人力でGO

経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

労働の質の低下・・・機械以下の労働者

2018-02-13 05:59:00 | 分類なし


■ レンジフードの換気扇モータのベアリング交換に挑戦 ■

キッチンのレンジフード(換気扇)の騒音が大きくなっきた。多分、ベアリングのグリースが切れたのだろう。21年間使っているので、そろそろ交換の時期です。

モータ単体の部品販売はメーカーがやっていません(これ、システムキッチンをリフォームさせる為の罠だよね)。部品交換では無く、レンジフード全体を交換する必要が有ります。

全体を交換するなら、ダメ元でモーターを分解してベアリングを交換してやろうと、ベアリングを抜く工具を近くのホームセンターへ買いに行きました。

■ ホームセンターの店員の質って、いつからこんなに酷くなったの? ■

陳列作業をている若い男性店員に「ギアプーラー在りますか」と聞いたら、無言で手にしていた段ボールを床にドン!と置いて、無言で案内してくれた。商品は確かにそこに在ったのですが、腹が立ったので買わずに他のホームセンターに行った。

次のホームセンターで、工具売り場で暇そうにしていた中年店員に「ギアプーラー在りますか」と聞いたら「・・・」。どうやら分からないらしい。彼は詳しそうな他の店員に尋ねようとしたが電話中。隣に居た若い女性店員がスマホで検索して、「コレですか?」と画面を私に見せてくれた。「そうそう、コレ」と言うと、案内してくれた。

・・・ネットよりも随分高い金額だったので、家に帰ってネットで「ポチっとな」したら、翌日には届いた。

■ リアル店舗の店員が専門性や商品知識を失ったらネット通販に負ける通販 ■

工具は使い方のコツなどを知りたいからリアル店舗で買いたい。ところが店員の質がここまで低下すると、ネットの方が情報的にも勝ってしまう。ネットには換気扇のベアリング交換のブログ記事が沢山アップされているし、工具のネット通販の詳細説明も、売り場に有る商品のパッケージよりも詳しく書かれています。

確かにホームセンターのアルバイト店員などは時給が安く、商品知識の習熟意欲も生まれて来ないだろう。しかし、それでは日本人のサービス業の労働は、どんどんネットに奪われて行く。あるいはやる気のある外国人店員の方が気持ち良く買い物が出来る。結果的にリアル店舗の仕事を失った人は、amazonなどの流通倉庫で機械でも出来る仕事に就く事になる。

ところで換気扇・・・ギアの騒音が無くなったが、モーター軸が曲がったのか、今度はカラカラと小さな騒音がする・・・。色々とクヤシイ。

収穫祭は始まっている・・・誰かが売っている

2018-02-13 04:55:00 | 時事/金融危機
 

■ 「バブルだ」「いや、バブルじゃない」 ■

先々週末からの世界中での株価下落も一段落して、今週のダウは上昇から始まっています。これで投資家の皆さんは一安心と思っている事でしょう。

直近の下落は、米国債の金利の急上昇が原因とされますが、そのまま世界の株価が「バブル崩壊」になると予想するアナリストはほとんど居ません。

年明けから一本調子に上昇し続けた米株価はどこかで調整されるだろうと誰もが予測していただけに、米国債金利が「良い切っ掛け」となったと考えている投資家も多いでしょう。

ところで、「バブル崩壊の法則」なるものが有る様で、「金融機関の貸し出し総額がGDPの1.6倍を超えるとバブルは崩壊する」傾向が有る様です。

現在は米国の金融機関の貸し出し総額はGDPの1.3倍、日本は1.4倍だそうで、これだけを見るとバブル崩壊までは猶予が有るとも言えます。

■ 市場がババで埋まる前にゲームを降りているヤツが居る ■

「バブルが崩壊する時、1割が逃げ延び9割が損をする」という事も良く言われます。この法則、1割の投資家が先読みが出来るのでは無く、1割がバブル崩壊を仕掛ける側と解釈するべきだと私は考えています。

