突」が在る様です。「電突」とは電話によるイヤガラセの様なもので、番組の内容についてネチネチと質問や抗議の電話を掛け続ける行為を言います。さらにスポンサーには不買運動を起こすなどのイヤガラセもします。
ネトウヨを生み出したのは自民党が2009年から組織した「ネットサポーターズクラブJ-NCS」だと言われています。18才以上の日本国籍を持つ人なら誰でも登録出来ます。本来の目的は「若い人達に政治に興味を持ち、参加してもらう」場だったはずです。
「自由民主党のパンフレット・ビラの配布およびポスティング活動」
「インターネット等を活用した各種広報活動・情報収集活動・会員相互の交流活動」
などを活動内容として挙げています。
しかし、ネットサポーターズクラブの活動は掲示板などで自民党を持ち上げ、民主党など野党を在日政党などと抽象する所謂「ネトウヨ」その物だと言われています。実際に参議院選挙に際しても、ネトサポの掲示板には「○○党の△△がこんな事を言っている」などの書き込みが有る様で、その情報を元に立ち会い演説の妨害が行われたりするとも・・。
民主党の候補の駅前の演説には、太極旗や北朝鮮の国旗。胸に「民団」と書かれたプラカードをぶら下げた集団が現れてこんな掛け声を掛けているともネットに書かれています。
「マンセー! マンセー!」
「わしらに参政権よこさんかーい!」
「韓国の味方、民主党頑張れー!」
「わしら民団のために枝野センセイお願いしまーす!」
「蓮舫によろしくー!」
彼らは民団を装ったサクラで、「民主党=朝鮮の手下」というイメージを市民に刷り込む目的が有る様ですが、ネトウヨのネット上での日頃の活動に似ています。
■ 左翼も同様のネット活動をしている ■
野党の支持者とて似たり寄ったりで、阿修羅掲示板を始めとして自民党へのネガキャンに余念が無い様です。
特に原発問題では左翼の方達は如何無く「放射脳」ぶりを発揮していて、様々な事件の原因を放射能に押し付けています。「電車の運転手が眠気に襲われるのも放射能の影響だ」なんてアンタ、バカ?
■ 静か過ぎる参議院選挙 ■
参議院選挙を前にしてTV報道が盛り上がりませんが、どうもネトウヨもやけに静かにしている様です。
twitterなどを覗いていても、いつもの様に盛り上がっては居ない様に感じますし、自民党を応援していたブログなども更新が滞っていたり、選挙の話題を敢えて避けている様に感じます。
何だかネトウヨ達の間で、「参議院選挙を盛り上げるな」みたいな箝口令が敷かれている様な印象を受けます。
■ 無党派層が左右する選挙結果 ■
昨年来の株安や円高でGPIFは10兆円の運用損を出していると言われています。安倍政権発足以降の運用益が25兆程なので、差し引きは未だ15兆円の黒字ですが、先日昨年の運用損失が5兆円で在る事が明らかにされるなど、参議院選挙前に自民党にとってネガティブな材料となっています。
景気も失速気味で個人消費も伸び悩むなど、アベノミクスへの期待感は完全に消失しています。無党派層はこの様な「空気」に敏感ですから、これまで自民党に投票していた無党派層の多くが今回の選挙ではどこに投票するか迷っているはずです。
一方で民主党を始めとする野党の迷走ぶりを見ると「入れる政党が無い」というのが無党派層の多くの実感では無いでしょうか。
ネトウヨやお花畑左翼の盛り上がりに相反する様に増え続ける無党派層ですが、その投票行動は最近の選挙の結果を大きく左右します。彼らは支持政党が無いので、マスコミ報道などによって醸成される「空気」によって投票する政党をコロコロと変えるので既存政党にとっては厄介な存在です。
特にアベノミクスの失敗が明らかになりつつある今、無党派層が自民党以外に投票する事を安倍政権は恐れているはずです。
■ 無党派層を選挙に行かせるな・・・ ■
公明党と連立を組む自民党は、創価学会を始めとする盤石な組織票を確保しています。さらに経団連企業や特定郵便局長会議やら選挙になると獅子奮迅の活躍をします。
無党派層の投票率が高まると、固定票は相対的に影響力を弱め、逆に無党派層の投票率が下がれば固定表の影響力は高まります。
昨今の国政選挙は投票率がどんどん低下していますが、それは大きな固定票を抱える自公連立与党にとっては非常に有利に働きます。
どうも今回の参議院選挙の盛り上がりの無さは「無党派層に参議院選挙に興味を向けさせるな」と言う意思が働いている様に感じられて仕方ありません。
■ 「民意」が国を滅ぼす・・・ ■
このまま行けば「低投票率によって自公圧勝」と成りそうな参議院選挙ですが、きっと選挙後に「有権者の1/4しか得票していない自公政権は民意を反映していない」という批判が出て来るでしょう。
しかし、アメリカの大統領選挙を見ても、イギリスのEU離脱の国民投票を見ても、最近の「民意」は感情的な選択をするケースが増えています。
そもそも「民意」などは戦前の日本を例に取るまでも無くロクな選択をしません。民主主義の根幹を成す個人は「利己的」な存在ですから、義務や負担を嫌い、利益ばかりを要求します。
極端な話、「国民は税金を納めたく無く、補助金ならいくらでもウェルカムで、戦争には行きたく無く、命と安全と財産は国が守るのが当然だ」と考えているのが国民であり、これを主張するのが「民意」に他なりません。
民主主義の行きつく先は「ポピュリズム(衆愚政治)」ですが、無党派層の拡大がこれを加速しています。
■ 野党も同じ穴のムジナ? ■
争点の見えにくい参議院選挙ですが、「選挙に勝てる争点」を提示しない事で野党が自民党の勝利を後押ししている様にしか見えません。
例えば「公共事業を削減して結婚・子育て世代に大規模な補助金を配る」なんて公約に掲げれば無党派層の若者を取り込む事が出来ますし、老人達にもある程度の共感を生むはずです。民主党が勝利した選挙では「コンクリートから人に」をスローガンに「子育て支援手当」の支給を公約に掲げて国民の共感を獲得しました。
私ならば「老人から若者に」ってスローガンを掲げて世代間の闘争を煽りますが・・・。
あまりにも盛り上がりに欠ける参議院選挙の投票率が何処まで下がるのか、実は結構興味津々ではあります。