全くの妄想にふけってみます
■ 第二のリーマンショックは不可避 ■
緩和的金融政策は必ずバブルの崩壊を伴います。これは歴史が示す所。
リーマンショック以降、世界の国々が狂った様に通貨を増刷したツケは必ず回ってきます。
「人力は10年間、第二のリーマンショックが起こると言って、実際には起きていないじゃないか」との声も多いかと思いますが、「バブル崩壊10年周説」を信じる私としては、2007年にサブプライムショックが発生し、それが世界的な金融危機に発展(リーマンショック)したのが2009年9月。それ以降、世界の中央銀行が緩和的金融政策に大きく舵を切った訳ですから、10年周期説に基づけば、今年後半から危機の芽が吹きだし、2019年後半には世界経済は崩壊の危機を迎える。
■ 勝組は居ない ■
バブル崩壊の特徴としてどんどんと規模が拡大する事も歴史の示す所。リーマンショックですら100年に1度の危機と言われましたが、大規模な金融緩和によって「完全なる崩壊」を食い止めてしまった結果、テールリスクは先延ばしされ、起こりうる危機の規模は拡大してしまった。
リーマンショックでは日本や新興国の経済は、アメリカの消費の落ち込みによる需要不足が原因で巻き添えを食った形となりましたが、今度の危機は日本や新興国も金融緩和バブルとなっているので、リスクは世界中に広く拡散しています。
新興国は資金流出による危機が、ヨーロッパは巨大なデリバティブ残高とユーロのシステム的な危機が、日本は低い成長力とGPIFやゆうちょに海外での損失危機が、アメリカはバブルのハブとしての危機が・・・ロシアは原油価格暴落の危機が・・・。
結局、次なる危機で勝ち組は存在しません。だから、危機が起きても資金が逃避する場所が無く、結果的には均衡は保たれますが、「通貨の価値」や「国債の価値」に対する疑問が世界経済を不安定化させます。
■ 中東と北朝鮮 ■
ニクソンショック同様に通貨の信用が揺らぐ時、中東有事をきっかけとした原油暴騰が仕掛けられる可能性は高い。既にシリアで危機の仕込みは終わっています。
ここでポイントとなるのが北朝鮮で、シリア政府を擁護するロシアと中国は、北朝鮮と国境を接しています。仮に北朝鮮で有事が発生すれば、ロシアも中国もこの対応に釘付けになります。さらに日本や韓国や台湾も北朝鮮対応で身動きが出来なくなります。
仮に中東有事と北朝鮮有事が同時に起きた場合、ロシアも中国も国境を接する北朝鮮に対応する為に、中東での軍事行動は制約を受けるはず。
一方、アメリカは北朝鮮を焚きつけて暴発を煽った後は、対応を北朝鮮の周辺国に押し付ける事が出来ます。なにせ、太平洋の対岸ですから・・・。
こうして、北朝鮮に世界の目が向いている間に、中東の混乱が拡大し、結果的に原油価格が高騰する・・・。
歴史が繰り返すのならば、「中東戦争 + ベトナム戦争」の様に、中東とアジアの危機は連動している?
但し、今回は「中露 VS 東アジア諸国」という図式で、アメリカは漁夫の利を取りに行くハズ。
今の所、アメリカと中国と北朝鮮の「茶番劇」にしか見えな北朝鮮問題ですが、仕込みはバッチリ、後はどのタイミングで利用するかだけ。注目すべきは北朝鮮では無くシリア。
■ ウクライナとトルコそしてギリシャ、そしてシリア ■
ロシアとヨーロッパはパイプラインによってロシアと切っても切れない縁。この中継地がウクライナとトルコ。
一方、中東からのパイプラインはシリアとトルコ、ギリシャを中継する。ユーロッパ周辺でゴタゴタが絶えない国々は、実はパイプラインと密接に関係した位置にある。
ギリシャ危機、ウクライナ危機、トルコのクーデター未遂、シリアの内戦・・・これらの危機は結局はロシアとヨーロッパと中東の石油利権の問題に集約される。
そして北朝鮮有事は・・・利用される。