人力でGO

経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

アトラクションとしての映画

2010-03-16 01:10:00 | 映画




■ もはや体感アトラクション? ■

前回は3D映画の原理説明になってしまいましたが、アバターは映画としてはどうなのでしょうか?

アバターはSF映画ですから、最大もポイントは「センス・オブ・ワンダー」に尽きると思います。「今まで見たことも無い何か」が科学のギミックで表現されていなければばSF映画としては失格です。かつて、「スター・ウォーズ」や「エイリアン」や「ジュラシック・パーク」を初めて見たときの驚きを与えてくれらかどうかが重要です。

その意味では、アバターは素晴らしい映画です。観客は3D映像の効果により、衛星パンドラの巨大な樹林を、大空を自在に飛び回っているかの様な体験をします。顔にパンドラの大気が叩き付けられるような錯覚すら覚えます。

キャメロンの演出も素晴らしく、大きく引いた構図でかつてのSF小説のカバーイラストの様な風景を描き出したかと思えば、主人公達の視点で急降下する映像に切り変わったりします。

特に主観目線の映像は、3Dの効果も相まって絶大です。最早映画は「体感アトラクション」に進化しています。

■ ストーリーは単純 でもツボは押さえている ■

一方、ストーリーは至って単純です。開発侵略に加担する「海兵隊」を思わせる軍と、自然を崇拝する原住民との戦い。そして原住民との間に生まれるロマンス。

「ダンス・ウィズ・ウルブス」と比較される方も多いようですが、むしろ「ポカポンタス」に近い、ロマンス重視の映画ではないでしょうか?

単純に映像を楽しむ為には、難しいストーリーなど邪魔なだけです。善と悪がはっきりと分かり易く、そして愛が悪に打ち勝つという「ファンタジー・ゲーム」程度の内容が馴染むようです。

ターミネーター2でもそうでしたが、キャメロン監督は観客を喜ばせる事に全力を投入しています。監督がそれだけ割り切っているのですから、ストーリーや構成についてとやかく言うのは野暮というものです。

ディズニーやユニバーサル・スタジオに遊びに行った感覚で、楽しめば良いのです。


■ バットマンの新シリーズ ■



それでは現代の技術で、ストーリーや内容にまで拘った映画を製作したらどうなるでしょう?その最良の回答が「ダークナイト」、そうバットマンの最新作です。

ティム・バートンのバットマンもそのダークで病的な雰囲気は良く出ていましたが、ジャック・ニコルソン演じるジョーカーを始め、マーベルのコミックを実体化する事にその魅力がありました。しかし、シリーズを重ねる毎に、驚きは薄れて行きました。結局、「あのキャラクターを映像化するとこうなるのか!!」というだけの映画に成り下がってしまいました。

「バットマン・ビギニング」以降の新シリーズは、従来のバットマンの路線から決別し、ゴッザム・シティーも現代のNYに近い街とする事で、スーパーヒーローにリアリティーを付与しようと試みています。「苦悩するヒーロー像」の創出に心血を注いでいます。普通に考えたら「ありえない」ジョーカーですら、実在しそうに思える演出は素晴らしいとしか言いようがありません。

■ エンタテーメントの抱えるジレンマ ■

バットマンの最新作「ダークナイト」は、エンタテーメントとしても充分良く出来ています。しかし、ストーリーに重みを与える為、その映像は控えめです。奈落の様なビルの底にダイブし、翼を広げるバットマンを追うカメラは、ビルの上に固定され、ダイブの迫力を際立たせる事はありません。闇を背景にコウモリの翼が開く、その一瞬の官能を描き切ろうとします。

コミックの映像を映画的に再現しただけとも言えますが、全編においてカメラは過度に寄る事は無く、冷静に対象を追って行きます。これはドキメントの手法です。

この抑制の効いた演出と相まって、「ダークナイト」はSF娯楽映画の枠を大きく逸脱して、人間が本来持つ「闇」に迫って行きます。サムライミーのスパイダーマンは最早子供のおとぎ話にしか見えなくなってしまいます。

