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人力でGO

経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

「陰謀論」をチョット真剣に考える

2010-05-10 07:30:00 | 時事/金融危機


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■ 金融危機を予見していたのは陰謀論者達 ■

世の中で変えられない物があるとすれば、それは「結果」です。

巷に溢れる経済予測の書籍や、経済誌の予測記事などは、予測された時がやってくれば、当たっていたか、外れていいたかが明確になります。

経済様論かなども、「条件付け予測」や、時間軸をあえて不明確にした予測で保身を図っていますが、景気が回復するか、悪化するかといった単純な問題は誤魔化し様も無く「時」がくれば「結果」が判明してしまいます。

経済評論家やアナリストと呼ばれる人達には大別して3種類の人達が居る様です。

1) 金融機関のアナリスト 或いは 投資を生業としている方々

  短期的な予測が多く、金融市場に資金を流入させる為、悲観的な予測は少ない。
  悲観的予測は空売り勢力の個人投資家に多い

2)政治的立場から発言をする人々

  政府を支持する勢力と、反対する勢力で予測が異なる
  世界経済よりも国内経済的視点で語られる
  予測というよりは「望み」を語る

3)暴き系の人々 

  「陰謀論者」と言われる方々
  「ロスチャイルドの陰謀」や「イルミナティーの陰謀」という視点が多い
  
少し単純に分類し過ぎたかもしれませんが、経済予測を語る方達を3タイプに分類してみました。さて、5年前の言説まで遡った時、現在の経済状況を在る程度正確に予測していたのは誰でしょう。

「結果」は正直です。「陰謀論者」達の予測が意外にも正確であった事は否定出来ない事実です。


■ いつも「陰謀論」に行き着いてしまう ■ 

私の事を「陰謀論者」とお思いの方も多いと思います。私自身、この1年間ですっかり「そっち系」の人になってしまったな・・と反省しています。

私も以前はハナから「陰謀論」をバカにしていた一人です。
「陰謀論ってあれでしょ?ユダヤの陰謀とか、ロスチャイルドの陰謀とか、エリザベス女王は爬虫類型宇宙人っていうやつでしょう?・・・」そう思っていました。

しかし、「新型インフルエンザ」騒動におけるWHOの不可解な言動は、私に世の中のは「常識」とは別の側面が存在する事を確信させるに足るものがありました。「温暖化問題」でも常識とは作られるものであると気付いてはいましたが、それらは利益の為に流布される言説だと考えていました。

しかし金融危機後のアメリカの対応を仔細に観察していると、「アメリカがアメリカを崩壊に導いている」としか思えない政策が次々と打ち出され、単純に「利益」とは異なる「意志」が働いているとしか思えない状況に世界が陥るのを目の当たりしました。

そうした事態を調べ、いろいろなブログや記事に目を通していくと、新聞やTVのニュースは全く事態を予測出来ず、「陰謀論」と蔑まれている方々の予測の通りに世界が変化している事に気付きました。納得出来る回答は「陰謀論者」から提供されるのです。

■ GWに「陰謀論」を読んでみた ■

GWにこれら「陰謀論者」の本を読んでみようと思い、彼らの本を「丸善」で探したら、見事に「陰謀論」という棚に分類されていました。この棚の前に立つのは結構勇気が要りますし、さらに何冊かをレジに持って行くのはさらに勇気が要ります。

鬼塚氏や副島氏の本はBook-offで入手しました。

生まれて初めて「陰謀論者」の本を読んでみて感じたのは、「実にまとも」だという事。特に、鬼塚氏の「ロスチャイルドと中国共産党・・・・」は、データ分析も正確で出典も正確に記載されていて、信頼に足る書物である事が分かります。

副島氏の「ドル亡き後の世界」も、状況を見つめる視線は冷静です。

一方、ベンジャミン・フルフォード氏の「ステルス・ウォー」は読み物としては面白いですが、氏の収集した「噂話」の集積を、「イルミナティー陰謀論」で再構築した感が否めません。(でも、パパ・ブッシュの記述などは面白いです)

