■ 何故かヒラリーの弱点を無視する選挙戦 ■
いよいよアメリカ大統領選も投票まであとわずか。
公開討論会ではヒラリーが優勢ですが、トランプはヒラリーの弱点を敢えて突きません。
先日、クリントン財団のデータが流出しました。データ量が多い為、未だ全貌の解明は途中ですが、その中にはヒラリーの息の根を止める様な内容も含まれています。
クリントン財団はビル・クリントン元大統領が図書館建設の為に設立した財団ですが、現在は職員2000人を抱える巨大組織になっています。クリント元大統領やその娘が理事を務めています。
何かと黒い噂のあったクリントン財団ですが、今回流出したデータはそれを裏付けるものです。一例をあげると次の様な内容が含まれている様です。
1) アメリカはリーマンショックの直後、TARP(米不良資産救済プログラム)を実施
2) TARPの資金はGMなどの企業救済を目的にしていた
3) TARPの資金がクリントン財団に流れ、そこから民主党、共和党議員に渡っていた
この問題、マスコミでは大きく取り扱われていません。一方でトランプの脱税問題(合法)や、女性蔑視の発言(プライベート)がリークされ、盛んに報道されています。
ヒラリーに関しては健康問題もクローズアップされており、トランプがこの二つの問題を突けば形成逆転も不可能では無い。
しかしトランプ氏は討論会では、クリントン元大統領の女性問題や、既に決着した事になっている私用メール問題は突っ込んでも、クリントン財団の暗部を取り上げません。この問題、共和党も無関係では無いのですが、そもそもトランプ氏は共和党の支援をほとんど受けていない無所属候補の様な物ですから、クリントン財団の問題をクローズアップすれば、サンダースを支持した民主党支持者の若者を取り込む事も出来るはずです・・・。
■ あまりに人気の無いヒラリーを大統領にする為には・・・■
先ず、私はアメリカの大統領選の票は操作されていると妄想しています。「次はヒラリー」は世界の経営者達の決定事項だという前提で今回の大統領選を見ると・・
1) ヒラリーは大統領候補としてあまりにも不人気
2) 民主社会主義者のサンダースが立候補して学生や不満層の支持を集める
3) サンダースは民主社会主義者だから反対票は有力候補のヒラリーに集まる
4) 借りに票の操作によってヒラリーが大統領候補になっても接戦なら不自然で無い
5) 共和党にまともな大統領候補が立てばヒラリーは大差で敗れる可能性が在る
6) 共和党のまともな大統領候補を駆逐する為にトランプを立候補させる
7) 過激な発言とアジテーション、マスコミのクローズアップでトランプ旋風を演出
8) トランプが共和党の大統領候補となる
9) トランプとヒラリーの戦いは腐ったリンゴと腐ったミカンの戦い
10) 大統領選は「より酷い候補を落とす」消去法の選挙になる
11) トランプは選挙終盤にスキャンダルの流出や、失言で支持を失う
12) 誰もがヒラリー優勢という雰囲気を作り出し、マスコミがこれを後押しする
13) ヒラリー(クリントン)大統領が誕生する
まあ、「獅子身中の虫」と言う訳です。元々、トランプ氏はクリントン家とは家族ぐるみの付き合いで、娘同士は大親友という間柄。哀悼稜線で「相当な悪口」を言い合っていますが、本心なのか、あるいは演技なのかは???
■ マスコミにまんまと乗せられるアメリカ国民 ■
アメリカ大統領選におけるメディアの役割は大きい。メディアが攻撃した候補は撤退し、資金力のある候補は大量のTVコマーシャルで有権者を引き付けます。
トランプが共和党大統領候補になった理由はメディアで悪目立ちしたから。小粒な共和党候補の中ではトランプが一番目立っていたし、白人貧困層の心を代弁して支持を拡大します。
億万長者のトランプが貧困層の気持ちが分かるはず無いのですが、彼が何度も破産から立ち直った事も、貧困層の心を捕える重要なポイントでした。
一方、ヒラリーは私用メール問題などFRBが本気で調査すれば有罪となる問題を抱えていましたが、FRBは早々にこの問題を「白」と断定してしまいます。アメリカ国内では共和党支持者のみならず、民主党支持者ですら”Lock her up"(彼女を逮捕しろ!!)とうい人達が大勢現れますが、これをメディアは大きく取り上げません。
こうして、両党の候補はアメリカ国民にとって「最悪」の候補となったのです。
アメリカ人は自分達がマスコミの手の平の上に在る事を自覚していません。
■ トランプ大統領という大どんでん返しはあるのか? ■
現状、ヒラリーの優位は確実と思われる大統領選挙ですが、トランプがクリントン財団の不正を攻撃材料にすれば勝ち目が無い訳では有りません。
この問題をあまり無視する事も不自然なので、過去に彼は「クリントン財団を調査すべき」とは発言していますが、財団の内部資料がリークされたこのタイミングで、この問題をクローズアップしないと言う事は、彼には大統領になる気が元々無かったと思われても仕方ありません。
結局は「出来レース」に世界は踊らされていたのでしょう。
これ、日本だって同じ。民主党の自滅作戦を主導したのは・・・小沢一郎・・・。本気で政権を維持する気があれば、政治や官僚の裏を知りぬいた彼ですから、もっと上手く出来たはず。結局、「壊し屋」が彼の仕事なのでしょう。民主党の獅子身中の虫だった・・・。