市場で運用される資金には2種類の資金が存在すると私は考えます。一つは「利益を上げ続ける必要の無い資金」、そしてもう一つは「利益を上げ続ける必要の有る資金」。

「利益を上げ続ける必要の無い資金」とは、言い換えれば「自己資金」で、返済の必要の無い資金。だから、リスクが少し高くなったら利確して現金化しても問題が無い。

一方「利益を上げ続ける必要の有る資金」とは、ファンドなどの資金で、ある程度の派フォーマンス(金利獲得)を課せられている資金。これらの資金は、リスクが高まっても、市場を徘徊し続けます。そして最後はカモになる。

私個人としては、「利益を上げ続ける必要の無い資金」は既に市場から引き揚げられていると妄想しています。先々週からのボラティリティーの拡大は、ヘッジファンドなどが空売りを絡めて利益を拡大する動きだと妄想しています。そろそろバブルの維持が難しくなる頃合いと判断していると・・・。

既に市場はババで埋め尽くされており、そのババを上手く相手に押し付けたヤツが儲かるゲームに代わっている事に注意が必要なのです。

■ 人は損をすると取り返したくなり、他人の利益を憎む ■

「アメリカや世界の景気は順調に拡大しているから、まだまだ株価は上昇する」と多くのアナリストが予測し、個人投資家の皆さんもそう考えています。「まだまだイケる!」・・・と。これは「自己暗示」の一つであり、市場の大半がその暗示に掛かっている間はバブルは崩壊しません。

どうして自己暗示が必用かと言えば、人は損をすると取り返したくなり、他人が得をする事が許せない
生き物だからです。これはDNAに焼き付けられた生存本能で、それ故に多くの方がバブル崩壊に巻き込まれます。

バブルの末期にはボラティリティが拡大しますが、人間の本能が市場からの撤退の判断を遅らせるのです。


■ 既に「将来のリスク」が「将来の利益」に見合わなくなっている ■


私は臆病な人間なので、現在の市場は「将来の利益が将来のリスクに見合わなくなっている」と考えます。

確かに市場に踏みとどまれは、これからも利益を上げる事は難しくありません。しかし、同時にバブル崩壊に巻き込まれて大きな損失を被るリスクはどんどん拡大します。

冷静な方ならば、「十分稼いだから、ここらで利確しておこう」と考えます。この様な方は底値で買った方が多いハズ。

一方、バブルが拡大した頃に「儲かるらしい」と市場に参入した人達は、「未だちょっとしか稼いでいない」と考え、結局バブル崩壊に巻き込まれます。

特に平均株価に連動するETFなどに投資されている素人がカモになる。

■ 最期の安全な売り時がやって来る ■

ここから暫くは、株価は薄商いの中で洗い値動きを繰り返すでしょう。確かにダウは2万5千ドル台に、日経平均は2万3千円台になるかも知れませんが、一方でリスクは拡大し続けます。

どこを利確のポイントとするかは人それぞれですが、今が最後の「安全な売り時」では無いかと、臆病な私は妄想しています。


まあ、逆指標と言われる当ブログですから・・・あまりアテにはなりませんが・・・。

最初が肝心だ・・挨拶しておこうじゃないか

2018-02-07 05:09:00 | 時事/金融危機
 

イエレンは去った。

今度のパウエルってのはどんなヤツなんだ?

小物だよ。ちょっと脅かせば、そうそう利上げも出来まい。

仕掛けはバッチリだぜ。

じゃあ、就任のプレゼントを贈ろうじゃないか。







パウエルFRB新議長就任に合わせたタイミングは、まさに市場からの利上への警告の様。

かつて日本の大バブルが弾けた時は、アメリカ国内で「日本暴落ファンド」が組まれ、その金で日本国債と日本株が買い上げられた。そして、一斉に日本国債を売却して金利を跳ね上げて株が売られ易い状況を作り、そこで株の売り浴びせをした。当然彼らは空売りで大儲け。

日銀は指値オペでこの様な不穏な動きを封じ込めますが(たぶん)、FRBは直接米国債金利をコントロール出来ません。ここが怖い所。

信号待ちや会社のエレベーターの中で普通のサラリーマンが株の話をしているのを頻繁に耳にする様になりました。巷に靴磨きが増えると・・・そろそろ収穫祭の時期かなあ・・なんて思う今日この頃。


イエレン時代のマジックワードは「雇用は緩やかに回復している」だったが、最近のマジックワードは「世界の実態経済は堅調」。実際の市場のゲームは雇用とも実体経済ともかけ離れた所で展開しています。