しかし、良く考えてみると、映画は所詮娯楽です。デートで「ダークナイト」を見た後のカップルの話が弾むとはあまり思えません。・・・これが娯楽映画の限界です。ミニシアター的な作品であれば別ですが、収益が確保出来なければCGをふんだんに使う事すら出来ません。

■ コロシアムとしての映画 ■

TVや映画はローマ時代のコロシアムと同じ機能を持っています。人々を興奮させ、熱狂させ、楽しませて社会的なストレスを解消させる役目を担っています。

映画を見に行って、「大衆」が政治意識に目覚めてしまっては困ります。ですから映画は、脳内麻薬がバンバン出まくるアトラクションに進化して行きます。

アバター以降、映画は益々この傾向を強めるでしょう・・・。行き着く先は、ウイリアム・ギブソンが既に予見しています。

ツアイスの高性能カメラを眼に嵌め込んだ「女優」が演じる世界を、バーチャルリアリティーで体感するドラマに没入して、不幸な生活を一時忘れる主婦達。

どんな学者の予測よりも、優れたSF作家の小説は正しく未来を予見します。

■ アバターの原点「繋がれた女」 ■

アバターはリモートコントロールの肉体を使ってコミニケーションを試みる内容ですが、この原点はジェームス・テュプトリー・Jrの名作、「繋がれた女」まで遡上します。「繋がれた女」は現代は"Wired woman"だったように記憶しています。テクノ系のミュージッシャンが好む"Wired"の原点も実はこのタイトルでしょう。

有名な女優は、実は軌道上の衛星内で「繋がれた」醜い女によってコントロールされた偽りの肉体であった・・・そんな内容のシンプルな短編です。

テュプトリー・Jrには他に「聖なる3倍体の伝説」(ちょっと題名がオボロゲ)という名著もあります。ある星で迫害される小型の生命体は、その星を支配する種族を生み出す生殖体であり、支配する種族は、彼らの3倍体に過ぎず生物学的にその種族代表出来る存在では無かった・・。ちょと難解ですが、迫害されている種族を救うべきが、放置すべきかを調査にやってきた調査官がこの事実を突き止め、迫害されている種族こそが本来この星を代表する存在であると発見する物語です。

さて、こんな難解なストーリーを映画にして人は集まるでしょうか?集まらないに決まっています。

70年代、イギリスやアメリカの有能な作家達が、SFという手法を用いて社会の歪みや人間の本質に迫って行きます。共産圏の言論統制を受けた作家達も、SFという架空の世界を利用して、体制を批判して行きます。


この流れを「ニュー・ウェーブSF」と呼び、ジェームス・テュプトリー・ジュニアとアーシュラ・クラクス・ルグインという2大女性作家を生み出します。さらに、フィリップ・K・ディックやJ・G・バラード、スワニスラフ・レム、ストゥルガスキー兄弟などといった異能の作家達が活躍しました。

彼らは、フェミニストであったり、コミュニストだったり、あるいは反社会主義体制派であったりしますが、共通するのは体制に反発する姿勢です。冷静な眼で社会を観察し、何百年後か何千光年の彼方にその姿を投影してゆきました。彼らの作品には社会の真実が透けて見えます。

ところが、何故かディックの作品も映画になると、薄っぺらでつまらないものになってしまいます。(ブレードランナーは例外でしょう)。あたかも誰かの悪意が働いているかの如く・・・・。

googleでテュプトリーを調べてみて、あまりに検索が引っかからない事に驚愕しました。CIAのエージェントであったと噂され、謎の覆面作家としてデビューし、へミング・ウェイの再来と言われ、本人が明かすまで女性であるとは誰も思いもせず、旦那の頭をライフルで打ち抜き本人も自殺した、この偉大な作家はどうやら歴史の影に消え去ろうしているようです。