■ 陰謀論の段階 ■

全く先の読めない時代を生きる私達が自分達の資産や職や生命を守る為には、常識に縛られていては危険です。「結果」が正しければ陰謀論とて参考にしながら将来を予測する必要があります。

私は常々、「陰謀」とは「世界運営のロードマップ」であり、「陰謀論」はその計画を覆い隠す為に流される「デマ」だと考えます。

「デマ」には真実の断片が隠されていて、それを丹念に拾い集めるて、真実を再構築する作業をしている方々も含めて「陰謀論者」とレッテルを貼る事で、「陰謀」は巧みに世間から身を隠していると考えています。

陰謀論者を分類すれば

1) トンデモ陰謀論

   世界は宇宙人やムー大陸の生き残り、爬虫類型宇宙人により支配されると説く。
   「陰謀論」を低俗な論説に貶める為に、「陰謀サイド」が流す情報?

2) 陰謀サイドに利用される陰謀論者

   ベンジャミン・フルフォード氏に代表されるようにファンも多い。
   過去の分析は的を得たものがあるが、未来予測が「陰謀」に収束
   常識的な一般人を陰謀論から遠ざける事で、「陰謀サイド」に結果的に加担

3) 「陰謀」の分析者

   柔軟な思考で、現状を分析し、「陰謀」の断片を収集
   「世界の経営」という陰謀の本質を明らかにする人々
     
強引な分析かも知れませんが、副島氏や鬼塚氏は第3の分類になるでしょう。

■ 鬼塚氏の「ロスチャイルドと中国共産党が・・」は必読 ■

世界経済を陰謀論的に読み解く上で、「ロスチャイルド家」は避けて通れません。彼らがいかにして「世界を経営」しているかが読めれば、私達は少なくとも半年後の世界を読み間違える事はありません。

鬼塚氏は、「リーマンショックは1999年にゴールドマン・サックスが計画し、AIGを巻き込みながら周到に仕掛けられた「八百長」である事を丁寧に証明しています。FRBのグリンスパン議長も、金利操作によってバブルを発生させ、2008年に全ての崩壊が始まる事は避けられない「事実」となっていたと言うのです。

ロスチャイルドは2012年の世界秩序の再構築に向けて、ユダヤ系の銀行が、アメリカの土着の銀行である地銀やバンカメを淘汰しているのが、リーマンショック後の金融危機だ」と主張しています。これはヨーロッパでも同じ事が進行しています。



■ 「金」の復権と新世界秩序 ■

中国の意外な強さは「香港上海バンク(ロスチャ)が中国を後押しして、中国を覇権国家にしている」からだと説きます。現状は管理通貨で、世界通貨にはとうていなり得ない元を国際化する為に、ロスチャイルドは「金」を中国に持たせているようです。中国は民間も動員して金を世界から買い集めています。

そして、アメリカや先進諸国の中央銀行が所有する金は、金取引の為にロスチャ系銀行に貸し出され、金はスイスに集められていると予測しています。この金を利用して、金融の崩壊後にロスチャイルドが新たな通貨を発行するかもしれないと予測しています。

■ 一体化を余儀なくされる世界 ■

ギリシャ問題を見ていても世界の一体化は実現不可能に思えます。一つのヨーロッパは古いヨーロッパのエゴによって今まさに崩壊しつつ在る様に見えます。

しかし、壊滅的な危機が世界に訪れれば、「寄らば大樹の陰」とばかりに巨大な権力の元に世界が集約されるのも「自明の理」のように思われます。

「金」に裏打ちされて強い通貨によって、世界は事実上支配されるんかもしれません。

ベンジャミン氏が主張する様な、「イルミナティーによる2012年世界統一」は、世界国家の樹立の様な華々しいものでは無く、世界の国々が「ロスチャイルドの金」の下に従属するという、地味な世界統一かもせいれません。