根拠無き楽観・・・下がっても又上がる

2018-02-06 09:32:00 | 時事/金融危機
 

■ 昨夜のダウは派手に下落しましたね ■

一時1500ドル以上の下げ幅となったダウ。皆さん、そろそろ調整が入ると思っていた時期だけに、派手に下落した割には楽観ムードが漂っている様に感じます。

リーマンショック後の下落や、バーナンキショックを経験した市場は、「下げても株価はいずれ回復する」という根拠の無い楽観が支配しています。

■ 「株式投資の金利」が意識され始める ■

株の下落は明らかに米国債金利を意識してます。2.75%に心理的な節目があった様ですが、それをスルリと抜けたから皆さん慌てた。ここら辺は鉄火場の話で、条件反射的な値動きなのでしょうが、怖いのは債券金利とのスプレットの縮小。

株の上値が重くなれば売買で儲ける事が難しくなります。そこで保有株の株価収益率が急に意識され始めますが、これを金利に換算したものと債券金利のスプレットが縮小してくると「株は儲からない」として、資金が債券に流れます。

こうなると、ヘッジファンドなどが空売りを仕掛けるなどして、相場の動きが荒くなるでしょう。これがバブル末期の症状。

■ 「悪い金利上昇」で売られる株式 ■

リーマンショック以降の異常な金融緩和で債券市場の金利は下がり切っています。世界の景気はバブル以外では拡大する要素が見当たらないので、金利上昇は「悪い金利上昇」となるハズで、長期金利上昇で株が下がるのもトランプ政権で財政赤字が急激に拡大するとの予測が占めれば長期金利に上昇圧力が掛かる。

「悪い金利上昇」では企業収益の悪化が予想されますから、株式市場からはさらに資金が逃げ出します。

一方で、逃避した資金は、取り合えず国債市場に逃げ込むので、米国債金利の上昇は抑制され、次第に市場は平穏を取り戻します。リーマンショック以降、米国債の金利上層局面で、何度か同じ様な事が繰り返されて来ました。

■ 為替がどう動くのかに注目 ■

短期的にはリスクオフの流れで米国債金利の上昇は抑制されますが、問題は為替相場。トランプ政権発足以前よりドル安の強い傾向が見られますが、この流れが反転しないとアメリカ以外の国からの米国債投資は旨味が少ない。

ドル安が進むようならば、需給関係から米国債に金利上昇圧力が掛かります。

■ 株式を生贄に、米国債買いを召喚する!! ■

ここからは陰謀論的妄想。

世界経済を少しでも延命させる為には、米国債の金利抑制は絶対条件です。

城之内君なら「オレは株式を生贄に、米国債買いを召喚する。さらに金と仮想通貨を攻撃して、アジア株に下落の呪いをかける。ターンエンド!!」・・・と言うだろう・・・。


「ワシはフィールドに日銀とGPIFを配置。特殊防御魔法「爆買い」で対抗する。ターンエンドじゃ。」と黒田総裁。

ガンバレ、クロダ!!

アレ?  オタクネタで終わってしまった・・・。


米国債金利上昇の理由・・・再び金利に反応し始めてた市場

2018-02-05 05:57:00 | 時事/金融危機
 

■ バブルに支えられる米国景気 ■

先週末にダウ平均株価が大幅下落した理由は「米国の賃金の大幅な伸び」によると報道されていますが、こんなのはウソ。

確かにアメリカの労働市場はほぼ完全雇用を実現しており、賃金の上昇が始まっているのでしょうが、日本より先行して「雇用の質」が低下したアメリカでの賃金の伸びには限界が在ります。そもそも、米国の景気回復の原動力が何かを考えれば、米経済の継続的回復などは妄想に過ぎない事に気付くはず。

アメリカではFRBの緩和的金融政策の影響で資産バブルが再び発生しています。トランプ政権発足後に顕著に上昇した株価に目を奪われがちですが、それ以前に住宅価格がリーマンショック以前の水津まで持ち直した地域も多い。

サブプライム危機以前の米経済の状況を思い返せば分かりますが、住宅などの資産価格が上昇すると新たな担保権が生まれるアメリカでは、住宅価格の上昇は消費の拡大に貢献し易い。同様に株価上昇も庶民の財布の紐を緩める要因となります。