アバターを見て、SFが反体制であった時代が懐かしくなりました・・・。


古典的テーマの最新映像・・・アバター

2010-03-13 07:29:00 | 映画



■ アバターを観に行きました ■

アカデミー賞受賞作品を避けるようになって30年になりますが、「アバター」がアカデミー賞を逃したので、俄然興味が沸きました。
仕事帰りに久しぶりにシネマコンプレックスに立ち寄りました。5時台の開演時間だったので観客は20人程度。意外とガラガラで驚きした。

■ オ!3D映画なんだ ■

入り口で偏光眼鏡を手渡されたので、どうやら3D映画の様です。
3D映像なんて、ディズニーランド以来です。
バブルで博覧会花盛りの頃は、良くパビリオンで見たものですが、何となく鼻の頭がむず痒いような、違和感を覚またものでした。
さて、最新の3D技術はどのくらい進歩しているのでしょうか、興味津々です。

■ 何故立体に見終えるの? ■

ところで3D映画の上映方式には、昔からの「偏光方式」、「液晶シャッター方式」、「RGB位相差方式」と3種類がありようです。

ちなみに3D映画は、距離によって左右の目に写る対象物の位置がずれる事(視差)によって人間が距離を知覚する原理を応用した立体映像です。ですから、右目と左目に異なる映像を見せる必要があります。



■ 一番古い偏光方式 ■

偏光方式は光の波に縦方向の波と横方向の波がある事(偏光)を利用した方式です。サングラスに似た偏光眼鏡は左目が縦ならば、右目は横の光しか通さない偏光フィルターがセットされています。左目に入る映像は縦方向の偏光、右目に入る映像は横方向の偏光で投影すれば、左右の目に異なる映像を同時に知覚させる事が出来ます。



ところが、一般の布などの拡散性の素材は、投影された映像の偏光を保持する事が出来ません。そこで偏光を保持する特殊な素材のスクリーンが必要となり、一般の映画館では偏光式の3D上映は出来ません。

私は光学を専攻していましたので、大学の学園祭で3Dのスライドを上映した事があります。この時最も大変だったのがスクリーン探しです。当時から偏光用のスクリーンは販売されていましたが、5万円以上していました。
そこで色々な素材にチャレンジして、アルミ箔の裏側が偏光を保持する事を発見しました。ところが、アルミ箔をピンと伸ばして、皺無く張っていく事が難しく、悪戦苦闘した事を覚えています。

■ 結構昔からある液晶シャッター方式 ■

この様に偏光式の3D映像は上映設備が限定されてしまいますので、その次に開発されたのが液晶シャッター式の3D映像です。これも20年以上前に家電メーカーがTVとして発売していましたが、スクリーンに右と左の映像を高速で交互に投影し、右の映像の時は右のシャッターが、左の映像の時は左のシャッターが開く眼鏡を装着して映像を見ます。この時シャッターとして用いられるのが液晶です。

実は液晶シャターも偏光を利用した技術です。
液晶は液体と固体結晶の両方を性質を持った物質で、電圧を掛けると結晶の方向が揃う性質を持っています。こ結晶が液晶シャッターの役目を担います。

90度角度のずれた偏光フィルムの間に液晶を挟みます。液晶に電圧を掛けない状態では入射した光は液晶によって90度回転されます。この特、液晶パネル全体は在る方向の光だけが通過します。

次に液晶に電圧を掛けて、液晶の方向性を揃えます。そうすると光は偏光の方向を変える事なく通過します。射出側の偏光フルターの角度が90度ずれているので、全ての光は液晶パネルを通過する事が出来ません。

このように、液晶が電圧によって方向性を揃える性質と、偏光に性質を利用したのが得液晶シャッターです。



右目と左目の映像を順番に投影し、タイミングを合わせて右目と左目の液晶シャターを開閉して、右目と左目に別々の映像を認識させます。
液晶シャッターは偏光を用いますので、映像の明るさが半分になる欠点があります。

