こんなタイトルだが、原作は吉本ばななではない。間違えないようにサブタイトルとして、『3人のレシピ』とある。このサブタイトル通りにこれは3人の男女のお話だ。とても清潔でおしゃれな映画である。ここに描かれる清冽で透明感溢れる空気は、気持ちがいい。その結果、映画の中で描かれる三角関係もドロドロしたものではなく、なんだかとてもサラサラしていて、きれいなのだ。なのに、それってリアリティーを欠くというのでは . . . 本文を読む
吉田大八監督の第2作。1昨年の『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』と、今年の『パーマネント野ばら』という2本の傑作の間に作られた野心作。でも、見事に失敗している。このとんでもない詐欺師の日々を追いかけた映画は、著しくリアリティーを欠く。
一生懸命つまらない結婚詐欺のために不断の努力を重ねるクヒオ大佐(堺雅人)の涙ぐましい努力を見ていると、こんなにも頑張れるのならば、そのエネルギーをもっとまとも . . . 本文を読む