「陰謀論」を否定する事は容易ですが、周囲にバカにされない程度に「陰謀論」に乗ってみると、意外と世界は合理的な動きをしている事が見えてきます。



韓国哨戒艇・・事実は小説より奇なり

2010-05-08 15:12:00 | 時事/金融危機
■ 沈没現場にアメリカの原潜?! ■

田中宇氏のブログに、韓国軍の哨戒艇「天安」事件の真相?が書かれていました。

何と、沈没地点には「天安」のほかにアメリカ軍の原子力潜水艦も沈没しているとの報道が韓国でされましたが、現在は隠蔽されている様です。

有事の際の報復として平壌に近い現場海域で、潜行任務に就いていた米原子力潜水艦を、「天安」が北朝鮮潜水艦と誤認して撃沈してしまったのではないかという内容です。反撃によって「天安」も沈没してしまったとの事。余りのトホホな内容に、大統領も真相を国民に伝えられないとか・・・。

■ 衝突では? ■

この件は、天安と米潜水艦の衝突事故ではないかとも言われています。天安沈没時に魚雷や機雷が爆発した時に立つ水柱が観測されなかったとの事です。

だいたい、韓国と北朝鮮の領海が入り組んだ海域で、北朝鮮潜水艦に遭遇して、韓国軍が即座に攻撃するとは思えません。双方誤認による味方同士の攻撃よりも、衝突事故による双方沈没の方が話しの辻褄が合いそうですが・・・。

尤も、ソナーなど潜水艦探知能力に優れる哨戒艇が、米原潜と衝突する様な事態があり得るのか疑問も残りますが・・・。

まさか、ハワイでの潜水艦急浮上衝突事故の様に、米海軍がサービス精神満点で急浮上してきたなら話は別でしょうが、これは無いよね。

■ 陰謀説も捨てがたいが・・・ ■

多少妄想癖のある私は、天安を米海軍の原潜が北朝鮮を装って魚雷攻撃したが、探知されて反撃に合い撃沈されたのかな?などと考えてしまいます。

天安が撃沈し、米海軍の原潜が現場をさっさと立ち去れば、北朝鮮に撃沈されたと米軍かアメリカの一部の勢力が発表して、東アジア危機を煽るつもりだったのかもしれません。

ところが優秀な韓国の哨戒艇に返り討ちに合い、見事に失敗してしまった・・・。

李大統領はその事実を知りながら、アメリカに大きな貸しを作り、中国も大きすぎる対米カードを手する結果となった・・・なんてね。

もし私の妄想が事実だとすれば、今回も「神様」に人類は救われたのかも知れません。



日本国債終焉へのロードマップ

2010-05-07 17:06:00 | 時事/金融危機

■ 日本国債の崩壊は国内の危機から ■

最近良く見られる論調は、「日本国債は94%が日本国内でファイナンスされているので破綻しない」というもの。これは、国債格下げに起因するファンド等の売り浴びせリスクは無い事を言い表したに過ぎません。

国債を大量保有する国内の金融機関が、国債を手放さざるを得なくなる状態が発生した時、日本国債はデフォルトするか、日銀の直接買い取りによる高インフレ時代突入となるのでしょう。

■ 国債を売り越す国内金融 ■

現在の日本に貯蓄残高は550兆円ですが、貯蓄の取り崩しが無ければ国債は数年間は安泰です。しかし、年金基金も既に国債を売り越している事実からも、日本国内の国債購入余力は急速に減退しています。ゆう貯の限度額2000万円論は、満期を迎える定期預金をゆう貯に止まらせる為の方策で、ゆう貯資金が逃避すれば残高を減らしているゆう貯も国債の売り方となる恐れがあります。