ただ、普通のスクリーン、1台の映写機で投影出来るので、液晶眼鏡を準備すれば従来の投影設備で3D映像が実現出来るメリットがあります。

しかし、液晶シャッター駆動用の電池を眼鏡に内蔵させたり、液晶シャッターと映像のスイッチングを同期させる赤外線信号の受光部を眼鏡に内蔵させる為、眼鏡が大きく重く、さらに高価になるというデメリットも発生する為、3D映像の主流には育たないでしょう。



■ Dolby 3D ・・・素晴らしいアイディア ■

ドルビーという会社は素晴らしい会社です。私達の世代ではカセットテープの「サー」というヒスノイズを消す方法を編み出した会社です。ドルビーの発明するシステムは「言われてみればそうだよね」という、技術の盲点を突くものが多く、それだけに天才的な閃きを感じます。

さて最新の3D映像技術の「Dloby 3D」ですが、光の3原色を応用した方式です。

私達の眼の細胞は、赤(R)、緑(G)、青(B)の光に反応する3種類の視細胞と、明るさに反応する視細胞の組み合わせで出来上がっています。光はプリズムで分ける(分光)と分かるように、紫から赤までの連続的な色の集合で出来ています。視細胞はそのうちのRGBの光に反応して、脳がそれぞれの視細胞の刺激値から中間の色を生み出しています。従って、RGBの組み合わせであらゆる色を理論的に知覚できる事になります。

この点に着目したのが「dolby 3D」システムです。映写機の光源装置とフィルムの間にR1、G1、B1とR2,G2,B2という微妙に波長の異なるRGBフォルターを挿入して高速回転させます。R1,G1,B1とR2,G2,B2のフィルターはそれぞれ非常に狭い帯域の光のみを透過させ、それぞれの波長がオーバーラップする事はありません。R1,G1,B1の合成光も、R2,G2,B2の合成光も人の目には等しく「白色光」として知覚されます。

R1,G1,B1の光が投影される時は右目用の映像を、R2,G2,B2の光が投影される時は左目の映像が投影されるように、カラーホイールの回転とフィルムのコマ送りを同期させておきます。

次に右目にR1,G1,B1のみを透過するフィルターを、左目にR2,G2,B2のみを透過するフィルターを装着してスクリーンの映像を見ます。すると右目とには右目用の映像が、左目には左目用の映像だけが知覚されます。

「dolby 3D」のメリットは、偏光を用いないので専用スクリーンを必要とせず、さらに光量が半分になる事がありません。眼鏡に電気的な装置を必要としないので、眼鏡は軽く安価です。映写機も1台で済みます。カラーホイールの構造もシンプルです。

将に、簡単なのに効果絶大のシステムを生み出すのが、ドルビー社なのです。






■ 3Dなんて子供騙しさ・・・ ■

最も、私は映画は内容と監督のセンス重視派。CG映像なんてクソ食らえ派ですから3D映像なんて「要らぬオマケ」程度で邪魔なだけ。さらに偏光方式となると、映画が始まる前から鼻の頭がムズムズしてきます。

映画が始まって5分で、胸がムカムカしてきて偏光眼鏡を外してしまいました。字幕こそ2重に見えますが、映像の中心が2重にならないので、存外普通に見れてしまいます。

しかし・・・主人公のアバターが野獣に追われるシーンで3D眼鏡を掛けてビックリ。心臓がドキドキするような迫力と臨場感です。襲い掛かる牙から思わず身を捩って逃げてしまいます。

そうなるともうメガネは外せません。3時間近い長い上映時間でしたが、自分がパンドラの空を飛んでいるような錯覚を覚えながら、一気に見終わってしまいました。

■ 内容はともかく「アバター以前とアバター以後」になる ■

キャメロン監督のターミネーター2はCGがハリウッド映画を席巻する先駆けになりました。「T2以前とT2以後」では娯楽としての映画のあり方が完全に変質してしまいました。

