今時こういう暑苦しい芝居って、珍しいのではないか。作品自体も劇団名の通り、とてもわかりやすい。5人組の窃盗団が、犯行から警察に捕まるまでが描かれていくオープニングのダンスシーンは見事。そこから一気に本題に突入する。
牢獄に入れられた主人公が、たったひとり悶々と過ごす時間が描かれる。独房の中に、やがて4人の仲間たちが現れる。幻である。彼らとの出会いから犯行当日までが回想シーンとして描かれる。そ . . . 本文を読む
先日、彼の初エッセイ集を読んでいて、その中に、この『チルドレン』のことに触れてある部分があった。家裁調査官の友だちがいて、彼の話を聞いたことで、家裁調査官に興味を持ち、彼らを主人公にしたドラマを書いてみようと思ったらしい。そう言えば僕はこの作品をまだ読んでないなぁ、と気付く。そんな時、偶然図書館に行くと、この小説の文庫が新入荷していて、目に付くところに置いてあったので、これは僕に読め、という啓示 . . . 本文を読む
なんと10年間のすべてのエッセイが収録されてある、らしい。あれだけ膨大な小説を書いているのに、たったこれだけしかエッセイは書いてなかったなんて、驚きだ。もちろんそれくらいに彼は小説家であることを全うしてきたということなのだろうから、あっぱれだ。本当に真面目な人だ、と感心する。(もちろんエッセイばかり書いている小説家が不真面目だ、というのではない。人にはそれぞれのやり方があるのだから、エッセイ大好 . . . 本文を読む
これは昨年の劇場公開時にはあまりの上映期間の短さから、とても見たかったのに、見に行けなかった大期待の1作である。確かシネヌーヴォーでの中国映画の特集上映の1本として上映されたのではないか。ようやくDVDでだが、見ることが叶った。
しかし、僕の勝手な期待が大きすぎて、出来上がったものとの落差に、一人勝手にがっかりした。まぁ、こんなことはよくあることだ。どんまい。『息もできない』クラスの傑作を期 . . . 本文を読む