■ ソブリン・ショックが世界を駆け巡る ■

さらに、リーマンショック後も世界にはデリバティブ残高が6京円以上在り、これらの実際には紙切れになった金融商品はいつ又金融危機を再燃させるか分かりません。実際に国債金融マフィアはゴールドマンとJPモルガンを使って欧州に仕込んだソブリン危機に火を付けました。ギリシャ一国の国債などと侮っていますが、細分化されて投資信託などに混入されたPIGS諸国のソブリンがデフォルトすれば、リーマンショック以上の破壊力を発揮し、さらにソブリンCDSが火に油を注ぎます。金融危機第2波の発生です。国債市場は住宅債券市場など比較にならない程巨大ですから、疑心暗鬼になった人々が国債を手放せば、米国債と言えどもひとたまりも無くデフォルトします。

■ 海外金融危機が国内金融危機に直結 ■

さて、この様な状態で世界に信用危機は再燃し、人々が金融商品の解約に押し寄せれば、紙屑同然のデリバティブ商品の本質が露呈します。

事この後に及んで、日本でも各金融機関が取り付け騒ぎに見舞われますが、銀行も生命保険も紙屑となった証券や債権を現金化する事は出来ません。日本国債を売却するしかありませんが、売りが殺到すれば日本国債は暴落し、利回りが跳ね上がります。新規国債が入札されなければデフォルトが待ち受けています。

要は、原因は金融危機第ニ波ですが、結局日本国債は国内の売り圧力から、デフォルトを余儀なくされる運命で、遅くとも2012年、早ければ2011年半ばには世界経済の崩壊と供に終焉を向かえます。


■ 発動しないペイオフ ■

ペイオフの発動を期待する向きもありますが、預金保険機構の準備金は7兆円しかありません。550兆円の貯蓄残高をカバー出来ない事は、アメリカの現状を見ても明らかです。

さらに預金保険機構の準備金の一部は日本国債で運用され、他の大多数の資金も「運用」されているようです。ペイオフの危機が迫った時、ペイオフマネーから先に消えうせている自体は充分に在り得ます。

結局ペイオフというシステムは預金から投資という流れを後押ししただけで無く、5兆円に近い資金をアメリカにプレゼントするシステムだったのかも知れません。

■ 資産保全の方法が見当たらない ■

2012年までに世界経済が崩壊する事は、既に避けがたい事実です。皆さんの資産も守るのは皆さん自身です。安全資産の現物の金にするか、土地自体に価値のある耕作地を購入するか・・・あるいは?

尤も1935年にアメリカでは金が接収された様ですし、金地金の取引が停止されれば、暫くの間は金とてただの金属に成り果てます。結局、国際金融マフィアの手から逃れる術は無いようです。

金融危機の再燃が明らかになったので、今日は毒を吐きまくってスッキリします。

本当はこのブログではアニメや小説やスポーツの話を楽しくしたいのですが・・。

ナイスフェイント・・・普天間移設問題の本質

2010-05-07 14:02:00 | 時事/金融危機




■ 何故、今、普天間問題か? ■

ゴールデンウィーク中、世間の目は鳩山首相の沖縄方面に注がれていました。5月中に普天間問題に結論が出るのか、国民は大きな関心を抱いています。

しかし、普天間問題に衆目が集まる裏で、ヨーロッパではソブリンリスクが本格化し、世界同時株安も進行しています。本来ニュースが取り上げるべきは、日本国民の財産を左右する金融危機第ニ波の発生のはずです。

「5月には結論を出したい」という言葉の裏には、「5月までこの問題に世間を注目させて、その後、辞任して政治的空白と混乱を誘発して参議選に突入すれば、金融危機が本格化しても日本は対策が出来ない」という思惑が透けて見えます。

 みすみす紙屑となる900兆円 ■

個人レベルでは、リーマンショックの際に投資信託などを損切りしている方も多いでしょう。多少損はしましたが、紙屑にはなっていません。

しかし、現在日本がドル建て債権として保有する資産は、国と民間を合わせて900兆円に上ります。政府が保有するアメリカ国債の他に、銀行や生命保険が保有するアメリカ国債も少なからぬ額あります。