同様にアバターの2D映像は「アバター以前とアバター以後」に映画を二分するでしょう。映画は映像作品では無く、体感アトラクションに変質したのです。

このような歴史的作品にアカデミー賞が与えられない事はやはり不思議です。


明日はその辺も含め、作品の内容について勝手に書きたいと思います。


単純な事

2010-03-12 11:40:00 | 時事/金融危機


■ 誰でも大好き ■

上の写真のモノを私は大好きです。
きっとアナタも大好きでしょう。

1枚あれば、美味しい食事が出来て、若干のお酒も飲めます。
10枚あればカッコイイ服を着る事が出来ます。
100枚あれば、軽自動車くらいは買えます。
4000枚あれば、新築のマンションに住む事が出来ます。

無いよりは、あった方たマシどころか、無くては困るのがお金です。

■ 通貨は金利を集める道具 ■

あなたがマンションを買い時、2000万円のローンを組んだとします。
あなたが35年ローンを組んだとすれば、ほぼ2倍の4000万円を銀行に返済する事になるでしょう。

さて、あなたの借りた2000万円は何処からやってきたのでしょうか?
当然、銀行からに決まっています。

では、銀行は何処からそのお金を手に入れたのでしょうか?
一部は預金者からの預金かもしれません。
一部は銀行の自己勘定取引の利益かもしれません。
一部は日銀からの借り入れかも知れません。

しかし、全てのお金は元を辿れば日銀に辿り付きます。
日本に流通する全てのお金(紙幣とは限りません)は、
通貨発行権を有する中央銀行から「貸付」られて行きます


「貸付」ですから、返済時には当然「利息」が付いて戻ってきます。
「通貨を発行する者の所に利息は集まってきます。」

■ 日銀の株主は誰? ■

日銀はジャスダックに資本金1億円で上場する「株式会社」です。
日銀の株式の55%は、日本国政府が保有し、
残りの45%を民間が所有していますが
その詳細は明らかになっていません。

JPモルガンチェースやシティーグループという話もありますし、
20%程度をロスチャイルドが所有しているという話もあります。
意外と天皇家も株主かも知れません・・。

FRBの53%の株式は、JPモルガンチェイスやシティーバンクなど民間銀行が所有しています。

こうして国民の創出した富は、金利に形を変えて、中央銀行に吸い上げられ、
最終的に中央銀行の株主の懐に収まって行きます。

■ 政府に金を貸す中央銀行 ■

中央銀行は政府にもお金を貸付ます。
現在、日銀の国債の直接引き受けは禁止されていますから、銀行の保有する国債を買い上げる形で政府のお金を貸します。

さらに円高が進めば、政府が為替特別債を発行して日銀がこれを引き受けます。

アメリカに至っては、米国の長期国債をFRBが直接買い入れています。

これらの見返りに、中央銀行は金利を得る事が出来ます。
不況によって財政支出が拡大する事は、政府が中央銀行に対して借金漬けになる事を意味します。

■ なぜ中央銀行は国家から独立しているのか? ■

中央銀行の独立性は、先進国の間では当然の事実です。
通貨が政治の道具として恣意的に利用されない為という、尤もらしい理由が付いています。

しかし、通貨が政府発行通貨であれば、その利息は政府の懐に収まります。
それでは面白く無い人達が、通貨発行権を独占し、
世界の人達の利息を吸い上げています。

・・・彼らこそが、国際金融資本家・・ロスチャイルドなのです。

■ 政府通貨の導入は命がけ ■

通貨発行権をロスチャイルドの手から政府に奪い返そうとした人達が居ます。
リンカーン大統領と、ケネディー大統領です。
彼らは供に暗殺されています・・・。

日本でも政府通貨はタブーです。
政府通貨の導入を説いた高橋洋一教授は、ゴルフ場のロッカーから腕時計を盗んだ罪で起訴されています。
植草教授の痴漢疑惑にしろ、本人の人格を疑わせる罪を着せる事が、日本の検察のお家芸の様です。殺されるよりマシですし、実行者側も低リスクです。マスコミに洗脳されてあ日本人はこの手の謀略を疑う事すらしません。

■ 金融危機で膨らんだ政府の借金 ■

金融危機後、各国政府は猛烈な勢いで借金を膨らませています。
アメリカの借金が持続可能とは思われませんが、3年、5年の短期国債からはたっぷりと金利が搾り取れるはずです。

これらは、国家が国民の将来の労働を担保にローンを組んだ事と同義です。
アメリカは今後5年で輸出を倍増するそうです。
借金したら、国民には働いてもあらわないと・・・。

オバマさん、アクドイですね。



俳優達の失業?