この様な「無理な景気回復」に継続性が無い事は市場関係者なら誰でも理解しています。

■ 財政悪化予測による米国債金利の上昇 ■

企業や富裕層への減税、さらには公共事業の拡大による景気回復を予測する報道も多いのですが、財源が確保されていない以上、米国債の発行拡大によって財政赤字は拡大します。

昨今の米国債の金利上昇の理由の一つが、米国債の需給の変化による金利上昇を先取りしたものであり、さらに中国が米国債の購入を減らすのでは無いかという憶測も米国債の金利上昇を助長しています。

■ ドル安による米国債金利の上昇 ■

日銀は国債買い入れの限界を先延ばしする為に、国債の買い入れ額を年間80兆円から60兆円に減らし、さらに50兆円に減らします。これは明らかに「テーパリング」です。(黒田総裁がそう言わなくても市場はそう判断します。)

同様にECBも緩和縮小を表明しており、日欧の量的緩和縮小で明らかに「ドル安」のバイアスが掛かっています。

米国債の金利は為替市場に敏感に反応します。日本の金融機関や保険会社は大量の米国債を保有する状況になっていますが、過去のドル安の状況で損失を軽減する為に米国債売りを繰り返しています。これは日本に限った事では有りません。

本来、ドル安バイアスが掛かる状況で、米国政府は「強いドル」を支持する発言をする傾向が有りましたが、ダボス会議でのムニューチン財務長官やトランプ大統領の発言は「ドル安容認」で、これは為替相場を通して米国債売りを助長します。(米国債金利の上昇)

■ 「債権市場と株式市場はバブルだ」と指摘したグリーンスパン ■

リーマンショックの元となったバブルを作ったのは元FRB議長のグリーンスパンですが、その彼が「現在の債権市場と株式市場はバブルだ」と指摘しています。彼は在任中「バブルかどうかは、それが弾けてみなければ分からない」と発言していただけに、「どの口が言うのか!!」と突っ込みの一つも入れたくなります。

多くの市場関係者も「バブルだ」と認識しているので、とりわけ注目する様な発言では有りませんが、やはり気になる発言では在ります。

■ 金利上昇はやはり怖い ■

トランプラリー以降、FRBの利上げに鈍感になっていた市場ですが、ふと気付くと、とんでもないリスクを取っている事に気付き始めた様です。米国10年債金利がするすると上昇し、心理的な障壁となる3%を伺う状況になると、流石に「恐怖」が芽生えます。

集団で意図的に無視してきた利上げですが、皆がチラ見し始めると矢張り気になります。

■ どうやって米国債金利を抑制するのか ■

FRBはこれまで利上げを慎重に進めて来ましたが、米国債金利の上昇はその努力を無効化します。トランプ政権発足直後にも、似た様な米国債金利の上昇が有りましたが、「根拠の無い期待」に支えられたトランプラリーの発生によって、金利上昇は抑制されました。

しかし、今回はトランプ政権発足後の実績が乏しいだけに「期待」は生まれ難い状況です。

以前ならば有事のドル買い、米国債買いが発生しましたが、リーマンショック以降は有事のドル売り、米国債売り的な動きが見られる様になりました。簡単には「有事カード」も切れません。

■ 米10年債金利が3%にタッチするまでは、荒れた展開になる? ■

先週末のダウの大幅下落を受けて、週明けの東京市場では大幅下落が必至の状況ですが、外国人投資家は円高も絡めて売りを仕掛けて来るはずです。

これに対抗するのは日銀とGPIFですが、何故か初日は模様眺めを決める傾向が強い。売りの勢いが強い間は、これに対抗しても仕方ないので、利口とも言えますが、個人投資家にとっては死活問題となります。

■ 一瞬にして風景が変わってしまった ■

少し前までは、イールドカーブのフラット化、あるいは長短金利の逆転を警戒していた市場ですが、半月程で、随分と状況が変化するものです。

この様に金利の下がり過ぎた経済は、金利の変化が本格化すると混乱を生じます。多くは実体経済とはかけ離れた「資産市場というゲーム」の中でも出来事ですが、その影響は実体経済にも、私達の生活にとっても、あまりにも大きい。