さらにドル建てのデリバティブ商品を売るに売れずに塩漬けしている金融機関も多いでしょう。年金資金も米国債や米国株を買い支えています。

これらの資金の運用に私達は直接関わっていない為、私達の預金や年金が危機に瀕しているという意識は国民にはありません。

本来ならば、売却して円建て資産にするか、現物資産にすべきですが、生保各社も現有の米国債を売却する動きは見られません。

このままでは私達の900兆円が、みすみす紙屑になる恐れがあります。

■ 日本国債がデフォルトする日 ■

国内保有率が94%でデフォルトなどありえないと言われる日本国債ですが、金融危機の第ニ波でドル崩壊まで事態が進展すれば、国債発行残高と同等の900兆円の国民資産が消えてしまいます。日本国債を支えていた国民の貯蓄が消えてしまうのです。

ここで国民が貯蓄を解約すれば、各金融機関は日本国債を現金化しようとします。しかし、その時は日本国債も暴落して値が付きません。多分、日銀が買い入れるのでしょうが、800兆円を越える国債買い入れは国家の信用を失墜し、さらに市中に溢れ出す資金はハイパーインフレーを引き起こします。

この様な制御不能の状態に陥った結果残されるのは、無残に潰れた銀行や生命保険やゆうちょ銀行の残骸です。

この様な最悪な事態よりも「預金封鎖」と「計画的な高インフレ」そ政府は選ぶでしょう。これは世界各国で同時進行する事柄で、日本人が卑屈になる事はありません。ヨーロッパはアメリカ以上のデリバティブ商品を抱え込んだままなのですから・・・。

■ 名優、鳩山由紀夫 ■

日々のバッシングで日に日に憔悴していく鳩山由紀夫は稀代の名優です。国民はこの哀れな首相を叩いて溜飲を下げます。

しかし、この哀れな首相は、日々低く垂れるその頭の下で、ニンマリ笑っているのかもしれません。

国民が、首相バッシングというメディアに先導された些細な息抜きに講じてる間に、国際金融資本家達は国民の財布を後ろからさっと抜き取って行くのです。

天使か悪魔か・・・シティーバンクの手違い

2010-05-07 13:05:00 | 時事/金融危機




■ NY株式市場 一時1万ドル割れ ■

ギリシャ発のソブリンリスクを演出する金融資本は、連動する形で株の調整売りを仕掛けているようです。4日のNY市場が大幅に下げた事を皮切りに、ゴールデンウィーク明けの東京市場は361円安となりました。

昨日のNY市場はそれを受ける形で、ダウ平均が347ドル安の10,520ドルとなりました。

■ アルゴリズム取引の盲点 ■

興味深いのは、1時的とはいえダウ平均が1万ドルを下回ってしまった事です。上のグラフを見ても明らかな様に、一気に暴落して一気に回復しています。

これは明らかに不自然な値動きで、私はグラフを見た瞬間に、コンピューターによるアルゴリズム取引(HFT)が過剰に反応してしまい、あわててシステムを無効にしたのではないかと思いました。

案の定、本日のロイターの記事によると

<ロイターから引用>

 [ニューヨーク 6日 ロイター] 米金融大手シティグループ(C.N: 株価, 企業情報, レポート)は、ダウ工業株30種の1000ドル近い下落を誘発した取引に同社のトレーダーの1人が関与していたとするうわさについて調査している。シティの広報担当が6日、明らかにした。
 同広報担当によると、誤った取引が行われた形跡はまだ見つかっていないという。

 これより先、関係筋はロイターに対し、ダウのザラ場ベースで過去最大となる下げが、ウォール街の大手銀行関係者による取引ミスによって引き起こされた可能性があると語っていた。

 市場筋によると、取引ミスは、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のGLOBEX取引プラットフォームで取引される「Eミニ」と呼ばれる株式指数先物契約に絡んでいた可能性がある。