2010-03-11 08:16:00 | 映画




■ 「ハート・ロッカー」VS「アバター」 ■

大方の予想を裏切り、アカデミー賞は「ハート・ロッカー」が「アバター」を押さえて作品賞を受賞した様です。

両作品とも未見ですしが、知り合いのアメリカ人は「アバター」を絶賛していましので、前評判通り悪い映画では無いのでしょう。

一方、昨日「ハート・ロッカー」を見に行ってきた家内の感想は・・・何も無し・・。

「SF大作 VS シリアスドラマ」、「元夫婦対決」、「侵略反対映画 VS 侵略遂行映画」・・・色々な対立軸のある映画なので、色々な憶測も流れている様です。

■ アニメーションに恐怖するハリウッド ■


私は「アバター VS ハート・ロッカー」は、「アニメーション映画 VS 実写映画」の対決だと考えています。

アカデミー賞が「長編アニメーション部門」を新設したのが2001年。最初の受賞作は「シュレク」、2回目の受賞が「千と千尋の神隠し」でした。

そもそも長編アニメーション部門が作られた背景には、ハリウッドの俳優達の懸念があったと言われています。どんな心配事かと言えば、「自分達の仕事がアニメーションのキャラクターに奪われるのではないか?」という心配が。

アニメーションのキャラクターは、現在では俳優に勝る経済効果を生み出します。ロイヤリティーさえ払われれば、色々な所に増殖します。ミッキーマウスはアメリカの生んだスーパースターですが、「ポケモン」も「涼宮ハルヒ」も莫大な利益を生み出しています。

当時、俳優協会がCGを含むキャラクターに仕事を奪われる事を恐れ、アカデミー作品賞をアニメ作品に与えないように新設されたのが、長編アニメ部門です。

■ アバターの主役はアニメーション ■

アバターの宇宙人はご存知の如くCGアニメーションです。モーション・キャプチャーで生の俳優の動きを反映してはいますが、元の俳優の顔をキャラクターから想像する事は不可能です。

背景も含め、ほぼフルCGの作品に「アカデミー作品賞」を与えるという事は、今後、俳優がスクリーンから排除される事に繋がります。

勝手な想像ですが、「アバター」落選の背景には、案外泥臭い理由が存在しているのかも知れません。

■ 「カールじいさんの空飛ぶ家」は秀作 ■



ちなみに、仕事の関係で見なければいけなかった「カールじいさんの空飛ぶ家」は思いのほか秀作でした。ピクサー映画を一人で見に行くのは勇気が必要だったので、中一の娘をダシにし見に行きましたが、映画冒頭のカールじいさんの回想シーンだけで、充分アカデミー賞に値する内容です。

驚くべき事は、最新のCGのテクスチャーマッピングの技術の進歩です。紙や布の肌合いが違和感無く再現されています。

さらに、演出の手腕も驚くべき物があります。1シーン、一画面ずつを積み上げるアニメーションという手法は、構図や動きに自覚的にならざるを得ません。実写に比べて構図や動きに対して、圧倒的なセンスを感じるのはアニメーションの世界で育った作家が当然獲得する特質でしょう。

最近、適当なカメラで垂れ流されるTVドラマを見る気がしないのは、意外にこんな所に原因があるのかもしれません。

「マトリックス」や最近のハリウッド映画は、日本のアニメーションの影響を強く受けていましたが、「カールじいさん」の冒頭は、その先の可能性を感じさせて止みません。



かつてアメリカは現在の中国であった

2010-03-09 08:13:00 | 時事/金融危機


■ 摩天楼? ■

上の写真を見てNYの摩天楼と思った方も多いでしょう。
現在の上海は、世界有数の都市に成長しました。

空を突く高層ビル群は、経済発展のシンボルであり、
今、この国に渦巻く活気の象徴でもあります。

しかし、経済的にはこのビル群は「投資」の結果でもあります。
経済発展が期待される地域に投資が誘導され、
ビルが建ち、産業が発展し、経済や軍事の覇権を握り・・・そして衰退する・・。

かつて大英帝国が辿ってきた道のりであり、
20世紀のアメリカの軌跡であり、
21世紀のBRICs諸国の姿です。

■ 中国はかつてのアメリカの姿である ■

私達は太平洋戦争に負けた事で、アメリカを絶対視しています。
日本人だけでなく、世界の多くの人がそう考えています。

しかし、100年前のアメリカを思い描いてみて下さい。
現代の中国に酷似している事に気付きませんか?

ヨーロッパの投資家達が、成長力のある新興市場のアメリカに注目し
投資して大きな利益を獲得した事でしょう。

■ イギリスからアメリカでは無く、アメリカから中国である ■

世界の覇権の流れを、英国→アメリカ→BRICsと読むか、
大陸資本家>アメリカ→BRICsと読むかで、
世界は大きく異なって見えます。

資本は経済のみならず政治をも支配します。
かつて大英帝国に集中した巨万の富は、
資本支配という形で、アメリカを影から支配しています。

20世紀はアメリカの時代の様に錯覚されますが、
アメリカというシステムを使って、
ヨーロッパの古い勢力が力を拡大したに過ぎません。
これは投資が利益抜きに為される事が無い事からも容易に理解出来ます。

当然、アメリカにも新たな力が生まれ、
古い勢力と拮抗していくでしょう。

世界は一見、新勢力であるアメリカが勝利した様に見えました。
しかし、現在の金融界や経済界を見る限り、
アメリカの勢力であるCITYバンクやGMは瀕死の状態にあります。

一方、ゴールドマンを始め大陸勢力は、依然権勢を誇っています。

■ アメリカを使い捨てた大陸勢力 ■

ロスチャイルドを始めとする大陸勢力は、
衰退したのでは無く、アメリカを影から支配して利益を還流させていたのです。

2度に渡るヨーロッパの大戦も、
アメリカの成長剤として機能しました。

ロックフェラーがヨーロッパに戦火をもたらたのでは無く、
ロスチャイルドがヨーロッパの戦火でアメリカを成長させたのです。

これは現在のアメリカの自壊行為に似ています。

■ 田中宇氏の「隠れ多極主義」論は二重に捩れている ■

アメリカが自らの自爆行為で衰退しているという
田中宇氏の「隠れ多極主義」論は
アメリカの自壊という見方では多分正しいでしょう。

しかし、どうも2重に捩じれていてスッキリしません。

それよりも、アメリカは今も昔も大陸資本に支配されていて、
キッシンジャーもブレジンスキーも大陸勢力の
アメリカ支配人に過ぎないと考える方がシンプルです。

彼らがアメリカの崩壊を秘密裏に行うのは、
アメリカ国民の目を欺く為に必要なのであって、
大陸勢力を目を欺く為では無いでしょう。

■ アメリカがいつ崩壊するかが問題だ ■

歴史は繰り返します。
成長余力を失ったアメリカは、
次の成長の為の栄養となる運命が待っています。

それは戦争という形で現れるのか、
アメリカ経済の崩壊と、
アメリカからの資本逃避という形で現れるのかは分かりません。

しかし、傾いた大樹は意外と脆いものです。
臨界を越えれば、一気に倒壊します。
それが何時なのか・・・それが問題だ・・・。

そしてその崩壊の過程でも、
大陸勢力は巨万の富を手にするのでしょう。