 CMEの広報担当は、同社のシステムに問題は見つかっていないとしている。

<引用終わり>

シティーバンクの誰かの取引ミス(P&Gか?)が、アルゴリズム取引の大量売りのトリガーを引いてしまったようです。

■ ダウ平均10、500ドル ■

NY証券取引所はこの間の異常な取引を「ミス」と見なし、取引を無効にする調整を行っています。下げた瞬間に「買い」を入れた方々は、ぬか喜びとなってしまった様です。尤も、このタイミングで買いを入れたのも、他社のアルゴリズム取引かもしれません。

とてもトホホなNY市場の珍騒動ですが、鋭いトレダーの方はある事に気付いてしまいました。

アルゴリズム取引はダウへ平均10、500ドルで反応する!!

という事実に。

尤も。これも昨日までの事ですから、現在はソフトに修正が加えられているでしょう。反応ポイントも変更されたでしょうし、予期せぬ「発動」にもプロテクトが掛けられたでしょう。


■ シティーバンクのトレーダーは天使か悪魔か? ■

昨日の珍事は私達に金融危機第二波が発動し、ダウ平均が1万ドルを割る事態が起きた時のどうなるかを垣間見せてくれました。
HFTの売りの殺到により、個人投資家が売り抜ける事など不可能なうちに株価が暴落してしまうのです。

昨日の誤作動はシティーバンクのトレダーのミスが原因の要ですが、彼は天使かもしれません。個人投資家達は、しっかりと損切りのラインを引いた事と思います。

■ 崩壊は2010年後半? ■

ゴールドマンサックスが種を撒き、JPモルガンがソブリンCDSという形で膨らめたヨーロッパのソブリン危機は、ユーロからドルに資金を還流し、株からアメリカ国債へと資金を誘導しています。金融の悪魔達は、最後の核爆弾である「アメリカ国債」に着々とエネルギーを充填しています。

この核兵器が発動するのは2012年と予測する方が多いようです。

1990年の三極委員会でデービット・ロックフェラーはこう語っています。

「この会議は、世界共同体に安全かつ持続的な未来を保障するために、国家的および国際的な経済課題に必要とされる基本変化と、差額にの統治機関に必要とされる基本変化とを生み出す政治的資格をもつことになるだろう。2012年までに、こうした変化がわれわれの経済的・政治的生活に完全に溶け込まなければならない。」

しかし、2012年に世界の経済と政治が完全に変容する為には、崩壊はその前に起こる必要があります。少なくともドル崩壊による世界秩序の混乱から、世界秩序の再構成までには半年は必要かと思われます。

そうすると、アメリカのデフォルト&ドル崩壊は2011年中盤には発生する必要があります。金融危機の第ニ派がアメリカのデフォルトに発展するのに1年と想定すると、今回のユーロのソブリンリスクがその引き金となる可能性は否定出来ません。

さらに、アメリカではゴールドマンの刑事訴追やウォーレン・バフェット氏の買収を巡る訴追が発生しており、オバマはユーロ危機とセットでボルガー・ルール発動への弾みとするでしょう。金融引き締め法案が可決されれば、投資部門ほ引き剥がされたシティーバンクやバンカメリカはひとたまりもありません。今度ばかりは政府も救済出来ません。アメリカの金融メルトダウンは秒読みとなっています。

■ 早く「発動」しすぎた株価崩壊 ■

昨日のダウ1万ドル割れは、手違いによって早く「発動」し過ぎたのでしょう。NY証券取引所は、昨日の異常な値動きをチャラにしてしまいました。

「エ!!ちょっと待ってよ、未だ早すぎだろう!!だって、まだPIGSもデフォルトしてないし、イギリスだって倒れてないよ?それに、色々仕掛けしてあるのに、お披露目する前に株が暴落してどうするんだよ!!」

・・・そんな悪魔達の慌てぶりが目に浮かぶようです。